羽化登仙とは

四字熟語 | 羽化登仙 |
---|---|
読み方 | うかとうせん |
意味 | 酒に酔うなどして天に昇天するような心地良さになることのたとえ。 羽が生えて仙人になり昇天するという古代中国の信仰から。 |
出典 | 蘇軾「前赤壁賦」 |
漢検級 | 準2級 |
使用されている漢字
「羽」を含む四字熟語
羽翮飛肉(うかくひにく)
力の小さいものでも多くのものが集まれば大きな力になるということのたとえ。 「翮」は羽の太い軸や羽の根本のことから、羽のたとえ。 「飛肉」は鳥の肉体を飛ばすこと。 多くの羽を使うことで、鳥は飛ぶとこができるという意味から。 「羽翮、肉を飛ばす」とも読む。
羽翼已成(うよくいせい)
補佐する人々の顔ぶれが整っていて、体制がしっかりとできあがっていること。 「羽翼」は鳥の羽と翼のことから、君主の補佐や、組織の体制のたとえ。 中国の漢の劉邦は、正妻の子ではなく、妾の子をを太子にしようとしたが、すでに顔ぶれが整っていたために諦めたという故事から。 「羽翼已に成る」とも読む。
換骨羽化(かんこつうか)
人から仙人になること。 「換骨」は仙人の術を使い、人間としての骨を仙人としての骨にかえること。 「羽化」は人の体に羽が生えて空を飛べるようになるという意味で、仙人になることをいう。
干戚羽旄(かんせきうぼう)
武の舞と文の舞のこと。 「干戚」は盾と斧などの武器を持って舞う、武の舞のこと。 「羽旄」は鳥の雉の羽と、牛の旄牛の尾を飾った旗を持って舞う、文の舞のこと。
銀盃羽化(ぎんぱいうか)
物を盗まれることのたとえ。 「羽化」は羽が生えて飛んで行くということ。 中国の唐の書家の柳公権は、書の報酬として様々な金品を得ていた。 ある時、縄で結ばれたままの箱の中身である銀の杯が使用人に盗まれたことに気づいたが、銀の杯に羽が生えて飛んで行ったのだろうと言って、使用人を咎めなかったという故事から。 「銀杯羽化す」とも読む。
霓裳羽衣(げいしょううい)
薄い絹などで作った軽やかで美しい女性の衣装のこと。または、楊貴妃が得意とした舞曲の名前。 「霓裳」は虹のように美しいもすそ、「羽衣」は鳥の羽で作った薄くて軽い衣のことで、天人が着て空を飛ぶとされるもの。
「化」を含む四字熟語
一念化生(いちねんけしょう)
集中して強く念じることで、別の姿に生まれ変わること。 「一念」は一途な思い。 「化生」は生まれ変わること。 心の次第で、餓鬼にも仏にもなるということ。
換骨羽化(かんこつうか)
人から仙人になること。 「換骨」は仙人の術を使い、人間としての骨を仙人としての骨にかえること。 「羽化」は人の体に羽が生えて空を飛べるようになるという意味で、仙人になることをいう。
関雎之化(かんしょのか)
夫婦の仲がよく、家庭が穏やかなこと。 「関雎」は『詩経』の中にある篇の名前。 周の文王と后妃の睦まじい夫婦の徳を詠じたもので、その徳に影響を受けて、どの家庭も穏やかになるという意味から。
銀盃羽化(ぎんぱいうか)
物を盗まれることのたとえ。 「羽化」は羽が生えて飛んで行くということ。 中国の唐の書家の柳公権は、書の報酬として様々な金品を得ていた。 ある時、縄で結ばれたままの箱の中身である銀の杯が使用人に盗まれたことに気づいたが、銀の杯に羽が生えて飛んで行ったのだろうと言って、使用人を咎めなかったという故事から。 「銀杯羽化す」とも読む。
下化衆生(げけしゅじょう)
菩薩が全ての人々を救い悟りへ導くこと。 仏教の言葉で、上を向けばさらに高い次元の悟りを目指し、下を向けば全ての人々を救おうとするということから。
狐狸変化(こりへんげ)
狐や狸の化け物のこと。 または、人知れず悪事を働くもののこと。 「狐狸」は動物の狐と狸。または、人を騙し、悪い行いをする人のたとえ。 「変化」は化け物のたとえ。
「登」を含む四字熟語
一登竜門(いっとりゅうもん)
権力を持っている人に認められると、急激に世間の評判はよくなるということ。 「一登」は一回登ること。 「竜門」は中国の黄河の上流にある山のことで、非常に激しい流れの川があることで有名。 苦しく険しいことで有名な場所を一度でも登りきれば、名声を上げることが出来るということから。
羽化登仙(うかとうせん)
天門登八(てんもんとうはち)
仕官して、一番上の地位を得ようとすれば、自身の命が危うくなるということ。 「天門」は天にあるとされる門。 古代中国では、天には九つの階層があるとされていて、晋の陶侃は翼で飛んで八つ目をこえ、九つ目の前で門番に叩き落とされる夢を見た後に、八州を治める高官になった。 さらに上の地位を目指そうとしたが、夢を思い出して自重したという故事から。
反行両登(はんこうりょうとう)
いつもとは逆のことを行って、一度に二つの利益を得る方法のこと。 「反行」は正反対の行動をとること。 「両登」は二つの利益を同時に得ること。 中国の秦の商鞅が行った計略とされていて、戦争で損害を与える代わりに、国境付近の敵の国民に開拓していない土地を開拓させ、敵の国の人口を奪いつつ、食料を生産させることができるというもの。
「仙」を含む四字熟語
羽化登仙(うかとうせん)
神仙思想(しんせんしそう)
古代中国の思想で、俗世を超越した不老不死の仙人になろうとする考えをいう。 「神仙」は不老不死で神通力を持っている仙人のこと。 道教では、仙人になることを教義の根幹としていた。
仙才鬼才(せんさいきさい)
普通の人から抜きん出ているすぐれた才能のこと。 「仙才」は仙人の術を習得した才能。 「鬼才」は人並み外れた、ずば抜けた才能。 中国の唐の詩人の李白は仙才、李賀は鬼才と言われていたという故事から。
仙姿玉質(せんしぎょくしつ)
非常に美しい容姿の女性のこと。 「仙姿」は仙女の姿という意味から、気高く立派で優雅な姿のこと。 「玉質」は磨き上げた宝石のように、なめらかで美しい肌ということ。
仙風道骨(せんぷうどうこつ)
普通の人とは違う、すぐれた人の姿のこと。 仙人や道士などのこの世を超越した人の姿ということから。