雪泥鴻爪とは

四字熟語 | 雪泥鴻爪 |
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読み方 | せつでい(の)こうそう |
意味 | 人の行動や、人の一生で起こる出来事は儚いものであるということ。 「雪泥」は雪が解けたあとのぬかるんでいる場所。 「鴻爪」は鳥の鴻の爪の跡。 雪解けのぬかるみに鴻が爪の跡を残しても、爪の跡はすぐに消えるということから。 |
出典 | 蘇軾 |
異形 | 雪泥鴻爪(せつでいこうそう) |
漢検級 | 準1級 |
場面用途 | 人生の儚さ |
使用されている漢字
「雪」を含む四字熟語
以湯沃雪(いとうようせつ)
極めて簡単に物事ができること。 湯をかけて雪をとかすという意味から。 「湯を以て雪に沃ぐ」とも読む。
雨露霜雪(うろそうせつ)
さまざまな気象状態の変化のこと。 または、人生でのさまざまな苦しみや悩みのこと。 雨や露が降り、霜や雪が降りるという意味から。
詠雪之才(えいせつのさい)
文才がある女性のこと。 晋の王凝之の妻の謝道蘊が、降る雪を白い綿毛がある種子の柳絮にたとえた詩を詠み、文才をたたえられた故事から。
肌肉玉雪(きにくぎょくせつ)
白く美しい女性の肌を言い表す言葉。 「玉雪」は真っ白で美しい雪のこと。 純白で美しい雪のように白い肌という意味から。
蛍雪之功(けいせつのこう)
苦しい環境の中で勉学に励むこと。 「蛍雪」は蛍の光と雪明りのこと。 中国の人物、車胤は貧しくて灯火の油を買うことができず、蛍を集めてその光で勉強していた。 同じく貧しかった孫康は、雪明かりで勉強していたという二つの故事から。
蛍窓雪案(けいそうせつあん)
苦労して勉学に励むこと。 蛍の光と雪明かりで勉強するという意味から。 「車胤」と「孫康」という二人の人物の故事から。 晋の車胤は、灯火の油を買うことができないほど貧しかったため、蛍を集めてその光で勉強し、同じように貧しかった孫康は、雪明かりで勉強をしたという二つの故事から。 「雪案蛍窓」ともいう。
「泥」を含む四字熟語
雲泥之差(うんでいのさ)
比べることができないほど大きな相違があること。 「雲泥」は天空にある雲と地上の泥のこと。 雲と泥には大きな違いがあるという意味から。
雲泥万里(うんでいばんり)
非常に大きな差があること。 「雲泥」は空の雲と地上の泥。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は非常に長い距離のたとえ。 空にある雲と地上にある泥には、非常に大きな開きがあるという意味から。
金泥精描(きんでいせいびょう)
金色の顔料を使って、細かく正確な絵を描くこと。 「金泥」は金粉を膠で溶かした金色の顔料。 「精描」は細かく正確な絵を描くこと。
紺紙金泥(こんしこんでい)
金粉を膠の液で溶かしたもので、紺色の紙に書いたもの。 「金泥」は金粉を膠の液で溶かしたもので、写経したり、絵の装飾などに使われる。
滞滞泥泥(たいたいでいでい)
一つのものに無駄にこだわること。 または、頑固で融通がきかないこと。 「滞」と「泥」はどちらも執着するという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調したもの。
泥牛入海(でいぎゅうにゅうかい)
出て行ったきりで何の連絡もなく、帰ってもこないこと。 泥でできた牛が出掛けて、海に入ると溶けてなくなって戻ってこないということから。 「泥牛海に入る」とも読む。
「鴻」を含む四字熟語
哀鴻遍地(あいこうへんち)
戦いに敗れた兵士や、さまよう難民があらゆる場所にあふれている様子。 哀しげに鳴く雁が野原にあふれる様子を流浪する兵士や難民にたとえたもの。
哀鴻遍野(あいこうへんや)
戦いに敗れた兵士や、さまよう難民がいたる所にいる様子。 哀しげに鳴く雁が、野原にあふれる様子を流浪する兵士や、難民にたとえたもの。
燕雀鴻鵠(えんじゃくこうこく)
偉大な人物の志は、普通の人には理解できないということのたとえ。 「燕」は鳥のつばめ、「雀」は鳥のすずめ。 どちらも小さな鳥ということから、普通の人のたとえ。 「鴻」はおおとり、「鵠」はくぐいのことで、白鳥の古名。 どちらも大きな鳥のことで、英雄や豪傑などの偉大な人物のたとえ。 中国の秦の時代、日雇い労働をしていた陳勝が「互いに金持ちになっても忘れずにいよう」と仲間に言い、それを聞いた雇い主が「日雇いの分際で何を言っているんだ」と嘲笑した。 陳勝は「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」と嘆き、後に秦に反乱を起こして王になったという故事から。 「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」を略した言葉。
魚網鴻離(ぎょもうこうり)
欲しいものが手に入らず、欲しいと思っていないものが手に入ることのたとえ。 「鴻」は鳥の雁のこと。 「離」は網にかかること。 魚を取るために網に魚がかからず雁がかかるということから。
鴻雁哀鳴(こうがんあいめい)
離散してさまよう民が、苦労や窮状を訴えることのたとえ。 鴻(おおとり)と雁(”がん”または”かり”)を流浪の民をたとえたもの。
鴻鵠之志(こうこくのこころざし)
非常に大きな目標。大志。 「鴻」はおおとり、「鵠」はくぐいのことで、白鳥の古名。 どちらも大きな鳥のことで、英雄や豪傑などの偉大な人物のたとえ。 中国の秦の時代、日雇い労働をしていた陳勝が「互いに金持ちになっても忘れずにいよう」と仲間に言い、それを聞いた雇い主が「日雇いの分際で何を言っているんだ」と嘲笑した。 陳勝は「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」と嘆き、後に秦に反乱を起こして王になったという故事から。 「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」を略した言葉。
「爪」を含む四字熟語
苦髪楽爪(くがみらくづめ)
人の苦楽の様子のことで、苦しいときは髪が早く伸び、楽をしているときは爪が早く伸びるということ。
苦爪楽髪(くづめらくがみ)
人の苦楽の様子。 苦しい時は爪がよく伸び、楽をしている時は髪がよく伸びるということ。 「楽髪苦爪」ともいう。
雪泥鴻爪(せつでいのこうそう)
爪牙之士(そうがのし)
君主を守り、手助けをする臣下のこと。 爪や牙になって君主を守るという意味から、心から信頼できる臣下をいう言葉。
能鷹隠爪(のうよういんそう)
すぐれた人は人前で無闇に能力を誇示しないということ。 「能鷹」は才能のある鷹のことで才能のある人のたとえ。 「隠爪」は爪を隠すことでやたらと力量を誇示しない態度のこと。