「風」を含む四字熟語
「風」を含む四字熟語 — 140 件
熛至風起(ひょうしふうき)
物事が非常に早く起こることを言い表す言葉。 「熛」は飛び火や火の粉のことで、「熛至」は飛び火するかのようにくること。 「風起」は風は発生するように、わき起こること。 「熛」と「風」はどちらも素早いこと。 「熛(ひょう)のごとく至(いた)り、風(かぜ)のようにわき起(おこ)る」とも読む。
風雨淒淒(ふううせいせい)
風や雨が激しく、酷く冷たくて寒い様子。 または、乱世のこと。 「風雨」は風と雨が激しいという意味から嵐のこと。 「淒淒」は冷たくて寒い様子のことで、乱世のたとえとして用いることもある。 「風雨凄凄」とも書く。
風雨対牀(ふううたいしょう)
兄弟が会うこと。 「牀」は床や寝床という意味で、兄弟が床を並べて、雨や風の音を心静かに聞きながら、語り合って眠るということから。
風雨同舟(ふううどうしゅう)
困難や苦労を一緒に経験すること。 「風雨」は強い風や雨のことで、困難のたとえ。 「同舟」は同じ舟に乗ること。 同じ舟に乗って激しい嵐を乗り越えるという意味から。
風雲月露(ふううんげつろ)
風に吹かれる雲と月光にひかる露の玉という意味で、詩を作りたくなるような美しい自然の風景のこと。 または、自然の風景を詠んだだけで、毒にも薬にもならない詩文のこと。
風雲際会(ふううんさいかい)
すぐれた能力を持っている人が良い機会をいかして、能力を存分に発揮して功名を得ること。 または、すぐれた才能を持っている人がよい主君に出会い、その才能を認められて重要な地位に就くこと。 「風雲」は竜が風と雲に乗って天に昇るということから、すぐれた能力を持っている人や、英雄が良い機会を生かして名誉を得ることのたとえ。 「際会」は出会うこと。
風雲之会(ふううんのかい)
すぐれた能力を持っている人が良い機会をいかして、能力を存分に発揮して功名を得ること。 または、すぐれた才能を持っている人がよい主君に出会い、その才能を認められて重要な地位に就くこと。 「風雲」は竜が風と雲に乗って天に昇るということから、すぐれた能力を持っている人や、英雄が良い機会を生かして名誉を得ることのたとえ。 「会」は出会うこと。
風雲之器(ふううんのき)
時代の流れに乗って、大活躍する器量の持ち主のこと。 社会の変動期に上手く流れに乗り、大きな成功をするような人のことをいう。 「風雲」は風が吹いて、雲が立つという意味で、世の中が非常に不安定な状態で、大きく変動しようとすることのたとえ。 「器」は器量のことで、その人物の器の大きさのこと。
風雲之志(ふううんのこころざし)
時代の流れに乗り、大きな事を起こそうとする野心のこと。 「風雲」は風が吹いて、雲が立つという意味で、世の中が非常に不安定な状態で、大きく変動しようとすることのたとえ。
風格丰神(ふうかくぼうしん)
その人の見た目や容姿、品格のこと。 「風格」は見た目や品格のこと。 「丰神」は容姿と心のどちらも美しいこと。
風鬟雨鬢(ふうかんうびん)
風雨にさらされて、苦労しながら仕事に励むこと。 「鬟」はまげ、「鬢」は耳のあたりの髪のびん。 髪を風にとかされ、雨に洗われるという意味から。
風岸孤峭(ふうがんこしょう)
威厳があり、人と馴れ合わない性格のため、角が立ってしまい孤立していること。 「風岸」は融和できずにすぐに角が立ってしまう厳しい性格。 「孤峭」は孤立した山などが険しく立っている様子。
風起雲湧(ふうきうんゆう)
様々な物事が絶えずに起こり続ける様子。または、激しい勢いがある様子。 次から次へと風が起こり、雲がわき続ける様子をいう。 「風(かぜ)のごとく起こり雲のごとく湧(わ)く」とも読む。
風紀紊乱(ふうきびんらん)
社会の道徳や規律が乱れること。または、乱すこと。 特に男女の交際の節度のこと。 「紊乱」は乱れる、または乱すという意味。
風魚之災(ふうぎょのわざわい)
海上で受ける嵐などの災難のこと。 または、外敵や海賊などによる災いのこと。 「風」は嵐、「魚」は鰐魚などの災いをもたらす悪魚のこと。
風月玄度(ふうげつげんたく)
長い期間、会っていない人のことを想うこと。 または、すばらしい人の死を残念に思い、その人のことを思い出すこと。 「風月」はさわやかな風と美しい月。 「玄度」は人の名前。 簡文帝の座敷に招かれた劉エンが「風が清々しく、月も美しい。玄度がいないのは非常に残念だ」と語った故事から。
風月無辺(ふうげつむへん)
