「状況」に関連する四字熟語一覧
「状況」に関連する四字熟語の一覧です。
阿鼻叫喚(あびきょうかん)
非常に無残でむごい様子のこと。 「阿鼻」は仏教の八大地獄の一つで最下層にあるとされる阿鼻地獄、または無間地獄のことで、そこに落ちたものが様々な苦痛を受けて泣き喚くということから。
暗雲低迷(あんうんていめい)
悪い状態が好転する兆候もなく、先行き不安のまま長く続いている状況のこと。 「暗雲」は光が届かないほど厚く、今にも雨が降り出しそうな黒い雨雲のことから、悪いことが起こりそうな気配のたとえ。 「低迷」は雲が高さの低い位置で留まること。 主に経済や社会状況、人の気持ちについていう言葉。
一陽来復(いちようらいふく)
悪い傾向にあった物事がよい傾向に向かうこと。 または、冬が終わって春が来ること。または、冬至のこと。 「一陽」は冬から春になる兆しのこと。 「来復」は再びやってくること。 もとは易経の言葉で、陰と陽の二つを組合せたものからなる六十四卦で、陰暦十月は陰だけで構成され、冬至から陽が一つ含まれるようになるということから。陽が復する(戻ってくる)のは冬至からであることから。
一縷千鈞(いちるせんきん)
極めて危険なこと。 「縷」は糸のこと。 「鈞」は重さの単位。 一本の糸で千鈞もの重い物を吊るすということから。
一触即発(いっしょくそくはつ)
非常に緊迫した状態のこと。 「一触」はちょっと触れること。「即発」はすぐに爆発すること。 ちょっとしたことで大変なことが起きるかもしれない危険な状態をいう言葉。
一髪千鈞(いっぱつせんきん)
極めて危険なことのたとえ。 「鈞」は中国の昔の重さの単位で、「一鈞」は周の時代では約八キログラム、唐の時代では約二十キログラム。 髪の毛一本で千鈞の重さがあるものを吊り下げることから。 「一髪、千鈞を引く」を略した言葉。 「千鈞一髪」ともいう。
葦末之巣(いまつのす)
頼りに出来るものが何もなく、安定しないために危なっかしい様子。 植物の葦の穂先にある鳥の巣という意味から。 中国の蒙鳩という鳥が、羽毛などで編んだ巣を葦の穂先に結びつけたが、風が吹いて巣と一緒に卵が落ちて割れたという故事から。
雨過天晴(うかてんせい)
物事の悪い状況や状態がよい方向へ向かうこと。 雨が止み、雲がなくなり晴れ渡るという意味から。 「雨過ぎて天晴(は)る」とも読む。 「雨過天青」とも書く。
燕巣幕上(えんそうばくじょう)
安定せずに非常に危険な状況のたとえ。 戦場の本営などに張っている幕の上に燕が巣を作るという意味から。 「燕(つばめ)幕上(ばくじょう)に巣くう」とも読む。
汚名返上(おめいへんじょう)
すぐれた働きやよい結果を出すことで、世間に知られている不名誉な評判をなくならせること。
火上加油(かじょうかゆ)
悪い状況をさらに悪化させること。 火に油を注ぐということから。
餓狼之口(がろうのくち)
強欲で残忍な性質の人のたとえ。 または、この上なく危険な状況。 ひどく腹を空かせた狼の口の中という意味から。
危急存亡(ききゅうそんぼう)
危険が迫っていて、生死の瀬戸際で危機的な状況のこと。 「危急」は危険が迫る、「存亡」は生きるか死ぬかという意味。
起死回生(きしかいせい)
どうすることもできないような危機的状況を一気に好転させること。 「起死」と「回生」はどちらも死に瀕している人を生き返らせるという意味。 もとは、医術の高さを表現するときに用いられていた言葉。 「回生起死」ともいう。
急転直下(きゅうてんちょっか)
物事があまり良くない状態から急に良い状態に変わり、解決に向かうこと。 「急転」はいきなり変化すること。 「直下」はまっすぐ落ちることや結末に向かうこと。
僑軍孤進(きょうぐんこしん)
誰からの助けもなく、孤立した状態で進軍すること。 または、誰からも助けられることなく、一人で事に当たること。 「僑軍」は別の土地からやってきた軍隊、遠征軍のこと。
