「い」を含む四字熟語
「い」を含む四字熟語 — 3097 件
一放一収(いっぽういっしゅう)
緩くしたり、しっかりと締めたりすること。 「一」はあるときはという意味。 禅宗の言葉で、人を指導する時に甘くしたり、厳しくして適切に指導する手腕をいう。
一飽一襲(いっぽういっしゅう)
質素な服装と食事。 「一飽」は一度の食事で満腹になること。 「一襲」は一式揃った衣服。 生活に困らない程度の衣服と食事ということから。
一方通行(いっぽうつうこう)
車両などの通行を一つの方向のみ許すこと。または、その道路。また、片方からしか意思の疎通ができないことをいう。
一本調子(いっぽんぢょうし)
ほとんど変化がなく、面白みがないこと。 音楽や文章、話し方などのことをいう。
一以貫之(いついかんし)
一つの思いを曲げずに貫き通すこと。 「一以て之を貫く」とも読む。
鷸蚌之争(いつぼうのあらそい)
両者が争っている間に、全く関係のないものが苦労せずに利益を奪っていくこと。 「鷸」は水鳥のしぎ。 「蚌」は貝のどぶ貝。 しぎとどぶ貝が争っている間に、漁師が両方とも捕まえるという説話から。
乙夜之覧(いつやのらん)
天子が読書すること。 書物を読むことの大切さをいう言葉。 「乙夜」は午後十時くらいの時間。 「覧」は読書のこと。 天子はとても忙しいため、夜遅くになってやっと読書する時間ができるという意味から。 「乙覧」と略して使うこともある言葉。
為天下僇(いてんかりく)
天下の民によって滅ぼされること。または、その罪から罰を受け、責められて辱めを受けること。 鄭玄や孔穎達、朱子の説。 「僇」は恥辱という意味。 「天下の僇(りく)と為(な)る」とも読む。
以湯止沸(いとうしふつ)
対処の方法を間違えたために、事態が更に悪くなること。 沸騰している湯の勢いを弱めるために、沸騰している湯を注ぐということから。 「湯(ゆ)を以(もっ)て沸(ふつ)を止(とど)む」とも読む。
意到筆随(いとうひつずい)
文章を作るときに、思ったままに筆が進むこと。 文章を書きたいと思う気持ちのままに筆が進むという意味から。 「意(い)至りて筆(ふで)随(したが)う」とも読む。
以湯沃雪(いとうようせつ)
極めて簡単に物事ができること。 湯をかけて雪をとかすという意味から。 「湯(ゆ)を以(もっ)て雪(ゆき)に沃(そそ)ぐ」とも読む。
以徳報怨(いとくほうえん)
憎い人に対して仕返しではなく、あえて恩恵を施すこと。 「徳(とく)を以(もっ)てか怨(うら)みに報(むく)ゆ」とも読む。
猗頓之富(いとんのとみ)
膨大な財産のこと。 または、大富豪のこと。 「猗頓」は中国の春秋時代の大金持ちの名前。 巨万の富を得た范蠡に、資産家の教えを受けた猗頓は、牛や羊を飼い、塩を作って富を築き、金持ちといえば猗頓と人々に言われるまでになったという故事から。
以毒攻毒(いどくこうどく)
悪を利用して他の悪を滅ぼすこと。 毒を治療するために、別の毒を使うという意味から。 「毒(どく)を以(もっ)て毒(どく)を攻(せ)む」とも読む。
以毒制毒(いどくせいどく)
悪を滅するために、他の悪を使うこと。 毒を治療するために、別の毒を使うという意味から。 「毒を以て毒を制す」という形で使うことの多い言葉。
以肉去蟻(いにくきょぎ)
目的を果たすための方法を誤ると逆効果になることのたとえ。 蟻(あり)が好む肉を使って蟻を追い払おうとするということから。 「肉(にく)を以(もっ)て蟻(あり)を去(さ)る」とも読む。
委肉虎蹊(いにくこけい)
わかっていながらも危険な状況や災難を招くことのたとえ。 または、無駄死にすること。 「委」は捨てるや、置くという意味。 「虎蹊」は虎がいる道。 虎が出る道に肉を落とすという意味から。 「肉を虎蹊に委つ」という形で使うことが多い言葉。
帷薄不修(いはくふしゅう)
男女関係がだらしないことのたとえ。 「帷薄」は寝室を囲っているしきり。 寝室を整える暇もないということから。 高位の人の淫らな行為を遠回しに言う言葉。 「帷薄(いはく)修(おさ)まらず」とも読む。
