阿世曲学とは

四字熟語 | 阿世曲学 |
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読み方 | あせいきょくがく |
意味 | 世に認められた正しい学問の道理を曲げて、権力や世間、時勢に気に入られるようにへつらうこと。
「阿世」は世に気に入られるようにふるまうこと。 「曲学」は正しいと認められた道理を曲げた学問のこと。 「曲学阿世」ともいう。 |
出典 | 『史記』「儒林伝」 |
異形 | 曲学阿世(きょくがくあせい) |
漢検級 | 準1級 |
場面用途 | こびへつらう / 行動 / ことわざ |
使用されている漢字
「阿」を含む四字熟語
阿吽二字(あうんにじ)
この世の全ての物事や現象の始まりと終わりの象徴。 または、物事の始めと終わり。 梵字では、「阿」は口を開いて出す初めの音、「吽」は口を閉じてから出す最後の音ということから。
阿吽之息(あうんのいき)
複数の人と同じことをするときに、お互いの調子や気持ちが一致すること。 「阿」は吐く息、「吽」は吸う息のことをいい、互いの呼吸が揃った様子をいう言葉。
阿衡之佐(あこうのさ)
賢い家臣や、宰相が政治の補佐をすること。 または、その人のこと。 「阿衡」は中国の殷の賢臣の伊尹が就いた官職の名前。 「佐」は手助けすること。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)
非常に無残でむごい様子のこと。 「阿鼻」は仏教の八大地獄の一つで最下層にあるとされる阿鼻地獄、または無間地獄のことで、そこに落ちたものが様々な苦痛を受けて泣き喚くということから。
阿鼻地獄(あびじごく)
仏教の八大地獄のうちの一つ。 大罪を犯した者が死後落ちる場所で、絶え間なく責め苦を受け続けるという八大地獄の中で最下層にある地獄のこと。
阿附迎合(あふげいごう)
相手に気に入られようと、相手の言うことを何でも聞き、媚びて機嫌をとること。 「阿附」は人に気に入られようとして、機嫌を取ったり、言うことを聞いたりすること。 「迎合」は相手の言うことを何でも聞くこと。
「世」を含む四字熟語
一生一世(いっしょういっせ)
人生で一度きりの最も大切な出来事。 強く信じたり、心を決める時に使う言葉。
一世一元(いっせいいちげん)
天皇や皇帝が一代ごとに一つの元号を定め、変えずに用いること。 日本では明治天皇のときに制度として実施された。
一世一代(いっせいちだい)
人が生まれて死ぬまでの間にたった一度だけのこと。 「一世」と「一代」はどちらも人が生きている間という意味。 元は歌舞伎の役者などが引退する最後の舞台で一番得意な芸を演じることをいった言葉。
一世一度(いっせいちど)
生きている間に一度だけあること。
一世之傑(いっせいのけつ)
その時代で最もすぐれている英雄。
一世之雄(いっせいのゆう)
その時代で一番すぐれた英雄。 「一世」はその時代、当時という意味。
「曲」を含む四字熟語
阿諛曲従(あゆきょくしょう)
相手に気に入られようとして、相手の言うことを何でもきいて機嫌をとること。または、そのための言動。 「阿諛」は気に入られようと振る舞う。 「曲従」は気に入られるために、自分の意思を曲げてまでして従う。
異曲同工(いきょくどうこう)
見た目は違っているが、手法や技術に大きな差がないこと。 「曲」は音曲のこと。 「工」は技術、技巧のこと。 同じ技巧の音曲でも味わいが異なっていたり、同じ技巧の詩文でも趣が異なっていること。 「同工異曲」ともいう。
隠晦曲折(いんかいきょくせつ)
文章や表現がぼんやりしていてわかりにくいこと。 「隠晦」は隠れてわからないようにすること。または、曖昧なこと。 「曲折」は曲がりくねるという意味から、状態が複雑に変化していてわかりづらいこと。
紆余曲折(うよきょくせつ)
道や川などが何度も折れ曲がっている様子。 または、複雑にからみ合っている面倒な事情や状況の解決に苦労すること。 「紆余」は道などが曲がりくねっている様子。 「曲折」は折れ曲がること。
雨霖鈴曲(うりんれいきょく)
中国の唐の玄宗が楊貴妃の死を悼み悲しんで作った楽曲の名前。 「霖」は雨のこと。 「鈴」は馬につけている鈴の音のこと。 雨と鈴の音が調和しているのを聞いて作ったという故事から。
婉曲迂遠(えんきょくうえん)
直接的に言わないために回りくどいこと。 「婉曲」は遠まわしに言うこと。 「迂遠」は遠まわしで煩わしい、回りくどいこと。
「学」を含む四字熟語
下学上達(かがくじょうたつ)
始めに簡単で身近にあることを学び、少しずつ難しいことを学んでいくこと。 または、簡単なことから初めて、次第に上手くなっていくこと。 「下学」はごく普通にある簡単なことを学ぶこと。 「下学して上達す」とも読む。
下学之功(かがくのこう)
始めに簡単で身近にあることを学び、少しずつ難しいことを学んでいくこと。 または、簡単なことから初めて、次第に上手くなっていくこと。 「下学」はごく普通にある簡単なことを学ぶこと。 「下学して上達す」とも読む。
邯鄲学歩(かんたんがくほ)
他人の真似をしたがうまくいかず、自分自身の本来のものを忘れ、どちらもうまくいかなくなること。 「邯鄲」は中国の地名。 中国の戦国時代、燕の田舎の国の青年が趙の都会の邯鄲に行って、都会の人たちの歩き方を真似しようとしたが、それに失敗して今までの自分の歩き方を忘れて這って帰ったという故事から。
学知利行(がくちりこう)
人としての道を学んで理解し、学んだことの正しさを考えて実際に行うこと。 「学知」は学んで知ること。 「利行」は正しいと認めて実行すること。 人としての道を学んで実践するための三つの過程の二番目のこと。
記問之学(きもんのがく)
書物などを読んで、覚えるだけの学問。 または、生活の中で役に立たない知識や学問のこと。 「記問」は書物や他人の考えや意見を覚えること。または、それらの知識を活かさないこと。
苦学力行(くがくりっこう)
働いて学資を得て、苦労しながら懸命に勉強すること。 「苦学」は苦労しながら、働きながら勉強すること。 「力行」は懸命に努力する、努力しながら行うという意味。