形影相弔(けいえいそうちょう)
誰かが来ることもなく、一人で寂しい様子。 「形影」は形と影。 「弔」はあわれむこと。 自分と自分の影で慰め合うことから孤独の意。 「形影(けいえい)相(あい)弔(とむら)う」とも読む。
喧々諤々(けんけんがくがく)
議論で次から次へと意見を出されてやかましい様子。 「喧喧」は騒がしいこと。 「諤諤」は誰にも遠慮することなく、思うことをしっかりと主張すること。 元は「喧喧囂囂」と「侃侃諤諤」を混同されてできた言葉。
喧喧囂囂(けんけんごうごう)
たくさんの人たちが各々好き勝手に喋ってやかましい様子。 または、たくさんの人たちが激しく騒ぎ立てて、事態を収めることが出来ないこと。 「喧喧」と「囂囂」はどちらもやかましいや騒がしいという意味で、同じ意味の言葉を重ねて強調したもの。 「喧々囂々」とも書く。
捲土重来(けんどちょうらい)
敗北や失敗によって一度は落ちた勢いを、再び取り戻して反撃することのたとえ。 一度静まった土煙が、再び巻き上げられるという意味から。 「捲土」は土煙が舞い上がる様子のことから、勢いが激しいことのたとえ。 「重来」は去ったものが、もう一度やって来ること。 「巻土重来」とも書く。
国歩艱難(こくほかんなん)
国の状態がよくならず、国家が滅びそうになっていること。 「国歩」は国の歩み、国の運命のこと。 「艱難」はひどく苦しむこと。
孤軍奮闘(こぐんふんとう)
援軍が来ることを期待できない状態で必死に戦うこと。 または、他人の手助けを受けることなく、難しい仕事をこなすために一人で必死に努力すること。 「孤軍」は味方から離れ、援軍が期待できない状態にある、少数の部隊のこと。 「奮闘」は全力を出して戦うこと。 味方から孤立し援軍も期待できない小数の部隊が、全力で敵軍と戦うという意味から。
枯樹生華(こじゅせいか)
ひどく困難なことの最中に、その状況を抜け出す方法を見出すこと。 または、歳をとって衰えた老人に生気が戻ること。 枯れた木に花が咲くということから。 元は真心が相手に通じることをたとえた言葉。 「枯樹(こじゅ)華(はな)を生ず」とも読む。 「枯樹生花」とも書く。
虎尾春氷(こびしゅんぴょう)
極めて危険なことのたとえ。 または、危険なことをすることのたとえ。 虎の尾を踏んで、春の厚みの無い氷の上を歩くという意味から。 「虎尾春冰」とも書く。
枯木竜吟(こぼくりょうぎん)
一度衰えたものが回復する。 または、苦しい状況を抜け出して生を得ること。 または、ありえないことが実現することのたとえ。 禅宗の言葉で、枯れているように見える木が風に吹かれると、竜が声を発するような勢いで音が鳴るという意味から。
孤立無援(こりつむえん)
たった一人で、誰かの助けも期待できないこと。 「無援」は助けがないという意味。 「無援孤立」ともいう。
再起不能(さいきふのう)
以前のよい状態に戻ることができないこと。 「再起」は悪い状態から以前のよい状態に戻ること。 「不能」は実現する能力がないこと。
死屍累累(ししるいるい)
死体が当たり一面に積み重なり、むごたらしい様子。 「死屍」は死体、亡骸。 「累累」はあたり一面に積み重なっている様子。
七嘴八舌(しちしはちぜつ)
七つの嘴(くちばし)と八つの舌という意味で、たくさんの意見が色々なところから出ること。 または、多くの人々が喋っている様子。
四面楚歌(しめんそか)
周りを敵や反対者に囲まれており、味方がいなくて孤立している状態のこと。 楚の項羽は漢の劉邦に追い詰められたときに、夜になって漢の軍の中から聞こえてきた楚の国の歌をきいて、漢に降った楚の人が多いことを嘆き、敗北を悟った故事から。
斉紫敗素(せいしはいそ)