威迫利誘(いはくりゆう)
様々な方法で人を従わせること。 脅迫したり、誘惑したりするという意味から。 「威(い)もて迫り利もて誘う」とも読む。
衣鉢相伝(いはつそうでん)
弟子が師から奥義を受け継ぐこと。 または、先人から業績や事業を引き継ぐこと。 「衣鉢」は師から受け継いだ袈裟と、托鉢のときに施しを受ける鉢ということから、師からの教えという意味。 「相伝」は代々と受け継いで伝えていくこと。
衣馬軽肥(いばけいひ)
身分が高く財産がある人の服装。 または、常にとても富貴な様子。 肥え太った立派な馬と、軽くて高級で丈夫な皮ごろもということから。
倚馬七紙(いばしちし)
素晴らしい文章をあっという間に書き上げる才能。 「倚馬」は馬の近くにたったままでいること。 「七紙」は紙七枚におよぶ長い文章。 中国の晋の時代、哀虎は主君の桓温に布告の文を書くように言われ、馬の前にたったまま、あっという間に紙七枚にわたる名文を書き上げたという故事から。
意馬心猿(いばしんえん)
煩悩や情欲などの欲望に、心を乱されて落ち着かないこと。 または、そのような欲望を抑えることができないことのたとえ。 「意馬」は馬が興奮して暴れまわるように、気持ちが落ち着かないこと。 「心猿」は激しく騒ぐ猿のように、気持ちが落ち着かないこと。 乱れて落ち着かない気持ちを、走り回る馬や騒ぎ立てる猿にたとえた仏教の言葉。 「心猿意馬」ともいう。
夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)
中国の周辺にいた異民族のこと。 漢民族が異民族を蔑んで呼んでいた名称。 「東夷、南蛮、西戎、北狄」という四方の異民族の呼称をまとめた言葉。
位卑言高(いひげんこう)
低い地位の人が、身分に合わない偉そうなことを言うこと。 「位(くらい)卑(ひ)くして言(げん)高(たか)し」とも読む。
渭浜漁父(いひんのぎょほ)
古代中国で太公望と呼ばれ、活躍した呂尚のこと。 または、優れた能力をもつ人物のたとえ。 「渭浜」は中国の川、渭水のこと。 「漁父」は漁師のこと。 渭水で釣りをしていた呂尚は、周の文王に見出されて、後に大きな功績を残したという故事から。
萎靡沈滞(いびちんたい)
次第に勢いが弱くなっていくこと。 「萎靡」は草木がしなびること。 「沈滞」は一つの場所で滞って動かなくなること。 どちらも勢いがなくなることのたとえ。 「萎靡」は「委靡」とも書く。 「沈滞萎靡(沈滞委靡)」ともいう。
萎靡不振(いびふしん)
元気がない様子。 「萎靡」は活気がない様子。 「萎靡(いび)して振るわず」とも読む。
移風易俗(いふうえきぞく)
習慣やしきたりをよりよく変えること。 「風俗を移易す」を一文字ずつ分けて、互いを補い合って表現した言葉。 「風(ふう)を移し俗を易(か)う」とも読む。
遺風残香(いふうざんこう)
過去の賢者やすぐれた風俗のなごり。 「遺風」は過去の賢者が残した教え。または、昔から受け継がれている風習。 「残香」は残り香。
威風堂堂(いふうどうどう)
雰囲気や態度が立派で威厳のある様子。 「威風」は威厳に満ち溢れた雰囲気。 「堂堂」はたくましく威厳のある様子。 「威風堂々」とも書く。
威風凜然(いふうりんぜん)
りりしく、威厳のある様子。 「威風」は威厳に満ち溢れている様子。 「凜然」は勇ましく、引き締まっている様子。 「凜然」は「凛然」とも書く。
威風凜凜(いふうりんりん)
りりしく、威厳のある様子。 「威風」は威厳に満ち溢れている様子。 「凜凜」は勇ましく、引き締まっている様子。 「凜凜」は「凛凛」とも書く。
畏怖嫌厭(いふけんえん)
恐れて嫌がること。 「畏怖」は怖れひるむこと。 「嫌厭」は嫌って、それを態度で示すこと。
衣不重帛(いふじゅうはく)
贅沢をせずに慎ましくすること。 絹の着物を重ね着しないということから。 「帛」は絹の布のことから、絹織物のこと。 「衣(い)は帛(はく)を重(かさ)ねず」とも読む。
