三者鼎立とは

四字熟語 | 三者鼎立 |
---|---|
読み方 | さんしゃていりつ |
意味 | 同じ力を持っている三人が並び立つこと。 または、同じ力を持つ三つの勢力が争いあう、三すくみの状態のこと。 三人が並び立つことを「鼎」にたとえた言葉。 「鼎」は物を煮たり、祭器として使われる底の深い器で、足が三本で均衡を保って安定して立っているということから。 |
出典 | 『三国志』「呉志・陸凱伝」 |
漢検級 | 準1級 |
類義語 | 三足鼎立(さんそくていりつ) |
三分鼎足(さんぶんていそく) | |
三分鼎立(さんぶんていりつ) |
使用されている漢字
「三」を含む四字熟語
一月三舟(いちがつさんしゅう)
仏の教えは一つなのに、受け手によりそれぞれの解釈があるということ。 同じ一つの月でも、停止している舟から見れば止まって見え、北へ動く舟から見れば北へ動いているように見え、また南へ動く舟から見れば南へ動いているように見えるということから。
一行三昧(いちぎょうざんまい)
一つの修行法を一心に励むこと。 または、念仏を唱えること。 「一行」は一つのことに専念すること。 「三昧」は精神を集中することで、心を安らかにすること。
一字三礼(いちじさんらい)
敬い慎んで写経すること。 または、写経をするときは、敬い慎んでやるべきであるという教え。 写経する時は、一文字書き写すたびに仏を三度礼拝していたということから。
一日三秋(いちじつさんしゅう)
相手を恋しく思う気持ちが深いこと。 または、とても待ち遠しいこと。 「三秋」は秋が三回過ぎることから"三年"の意。 一日会わなかっただけで、三年も会わなかったような気がすることから。
一読三嘆(いちどくさんたん)
すばらしい詩文などをよみ、感銘を受けること。 または、そのような名文、書物のこと。 「三」は何度もという意味。 「嘆」は感心して褒め称える、感嘆という意味。
一念三千(いちねんさんぜん)
日常における一瞬の思いの中にも、全宇宙の全事象が備わっているということ。 「三千」は世界の数を意味し、全宇宙のこと。 天台宗の教義。
「者」を含む四字熟語
益者三楽(えきしゃさんごう)
「礼儀と音楽をほどよく楽しむこと」「人の美点について褒めること」「立派な友人が多いこと」の三つの有益な楽しみのこと。 孔子の言葉。
益者三友(えきしゃさんゆう)
自分にとって有益な三種の友人のこと。 「益者」は自分に利益をもたらす人。 「三友」は三種の友人。正直な人・誠実な人・博識な人のこと。
会者定離(えしゃじょうり)
出会った人とは必ず離れる運命にあるということ。 「会者」は現世で出会った人のこと。 「定離」は例外なく離れることになるという意味。 元は仏教語で、世の中が無常であることをたとえた言葉。 「生者必滅会者定離」という形で用いることが多い。
我武者羅(がむしゃら)
目的だけを見てひたすら打ち込むこと。 「我貪」が変化した言葉で、「我武者」と略して使うこともある。
愚者一得(ぐしゃのいっとく)
愚かな人でもたまには優れた名案を出すこと。 自分の意見を出すときに謙遜の表現としても用いることがある。
言者不知(げんしゃふち)
物事に対して本当に知っている人は、軽々しく言葉に出して説明しようとしないということ。
「鼎」を含む四字熟語
伊尹負鼎(いいんふてい)
大きな望みのために、卑しい身分に身を落とすこと。 「伊尹」は人の名前で、中国、殷の代の宰相。 「鼎」は足が三本のものを煮る調理器具。 君主に仕えるという大きな望みために、 まずは料理人として雇われ、のちに宰相になった伊尹の故事から。
一言九鼎(いちげんきゅうてい)
国の動向に関わる重要な言葉。 「九鼎」は古代中国で使われた、祭器としても使われる三本足の鍋。
革故鼎新(かくこていしん)
古い習慣や制度などを新しいものに改正すること。 「革故」と「鼎新」はどちらも新しいものにするという意味。 「故きを革め新しきを鼎る」とも読む。 「鼎新革故」「革旧鼎新」ともいう。
九鼎大呂(きゅうていたいりょ)
非常に珍しい物のこと。 または、重要な地位や名声などのたとえ。 「九鼎」は夏の禹王が中国の全土から献上させた、九つの鼎。 「大呂」は周王朝の大廟に供えた大きな鐘。 どちらも非常に価値のある珍しい物のたとえ。
三者鼎談(さんしゃていだん)
三人で向かい合って話し合うこと。 三人が話し合うことを「鼎」にたとえた言葉。 「鼎」は物を煮たり、祭器として使われる底の深い器で、足が三本あるということから。
三分鼎足(さんぶんていそく)
力が同じものが三人並び立つこと。 または、同じ力を持つ勢力が並び立つこと。 三人が並び立つことを「鼎」にたとえた言葉。 「鼎」は食べ物を煮たり、祭器として使われる三本足の器。
「立」を含む四字熟語
哀毀骨立(あいきこつりつ)
哀しみのあまり体を毀し、骨と皮ばかりになるほど痩せること。
安心立命(あんじんりつめい)
どんなに困難な場面に遭遇しても心を安らかな状態に保ち、どんな時にも惑わされずに天命をまっとうすること。 「安心」は仏教の語で、信仰により得ることが出来る心の安らぎの境地。 「立命」は儒教の語で、天命をまっとうすること。 「立命安心」ともいう。
永世中立(えいせいちゅうりつ)
他国間で戦争が起こっても介入することなく、自国の中立を他国から保障、承認されること。 国内での外国の軍の行動を認めず、軍事的脅威には自国のみで解決する必要がある。 平和主義などとは違い、自国を防衛するための軍が存在する。
鶴立企佇(かくりつきちょ)
心の底から待ち望むこと。 「企」は足のかかとを上げて、つま先で立つこと。 「佇」は待ち望むこと。 鶴が首を伸ばしてつま先で立つ姿を、人や物を待ち望んでいる様子にたとえたもの。 「鶴企」と略して使うこともある言葉。
頑廉懦立(がんれんだりつ)
立派な人物からよい影響を受けて、悪い人もよくなっていくということ。 「頑」は強欲なこと。 「廉」は心に汚れが無く清らかなこと。 「懦」は物事を遣り通す気構えがないこと。 「立」は目標を持つこと。 立派な人物からよい影響を受けて、欲深い人も清く正しい心になり、意気地のない人も奮起して目標を持つということから。 「伯夷の風(ふう)を聞く者は、頑夫も廉に、懦夫(だふ)も志を立つる有り」から。 伯夷は、周の時代の隠者で、清い心を持った立派な人物とされる。
屹然特立(きつぜんとくりつ)
山などが一際高くそびえ立っていること。 「屹然」は山などが高く立っている様子。 「特立」は周囲より際立って高く立っていること。