自然の風景が極めて美しいこと。 「風月」は自然の美しさ、特に風や月などの風情や景色。 「無辺」はその美しさが際限なく、広々としていること。 自然界の壮大さや美しさに感動したり、その無限の広がりを称賛する言葉。
風言風語(ふうげんふうご)
根拠がまるでないうわさ話のこと。 「風言」と「風語」はどちらも世間で言いふらされている話、うわさ話のこと。
風光明媚(ふうこうめいび)
自然の景色が澄んでいて美しいこと。 「風光」は景色や眺め。「明媚」は景色が美しく澄んでいる様子。
風餐雨臥(ふうさんうが)
旅や野外の仕事の苦痛のこと。または、野宿をすること。 風に吹かれて食事をして、雨にうたれて寝るという意味から。
風餐露宿(ふうさんろしゅく)
野宿をすること。または、困難な旅のたとえ。 旅や野外での仕事の苦痛を表す言葉。 風に吹かれて食事をして、露に濡れながら寝るという意味から。
風櫛雨沐(ふうしつうもく)
様々な苦労をすることのたとえ。 「風櫛」は髪を風でとかすこと。 「雨沐」は雨で体を洗うこと。 雨や風にもめげずに苦労しながら働くということから。
風檣陣馬(ふうしょうじんば)
勇ましく、やる気が満ちていること。または、文章や詩句などの力強さのこと。 「風檣」は風をはらんだ帆船の帆柱。 「陣馬」は戦地にいる馬。
風樹之歎(ふうじゅのたん)
父母が亡くなり孝行しようとしてもできない嘆きのこと。 「風樹」は風に揺れる木のこと。 風で揺れている木は、木自身が制止したいと思っても風が止まなければ制止できず、思い通りにいかないということから。 「風樹之嘆」とも書く。
風塵外物(ふうじんがいぶつ)
世俗の人を超越したすぐれた人のこと。 「風塵」は風で舞い上がった塵や土ぼこりということから、汚れた現世のたとえ。 現世の外にいる人という意味から。
風塵之会(ふうじんのかい)
戦争で混乱している世の中のこと。または、社会が不安定で秩序が乱れていること。 「風塵」は風で舞う砂や埃のことから、戦乱のこと。 「会」は情勢や時勢のこと。
風塵僕僕(ふうじんぼくぼく)
長い旅をして苦しむことのたとえ。または、旅で疲弊している様子。 「風塵」は風で舞い上がった塵や土ぼこりのことで、旅の最中の苦しみのたとえ。 「僕僕」は苦しむ様子。
風声鶴唳(ふうせいかくれい)
ちょっとしたことに驚いたり怯えたりすることのたとえ。 「風声」は風の音。 「鶴唳」は鶴の鳴き声。 前秦の符堅の軍が東晋の軍に敗れて逃げるとき、兵たちは風の音や鶴の鳴き声のようなわずかな音でも、敵軍の追撃だと思い恐れたという故事から。 「鶴唳風声」ともいう。
風清弊絶(ふうせいへいぜつ)
しきたりや慣わしが改まり、悪行や弊害がなくなること。 「風清」は風習がよくなること。 「弊絶」は悪行や弊害がなくなること。 「弊絶風清」ともいう。
風前之灯(ふうぜんのともしび)
人の命や物事が非常に危険な状況にあることのたとえ。 風が吹き付けていていつ消えてもおかしくない灯火という意味から。
風霜高潔(ふうそうこうけつ)
清く澄み切った秋の景色のたとえ。 風が空高く吹き渡って、霜は白くて清らかに見えるという意味から。
風霜之気(ふうそうのき)
激しくて厳しい文章に込められている心意気のこと。 風の勢いの強さと霜の厳しい寒さということから。
風霜之任(ふうそうのにん)
罪や責任を問いただすことは、厳しく激しい任務ということから、監察官や司法官のこと。 「風霜」は勢いの激しい風と寒々しい霜の厳しさのこと。 「任」は任務という意味。
風俗壊乱(ふうぞくかいらん)
社会の風習や日常的に行っていることが乱れること。 「風俗」はしきたりや習慣。 「壊乱」は壊れて乱れること。
風波之民(ふうはのたみ)
世の評判に左右される人のこと。 風の影響でおきる波のような人という意味から。
風旙之論(ふうはんのろん)
結論が出ない議論をすること。 風でゆれる旗を見て、一人は風が動いたと言い、他の人が旗が動いたと言って、どちらも譲らずに議論は終わらなかったという故事から。
風木之悲(ふうぼくのかなしみ)
父母が亡くなり孝行しようとしてもできない悲しみのこと。 「風木」は風に揺れる木のことで、風で揺れている木は、木自身が制止したいと思っても風が止まなければ制止できず、思い通りにいかないということから。
風流韻事(ふうりゅういんじ)
詩歌や書画などの高尚な遊びのこと。または、自然と親しむ上品で優雅な趣味のこと。 「風流」は上品で風情があること。 「韻事」は詩歌や書画などの風情がある高尚な遊びのこと。
風流雲散(ふうりゅううんさん)