賢い人が行動して災いを福にかえるように、失敗を成功にかえることのたとえ。 「斉紫」は斉の国の特産品の紫色に染めた絹地。 「敗素」は質の悪い白絹のこと。 質の悪い白絹でも紫色に染めることで高く売ることができるということから。
声名狼藉(せいめいろうぜき)
よい評判がなくなって、評判を元に戻すことができないこと。 「声名」はよい評判。 「狼藉」は散らかっていて、取りまとめることができないこと。 悪名が広がりすぎて、どうにもならない状況をいう言葉。
断崖絶壁(だんがいぜっぺき)
非常に険しい崖のこと。 または、非常に危険な状況。 「断崖」と「絶壁」はどちらも非常に切り立った崖のことで、同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
朝改暮変(ちょうかいぼへん)
命令や制令、法律などがすぐに変わってしまい、しっかりと定まることがないこと。 朝に出した命令や法律などが、夕方には変わるという意味から。
朝改暮令(ちょうかいぼれい)
命令や制令、法律などがすぐに変わってしまい、しっかりと定まることがないこと。 朝に出した命令や法律などが夕方には変わるという意味から。
重見天日(ちょうけんてんじつ)
辛く苦しい状況から抜け出して、それ以前のよい状況に戻ること。 「重見」は再び見ること。 「天日」は太陽のこと。 再び太陽を目にするという意味から。 「重ねて天日(てんじつ)を見る」とも読む。
重卵之危(ちょうらんのき)
この上なく危険なことのたとえ。 積み重ねた卵は、いつ崩れて卵が割れるか分からないという意味から。
朝令暮改(ちょうれいぼかい)
命令、制令、法律などがたびたび変更され、しっかりと定まらないこと。 朝に出された命令や法律が、夕方には変わってしまうという意味から。 「朝(あした)に令(れい)して暮(く)れに改(あら)む」とも読む。
徒手空拳(としゅくうけん)
物事を始める時に、助けとなるものが何一つないこと。 「徒手」と「空拳」はどちらも手の中に何も無いという意味で、物事を始めるときに力として使うことが出来るものが何も無いことをいう。
白虹貫日(はくこうかんじつ)
心が天に伝わること。 または、戦乱になって君主に危険が迫ることのたとえ。 白い虹が太陽を貫く現象をいい、この現象は願いが天に伝わったときや、戦乱によって危険な状況に陥る前兆として発生するとされている。 「白虹(はくこう)日(ひ)を貫く」とも読む。
風前之灯(ふうぜんのともしび)
人の命や物事が非常に危険な状況にあることのたとえ。 風が吹き付けていていつ消えてもおかしくない灯火という意味から。
物議騒然(ぶつぎそうぜん)
世論が騒がしく、人の心が落ち着かないこと。 「物議」は世間に広がっているうわさや評判。世論。 「騒然」は騒がしくて落ち着きのない様子。
物情騒然(ぶつじょうそうぜん)
世の中が騒々しく、人の心が落ち着かないこと。 「物情」は世の中の人の心情。 「騒然」は騒がしくて落ち着きのない様子。
物論囂囂(ぶつろんごうごう)
世間のうわさや物議が騒々しく、落ち着かないこと。 「物論」は世間のうわさや物議。 「囂囂」は多くの人が声を出していて騒がしいこと。
無根無蔕(むこんむてい)
頼みとするところや支えてくれるものが何もないこと。 「無根」は根が無いこと、「無蔕」は蔕(へた)がないこと。 植物が根付くための根や果実をつけるための蔕がないことから。
游移不定(ゆういふてい)
思い切りがつかずに、物事を決められないこと。 または、常に揺れ動いていて安定しないこと。 「游移」はあっちに行ったり、こっちに行ったりして定まらないこと。 「不定」は安定しないこと。 「游移(ゆうい)して定まらず」とも読む。
累卵之危(るいらんのき)
「累卵」は積み重ねた卵のことで、卵を積み重ねるとすぐに崩れ落ちることから、非常に危険な状況のたとえ。