緯武経文(いぶけいぶん)
学問と武術の両方を重んじて、国や政治の基礎にすること。 「緯」は横糸のこと。 「経」は縦糸のこと。 学問と武術を重んじることを、横糸と縦糸を交互に組み合わせて布を織ることにたとえた言葉。 「武を緯(い)にし文を経(けい)にす」とも読む。 「経文緯武」ともいう。
以文会友(いぶんかいゆう)
学問を通じて仲間を集めること。 君子の交友をいう言葉。 「文(ぶん)を以(もっ)て友(とも)を会(かい)す」とも読む。
異聞奇譚(いぶんきたん)
非常に珍しい話。 「異聞」と「奇譚」はどちらも普通ではない不思議な話という意味。
衣弊履穿(いへいりせん)
貧しいことのたとえ。 「衣弊」は使い古して敗れた衣服。 「履穿」は履物が破れ穴があくこと。 ぼろぼろになった衣服ということから、貧しい服装をいう言葉。 「衣(い)弊(やぶ)れ履(くつ)穿(うが)つ」とも読む。
韋編三絶(いへんさんぜつ)
同じ書物を何度も読むこと。 または、学問に励むことのたとえ。 「韋編」は紙が出来る前の、木や竹の札をひもで綴った書籍のこと。 「三絶」は何度もひもが切れること。 「韋編(いへん)三(み)たび絶(た)つ」とも読む。 孔子が何度もひもが切れるほど易経を読んだという故事から。
以暴易暴(いぼうえきぼう)
暴力によって暴力をおさえること。 古代中国の暴君と名高い殷の紂王を周の武王が武力により征伐したさいに、伯夷と叔斉の兄弟が武王を非難した言葉。 「暴(ぼう)を以(もっ)て暴(ぼう)に易(か)う」とも読む。
以貌取人(いぼうしゅじん)
人の賢愚は容姿だけでは判断することはできないということ。 澹台滅明は容姿が醜く、孔子は弟子にとることを躊躇したが、非常に優秀で清廉な人物だったということから。 孔子の失敗談の一つ。 「貌(ぼう)を以(もっ)て人(ひと)を取る」とも読む。
移木之信(いぼくのしん)
約束を必ず実行することのたとえ。 為政者は人民に法の権威や信用を示すべきという戒めのこと。 戦国時代、秦の商鞅が国民からの信用を得るために、南門の大木を北門に移した者に十金を与えると布告したが、皆疑い誰も移さなかった。 五十金に増額すると移す者が現れたので、五十金を渡して約束を本当に守ると示した故事から。
葦末之巣(いまつのす)
頼りに出来るものが何もなく、安定しないために危なっかしい様子。 植物の葦の穂先にある鳥の巣という意味から。 中国の蒙鳩という鳥が、羽毛などで編んだ巣を葦の穂先に結びつけたが、風が吹いて巣と一緒に卵が落ちて割れたという故事から。
意味深長(いみしんちょう)
言動や詩文などに深い趣や意味が込められていること。 または、表に出ている意味とは別の意味が隠されていること。 「深長」は奥深くに意味が隠されていること。 「意味深」という形で略して使うこともある。
以毛相馬(いもうそうば)
外見で人を判断することはできないということ。 馬の毛の色ですぐれた馬を見分けようとするという意味から。 「毛(け)を以(もっ)て馬(うま)を相(そう)す」とも読む。
倚門之望(いもんのぼう)
母親が子のことを思う愛情のこと。 「倚」は寄りかかるという意味。 母親が門に寄りかかって、子の帰りを待ち望むという意味から。 中国の春秋時代の衛の王孫賈は、朝早くから夜遅くまで出掛けることが多く、母親は家の前の門や、村の入り口にある閭という門に寄りかかって帰ってくるのを待ちわびたという故事から。
依様葫蘆(いようころ)
手本の通りにだけ行って工夫されていないこと。 様式に従ってひょうたんを描くということから。 「葫蘆」はウリ科の植物のひょうたんの別称。 「様(よう)に依(よ)りて葫蘆(ころ)を画(えが)く」とも読む。
以杙為楹(いよくいえい)
取るに足らない人物を重用することのたとえ。 小さな杭を家の大黒柱として使うということから。 「杙」は馬や牛をつなぎ止めておく杭。 「楹」は太く丸い丸太。 「杙(よく)を以(もっ)て楹(えい)を為(な)す」とも読む。
衣履弊穿(いりへいせん)
