「利益」に関連する四字熟語一覧
「利益」に関連する四字熟語の一覧です。
一粒万倍(いちりゅうまんばい)
ほんの少しのものから大きな利益をあげることのたとえ。 または、小さなものでも粗末に扱ってはいけないという戒め。 または、稲の別名。 「一粒」は一粒の種のこと。 「万倍」は一万倍のこと。 一粒の種が、たくさん(一万倍)の稲の穂を実らせるという意味から。 元は仏教の言葉で、一つの善い行いをすればたくさんのよい結果がもたらされることのたとえ。
一攫千金(いっかくせんきん)
苦労することなく、一度の機会で大金を手に入れること。 「一攫」は一度つかむこと。 「千金」は大金のこと。 現在では「一獲千金」とも書くが、本来は誤用。
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つの行動によって、二つの利益を得ること。 「一挙」は一つの動作や行動。 「両得」は二つの利益を得ること。
一石二鳥(いっせきにちょう)
一度の行動で二つの利益を得ること。 または、一度の行動で、同時に二つの目的を達成すること。 「一石」は一つの石を投げること。 「二鳥」は二羽の鳥を捕まえること。 一つの石を投げて、二羽の鳥を同時に捕まえるという意味から。 英語のことわざを日本語に訳した言葉。
一箭双雕(いっせんそうちょう)
一つの行動で二つの利益を得ること。 「箭」は矢、「雕」は鷲。 一本の矢を一回放って、二羽の鷲を射るという意味から。
一得一失(いっとくいっしつ)
利益を一つ得ると、別の部分では一つ損失があること。 利益と損失の両方がともにあるということから。 「一失一得」ともいう。
鷸蚌之争(いつぼうのあらそい)
両者が争っている間に、全く関係のないものが苦労せずに利益を奪っていくこと。 「鷸」は水鳥のしぎ。 「蚌」は貝のどぶ貝。 しぎとどぶ貝が争っている間に、漁師が両方とも捕まえるという説話から。
我利我利(がりがり)
自身の利益だけを考えること。 「我利」は自分の利益だけを考えるということで、重ねて意味を強調した言葉。
我利私欲(がりしよく)
自分自身の個人的な利益だけを追い求めること。 「我利」は個人的な利益のこと。 「私欲」は自分だけの利益を得ようとすること。 「我利我慾」とも書く。
魚塩之利(ぎょえんのり)
魚を捕ったり、塩を取ったりして得られる利益のこと。
漁夫之利(ぎょふのり)
二者が争っている間に、無関係な者が苦労することなく利益を得ること。 「漁夫」は漁師のこと。 古代中国の趙が燕を攻めようとしたときに、燕の遊説家の蘇代が趙の恵文王の元に出向いて「鷸(シギ)と蚌(ハマグリ)が争っている間にどちらも漁師に捕まえられてしまった」というたとえ話をした後に「趙と燕が争えば、弱ったところを秦に狙われて両国とも取られてしまうだろう」と言って恵文王を説得したという故事から。 「漁父之利」とも書く。
九損一徳(くそんいっとく)
費用が多くかかり、あまり利益にならないこと。 九回損をして、一回得をするという意味から。 「鞠は九損一徳」を略した言葉で、蹴鞠に熱中すると十の中で九は損をするという意味から。 「九損一得」とも書く。
功名利禄(こうみょうりろく)
名誉と利益。 「功名」は名誉、名声。 「利禄」は給料を受けること。または、利益のこと。
混水模魚(こんすいもぎょ)
状況を乱して利益を得ること。 水を濁らせて魚の目を眩まして、混乱している魚を捕まえるという意味から。 「水を混(にご)して魚(うお)を模(さぐ)る」とも読む。 「混水摸魚」とも書く。
毫末之利(ごうまつのり)
ほんの少しだけの利益のこと。 「毫末」は髪の毛の先という意味から、少ないことのたとえ。
殺妻求将(さっさいきゅうしょう)
名誉や利益を得るためになんでもすることのたとえ。 将軍になるために、自分の妻を殺すということから。 中国の春秋時代、斉の国を攻めようとした時に、魯王は呉起を将軍にしようとしたが、呉起の妻が斉の国の出身であったために、呉起を将軍にすることをためらったが、呉起は妻を殺して将軍になったという故事から。
舐痔得車(しじとくしゃ)
自分を卑しめることまでして大きな利益を手に入れること。 「舐痔」は痔を舐めること。 「得車」は車を得ること。 中国宋の曹商は使者として秦に行き、大きな車を与えられて帰国した。 これに対して荘子は「痔を患っている秦王の患部を舐めてその車をもらったのだろう」と揶揄したという故事から。
私利私欲(しりしよく)
自分の利益と欲求のことだけを考えて行動すること。 「私利」は私的な利益を得ること。 「私欲」は私的な欲望を持つこと。 公共の利益よりも個人的な利益を優先する身勝手な態度のことをいう言葉 「私利私慾」とも書く。
探驪獲珠(たんりかくしゅ)
危険なことをして大きな利益を得ること。 または、すぐれた文章を作ることや、試験に合格することのたとえ。 「驪」は色が黒いことで、ここでは黒い竜のこと。 黒い竜の顎の下には高価な宝石があり、食べられてしまう危険を冒してその宝石をとるという意味から。 「驪(り)を探(さぐ)って珠(しゅ)を獲(う)」とも読む。
東食西宿(とうしょくせいしゅく)
欲深い人が少しでも多くの利益を得ようとすること。または、二つのもの両方に惹かれること。 古代中国の斉の国で、ある女性が東に住む金持ちで醜い男性と、西に住む貧乏だが容姿のよい男性の二人に求婚された。 母親にどちらに嫁ぐかと聞かれ、東の男性と食事をして、西の男性と共に寝ると答えた故事から。
貪小失大(どんしょうしつだい)
すぐに手に入る小さな利益を得ようとしたために、大きな利益を得られなくなること。 「小を貪(むさぼ)りて大を失う」とも読む。
反行両登(はんこうりょうとう)
いつもとは逆のことを行って、一度に二つの利益を得る方法のこと。 「反行」は正反対の行動をとること。 「両登」は二つの利益を同時に得ること。 中国の秦の商鞅が行った計略とされていて、戦争で損害を与える代わりに、国境付近の敵の国民に開拓していない土地を開拓させ、敵の国の人口を奪いつつ、食料を生産させることができるというもの。
必求壟断(ひっきゅうろうだん)
利益を自分だけのものにすること。 「壟断」は切り立った丘のこと。 とある商人が丘の上から市場全体を見渡すことができる見晴らしがよい場所を見つけて、利益を独り占めしたという故事から。