一石二鳥について

四字熟語 | 一石二鳥 |
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読み方 | いっせきにちょう |
意味 | 一度の行動で二つの利益を得ること。 または、一度の行動で、同時に二つの目的を達成すること。 「一石」は一つの石を投げること。 「二鳥」は二羽の鳥を捕まえること。 一つの石を投げて、二羽の鳥を同時に捕まえるという意味から。 英語のことわざを日本語に訳した言葉。 |
出典 | - |
類義語 | 一挙双擒(いっきょそうきん) |
一挙両得(いっきょりょうとく) | |
一箭双雕(いっせんそうちょう) | |
一発双貫(いっぱつそうかん) |
使用されている漢字
「一」を含む四字熟語
以一当千(いいつとうせん)
一人で千人と同等の働きをすること。 または、一つのものが千のものの代わりになること。 「一を以て千に当つ」とも読む。
夷険一節(いけんいっせつ)
どんな時でも信念を守り続けること。 「夷険」は平らな場所と険しい場所のことから順境と逆境のことで、順境でも逆境でも信念を変えないということ。
一意攻苦(いちいこうく)
苦労しながら、ひたすら考えること。 「一意」はいちずに、一心にという意味。 「攻苦」は苦難、苦境とたたかうという意味から、苦労しながら勉強すること。
一意孤行(いちいここう)
他人からの意見を聞かずに、自身の考えだけで行動すること。 「一意」は一つのことに専念すること。 「孤行」は一人で行くこと。 相手の意見に左右されず、公平なことのたとえとして用いることもあるが、誰の意見も聞かずに自分の考えだけで判断して行動するという意味でも用いられる言葉。
一意専心(いちいせんしん)
他のことに心を奪われることなく、一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意」と「専心」はどちらも一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意摶心」とも書く。
一衣帯水(いちいたいすい)
海や川が間にあって遮られているが、非常に距離が近いこと。 または、互いの関係が非常に深いこと。 陳の君主の悪政によって庶民が飢えと寒さで窮地に陥ったときに、隣国の隋の文帝が「たった一本の帯のような川(揚子江)に隔てられているからといって、民を見捨てることができるか」といって、陳の国を討伐したという故事から。
「石」を含む四字熟語
石部金吉(いしべきんきち)
物堅くて融通のきかない人のたとえ。 堅い物として有名な「石」と「金」を人の名前のようにした言葉。
頑石点頭(がんせきてんとう)
説得力や影響力が大きいことのたとえ。 「頑石」はただの石。 「点頭」はうなずくこと。 意思のない石ですらうなずくほどに影響力が大きいということから。 僧の道生が石を集めて説法すると、その説法を理解して石はうなずいたという故事から。
金石糸竹(きんせきしちく)
楽器の総称。 「金」は鐘。 「石」は石を吊るしてたたく打楽器の磬。 「糸」は琴。 「竹」は細い竹の笛を並べてくくった、簫という楽器のこと。
金石之交(きんせきのまじわり)
どれだけの時間がたっても変わることの無い、かたい友情のこと。 「金石」は非常に硬いということから、永遠に変わらないものの象徴。
玉石混淆(ぎょくせきこんこう)
良いものと悪いもの、または価値の高いものと低いものが混在していることのたとえ。 「玉石」は宝石と石のことから、優れている人と劣った人、または、良いものと悪いもののたとえ。 「混淆」は様々なものが入り混じること。 宝石とただの石が入り混じっているという意味から。 「玉石混交」とも書く。
玉石同匱(ぎょくせきどうき)
すぐれているものも、劣っているものも同じように扱われること。 「匱」は大きな木箱のこと。 大きな木箱に宝石と石を一緒に入れるということから。 「玉石匱を同じくす」とも読む。
「二」を含む四字熟語
阿吽二字(あうんにじ)
この世の全ての物事や現象の始まりと終わりの象徴。 または、物事の始めと終わり。 梵字では、「阿」は口を開いて出す初めの音、「吽」は口を閉じてから出す最後の音ということから。
轅門二竜(えんもんにりょう)
中国の唐の烏承ヒンと烏承恩の二人のこと。 二人が戦場ですぐれた功績をあげたことを評した言葉。 「轅門」は戦場のたとえで、二台の戦車の舵棒、轅を向かい合わせて門にしたということから。
寡二少双(かじしょうそう)
匹敵する者がいないこと。 「寡二」は二つは存在しない、唯一。 「少双」は匹敵するものが存在しないということ。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
君命無二(くんめいむに)
君主からの命令は、一度出されてしまえば、それが絶対であるということ。 または、臣下は君主からの命令に対して、疑いの心を持たないこと。 「君命に二無し」とも読む。
三心二意(さんしんじい)
気持ちが落ち着かず、いろいろと迷うこと。 または、人が別々の意見を主張していて、考えがまとまらないこと。 「意」は意志や意見のこと。
三草二木(さんそうにもく)
資質や能力に差がある普通の人たちでも、仏の教えによって、誰もが悟りを得ることができるということ。 「三草」は大、中、小の三種類の薬草。 「二木」は大、小の二種類の木。 どんな大きさの植物も雨水の恩恵を受けるということから。
「鳥」を含む四字熟語
烏鳥私情(うちょうのしじょう)
親孝行して恩返しをしたい気持ちのことを謙遜していう言葉。 「烏鳥」はからすのこと。 「私情」は自分の気持ち。 からすは育ててもらった恩に親に口移しで餌を食べさせるということから。
雲散鳥没(うんさんちょうぼつ)
そこに存在していた痕跡すら完全に消え去ってしまうこと。 雲が散るように、鳥が消え去るように完全に消え去るという意味から。
越鳥南枝(えっちょうなんし)
故郷を懐かしみ忘れがたく思う気持ちのたとえ。 「越鳥」は中国の南方にある越の国から渡ってきた鳥。 「南枝」は南に向かって伸びている木の枝。 南方にある越の国から渡ってきた鳥は、南に向かって伸びている木の枝に巣を作るという意味から。 「越鳥は南枝に巣くう」を略した言葉。
蟹行鳥跡(かいこうちょうせき)
西洋の書物と漢文の書物のこと。 または、書物の総称。 「蟹行」は蟹が横向きに歩くように、横向きの文字ということから、西洋の文字のこと。 「鳥跡」は鳥の足跡を見て文字を作ったという故事から、漢字のこと。
花鳥諷詠(かちょうふうえい)
四季の移り変わりなどの自然の世界の事象と、それに影響される人間の世界の事象を、客観的にそのまま詠むべきであるとする俳句の理念の一つ。 「花鳥」は『花鳥風月』を略したもので、自然のたとえ。 「諷詠」は詩歌を詠ったり作ったりすること。 高浜虚子が提唱し、ホトトギス派の基本的な理念となったもの。
花鳥風月(かちょうふうげつ)
季節によって変わる美しい自然の風景。または、そのような自然の風景を題材にして、書画や詩歌を作って楽しむこと。 「花鳥」は花と鳥、「風月」は風と月のこと。 代表的な自然の風物を並べた言葉。