離れ離れになることを言い表す言葉。 風が流れるように去って、雲のように飛び散るという意味から。 「風(かぜ)のごとく流れ雲のごとく散る」とも読む。
風流警抜(ふうりゅうけいばつ)
上品で洗練されている賢い人のこと。 「風流」は普通の人とは少し違っていて上品で洗練されていること。 「警抜」は普通の人からかけ離れて賢い人のこと。
風流三昧(ふうりゅうざんまい)
自然を親しんで、詩歌や書画などの高尚な遊びに夢中になること。 「風流」は上品で風情があること。 「三昧」はほかのことを忘れて熱中すること。
風林火山(ふうりんかざん)
時勢や情勢に合わせた対処の方法のこと。 もとは軍を指揮するときの四つの心構えのこと。 風のように速く行動して、林のように静かに機会を待ち、火のように激しく襲い掛かり、山のように動かずに構えるという意味。 孫子の中の句を略した言葉で、武田信玄が旗印に使ったといわれている。
聞風喪胆(ぶんぷうそうたん)
評判やうわさを聞いて激しく驚くこと。 「聞風」はうわさ話のこと。 「喪胆」は胆を失う、激しく驚くという意味。 「風(ふう)を聞きて胆(きも)を喪(うしな)う」とも読む。
平地風波(へいちのふうは)
予想外の出来事や事件のたとえ。または、自ら争いを起こすことのたとえ。 穏やかなところに波風が立つという意味から。
飽経風霜(ほうけいふうそう)
世の中の様々な苦労を経験して、したたかで狡猾なこと。 「飽経」は飽きるほどに何度も経験すること。 「風霜」は困難なことや苦難なことのたとえ。
捕風捉影(ほふうそくえい)
話や物事への見込みがないことのたとえ。 風をつなぎとめて、影を捕まえることは不可能なことという意味から。
没風流漢(ぼつふうりゅうかん)
風流を理解できない、下品な男のこと。 「没風流」は風流を理解できないこと。 「漢」は男性のこと。
抹月批風(まつげつひふう)
文人は、客を十分にもてなすことができないほどに、貧しいということのたとえ。 または、世間から離れて趣味を楽しむこと。 「抹」は細かく切ること。 「批」は薄く切ること。 風月を料理のようにして、客をもてなすという意味から。 「月を抹(まっ)し、風(かぜ)を批(ひ)す」とも読む。
満城風雨(まんじょうふうう)
町全体が風雨に襲われること。 または、事件などがすぐに町中に知れ渡り、いろんな所で大騒ぎになること。 「城」は城壁に囲まれた町のこと。
霧鬢風鬟(むびんふうかん)
黒くて美しい髪の毛のたとえ。 「霧鬢」は墨のように黒くて美しい髪。 「風鬟」は風でなびく美しい髪。
雄風高節(ゆうふうこうせつ)
立派で清らかな人格。 「雄風」は立派で堂堂とした品格。 「高節」は上品で立派な志。
輿馬風馳(よばふうち)
速度が並外れて速いことのたとえ。 「輿馬」は乗り物と馬のこと。 「風馳」は風のように速く走ること。
六合同風(りくごうどうふう)
天下が統一され、世の中が平和に治まっていて、教化や風俗を同じくすること。 「六合」は天と地と四方で天下のこと。 「同風」は同じ風俗ということ。
流風余韻(りゅうふうよいん)
後世にまで伝わるような、すぐれた風習。 「流風」は昔の人から伝えられているすぐれた風習、美風。 「余韻」は事の後に残る味わいのこと。
涼風一陣(りょうふういちじん)
涼しい風が吹き抜けること。 「涼風」はさわやかで涼しい風。 「一陣」は雨や風がひとしきり吹き抜けること。
良風美俗(りょうふうびぞく)
美しく、素晴らしい風習や習慣。 「風」と「俗」はどちらも習慣やしきたり。
林下風気(りんかのふうき)
品があり、物静かな女性の立ち居振る舞いを言い表す言葉。または、中国六朝の時代に山林に隠居していた、竹林の七賢のような上品で優美な趣のこと。 「林下」は林の中。 「風気」は性質や趣のこと。 もとは晋の王の王凝之の妻である、謝道ウンを評して言った言葉。
露槐風棘(ろかいふうきょく)
政界の最高幹部のこと。 「露槐」は中国の三公の別称、「風棘」は中国の九郷の別称。 中国の周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示す場所に槐の木を植え、九郷の場所を示す場所に棘の木を植えていたということから。
和風慶雲(わふうけいうん)
温厚な人格者を言い表した語。 穏やかで和らいだ風とよいことが起きる前兆とされる雲(慶雲)のような存在という意味。 孔子の弟子の顔淵を評した言葉。
和風細雨(わふうさいう)
「和風」は穏やかな風、「細雨」は雨粒が細かく優しく降る雨のことで、人に忠告するときなどに穏やかな態度で接して物事を進めること。