ひどく粗末な服装のこと。 「衣履」は服と靴のこと。 「弊穿」は破れたり、穴があくこと。 破れた服と穴の空いた靴という意味から。
依流平進(いりゅうへいしん)
経歴や年齢が多い順番の通りに出世すること。 「流」は等級や身分、段階という意味。または、自然の成り行きのこと。 「平進」は順番通りに進むということ。または、成り行きの通りに進む。 「流れに依(よ)りて平進(へいしん)す」とも読む。
意料無限(いりょうむげん)
思いきわめた果てという意味。 「意料」は思いをめぐらすこと。 「無限」は限りなくを強調した言葉。
以力仮仁(いりょくかじん)
人徳による政治に見せかけているが、裏で武力による権力の拡大を行うこと。 「力(ちから)を以(もっ)て仁(じん)を仮(か)る」とも読む。
以力服人(いりょくふくじん)
力で他人を従わせること。 「力を以て人を服す」とも読む。
倚閭之望(いりょのぼう)
母親が子のことを思う愛情のこと。 「倚」は寄りかかるという意味。 母親が門に寄りかかって、子の帰りを待ち望むという意味から。 中国の春秋時代の衛の王孫賈は、朝早くから夜遅くまで出掛けることが多く、母親は家の前の門や、村の入り口にある閭という門に寄りかかって帰ってくるのを待ちわびたという故事から。
異類異形(いるいいぎょう)
化け物や妖怪の姿などの、この世のものとは思えない姿を言い表す言葉。 「異類」は人間以外の生き物のこと。仏教の言葉では、仏や菩薩を含めた人間以外という意味で、餓鬼や畜生のことをいう。
異類中行(いるいちゅうぎょう)
多く人々を救済するために、仏や菩薩がこの世に身を置くこと。 または、禅宗では指導者が修行者を導くために、様々な方法を取ること。 「異類」は違う種類という意味。 仏が異類の中を行くという意味から。
異類無礙(いるいむげ)
異なっているもの同士が、何ものにも邪魔されることなく互いに通じ合うこと。 「異類」は違う種類という意味。 「無礙」は障害になるものがないということ。 仏教の言葉で、性質の異なる火と水が、何の妨げもなく通じ合うことをいう。 「異類無碍」とも書く。
以蠡測海(いれいそくかい)
浅い考えで大きな物事を推測することのたとえ。または、見識が狭いことのたとえ。 「蠡」は植物のひょうたん。 ひょうたんで一度海水を汲んで、その量から海の大きさを推測するという意味から。 「蠡(れい)を以(もっ)て海(うみ)を測る」とも読む。
以労撃逸(いろうげきいつ)
疲労のたまった軍隊で気力に満ちた軍隊を打ち倒すこと。 「労」は疲労。 「逸」は休むこと。 「労(ろう)を以(もっ)て逸(いつ)を撃つ」とも読む。 中国の三国時代の魏の張既は、疲弊した遠征軍を率いて、策略によって他国を平定したという故事から。
異路同帰(いろどうき)
やり方が違っていても結果は同じになるということのたとえ。 違う道を通っていても、同じ場所に到着するという意味から。 「路(みち)を異(こと)にして帰りを同じうす」とも読む。
意路不倒(いろふとう)
人の考えでは理解することのできない不思議なこと。 または、悟りの境地は人の思考や論理では理解できないということ。 「意路」は思考の筋道。
隠悪揚善(いんあくようぜん)
他人の悪いところは言わずに、善いところを広めること。 または、悪いことをおさえて、善いことに着目して広めること。 「隠悪」は悪い部分を隠すこと。 「揚」は世間に広く知らせるという意味。 「悪を隠して善を揚(あ)ぐ」とも、「悪を隠えて善を揚ぐ」とも読む。
殷殷奨飾(いんいんしょうしょく)
心をこめて励ましたり、褒めたりすること。 「殷殷」は心をこめてや、丁寧という意味。 「奨飾」は褒めたり、励ましたりすること。 「殷殷(いんいん)として奨飾(しょうしょく)す」とも読む。
陰陰滅滅(いんいんめつめつ)
雰囲気が暗く、陰気な気分になって元気がなくなる様子。 「陰」は薄暗くて寂しい様子。 「滅」は活力がなくなっていく様子。 「陰」と「滅」を重ねて強調した言葉。
因往推来(いんおうすいらい)
過去の出来事から、これから先に起きそうな出来事を予測すること。 「往」は過去の出来事。 「来」は未来の出来事。 「往(おう)に因(よ)りて来(らい)を推(お)す」とも読む。
隠晦曲折(いんかいきょくせつ)
文章や表現がぼんやりしていてわかりにくいこと。 「隠晦」は隠れてわからないようにすること。または、曖昧なこと。 「曲折」は曲がりくねるという意味から、状態が複雑に変化していてわかりづらいこと。
飲灰洗胃(いんかいせんい)
今までのことを悔いて、心を改めて再出発すること。 灰を飲み込んで、胃の中を汚れを落として清めるという意味から。 「灰を飲んで胃を洗う」とも読む。
飲河之願(いんかのねがい)
自分の身の丈に合った欲望で満足するべきであるということ。 中国古代の伝説の聖天子尭帝が、許由に天下を譲ろうとすると、動物のもぐらは大きな黄河の水を飲んでも、満腹になればそれ以上は飲まないといって断ったという故事から。
飲河満腹(いんかまんぷく)
自分の身の丈に合った欲望で満足するべきであるということ。 中国古代の伝説の聖天子尭帝が、許由に天下を譲ろうとすると、動物のもぐらは大きな黄河の水を飲んでも、満腹になればそれ以上は飲まないといって断ったという故事から。 「偃鼠河に飲むも満腹に過ぎず」を略した言葉。
殷鑑不遠(いんかんふえん)
失敗の戒めになるものは、身近なことにあるということ。 「殷」は古代中国の国の名前。 「鑑」は鏡のことで、手本や見本のたとえ。 殷は、昔の出来事を手本にするよりも、圧政で滅びた前代の夏の国を手本とするべきであるという戒めから。 「殷鑑遠からず」という形で使うことが多い言葉。
因果因縁(いんがいんねん)
物事の原因や条件。 「因果」は原因と結果。 「因縁」は直接的な原因と、間接的な原因や条件のこと。 仏教の言葉で、様々な出来事はこの二つによって成り立っているとされ、過去の行いが原因になり現在の結果に繋がり、現在の行いは未来の結果に繋がるという意味で使われることが多い。
因果応報(いんがおうほう)
よい行いには必ずよい報いがあり、悪い行いには必ず悪い報いがあるということ。 「因果」は原因と結果。 「応報」は善悪に応じた報いがあること。 元は仏教語で、過去や前世の行いの善悪に応じた報いがあるという意味。 現在では、悪い行いの報いの意味で使われることが多い言葉。
因果覿面(いんがてきめん)
悪いことをした報いがすぐにあらわれること。 「覿面」は目の前で見るという意味から、すぐに結果が出ること。
因果報応(いんがほうおう)
よい行いをすれば必ずよい報いがあり、悪い行いには悪い報いがあること。 「因果」は原因と結果。 「報応」は行動の善悪にあわせた報いがあること。 もとは仏教語で、過去や前世の行いの善悪にあわせた報いを受けるという意味。 よい行いの場合には「善因善果」、悪い行いの場合には「悪因悪果」という。 現在では悪い行いの報いとして使われることが多い言葉。
因機説法(いんきせっぽう)
相手の能力や、その場の状況に合わせて仏の教えを説くこと。 仏教の言葉で、「機に因(よ)りて法を説く」とも読む。
飲泣呑声(いんきゅうどんせい)
悲しみや苦しみなどの辛い気持ちを我慢すること。 涙を飲み込んで、泣き声を我慢するという意味から。 「泣(なみだ)を飲んで声(こえ)を呑(の)む」とも読む。
韻鏡十年(いんきょうじゅうねん)
理解することが極めて難しいこと。 「韻鏡」は中国の唐の時代の書物で、漢字の音韻を図示した書物。 非常に難しく、理解するのには十年の歳月が必要という意味から。
隠居放言(いんきょほうげん)
世間から離れて、身の潔白を保った上で思っていることをそのまま言うこと。 「隠居」は世間から離れた場所でひっそりと暮らして、潔白を保つこと。 「隠居(いんきょ)して放言(ほうげん)す」とも読む。
隠居楽道(いんきょらくどう)
世間から離れ、山奥などの静かな場所に住み、清くゆったりとした気持ちで生活すること。または、文人が街中での生活を楽しむこと。 「隠居(いんきょ)、道(みち)を楽しむ」とも読む。