侯覇臥轍について

四字熟語 | 侯覇臥轍 |
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読み方 | こうはがてつ |
意味 | 善政を行った立派な人物の留任を願って、引き止めること。
「侯覇」は中国の後漢の人の名前。 「臥轍」は車の通り道で、人が伏して通れなくすること。 長官として善政を行った侯覇が、天子の命で都に帰ることになったが、人々が道に伏して通れなくして留任を請うたという故事から。 |
出典 | 『後漢書』「侯覇伝」 |
使用されている漢字
「侯」を含む四字熟語
王侯将相(おうこうしょうしょう)
高貴な身分は、才能や努力などできまり、家柄や血統ではないという意味。 「王侯」「将相」は、王、諸侯、将軍、宰相などの高貴な身分のこと。
夏侯拾芥(かこうしゅうかい)
学問を修めることは大切なことであるということ。 「夏侯」は中国の漢の儒学者の夏侯勝のこと。 「拾芥」は地面に落ちているごみを拾うという意味から、簡単に手に入るということのたとえ。 夏侯勝は講義を行うたびに、学問をしっかりと修めてさえいれば、官職を得ることは道のごみを拾うくらいに簡単なことだと言い聞かせていたという故事から。 「夏侯芥を拾う」とも読む。
侯覇臥轍(こうはがてつ)
随侯之珠(ずいこうのたま)
貴重な宝玉やこの世で並ぶものがないほどの至宝のこと。 中国の伝説上の銘珠のこと。 「随侯」は人の名前で、随侯が傷ついた大蛇を助けたお礼に伝説の宝珠を貰ったとされる故事から。 「隋侯之珠」とも書く。
「覇」を含む四字熟語
「臥」を含む四字熟語
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
目的を果たすために、苦難に耐えて機会を待つこと。 「臥薪」は固い薪(たきぎ)の上で寝ること。 「嘗胆」は苦い肝(きも)をなめること。 春秋時代、呉王の夫差は固い薪の上で寝ることで、父親の敵である越王の勾践への恨みを忘れないようにし、ついには会稽山の戦いで勝利した。 その一方で、会稽山の戦いで敗北した勾践は、寝室に苦い肝を置き目覚める度にそれをなめることで敗北の恥を思い返し、ついには夫差を滅ぼしたという故事から。
臥榻之側(がとうのかたわら)
自身の領域、身近にあること。 「臥榻」は寝床のことで、一番私的な場所ということから自身の領域のたとえ。 自分の領域を、他人が荒らすことを許さないというときに使うことが多い言葉。
臥竜鳳雛(がりょうほうすう)
才能はあっても、機会がないために才能を発揮できない人のこと。 または、才能を発揮する機会がなく、世間に知られていない英雄や賢者のこと。 「臥竜」は寝ている竜。 「鳳雛」は中国の伝説上の鳥、鳳凰の雛。 どちらもまだ知られていない英雄や賢者、または、将来に期待されている若者のたとえとしても使われる。 中国の三国時代、有能な人材を探していた劉備に、司馬徽が諸葛亮を臥竜に、ホウ統を鳳雛にたとえてすすめたという故事から。
行住坐臥(ぎょうじゅうざが)
普段の生活で行う最も基本的な動作のこと。 転じて、普段や常々という意味。 「行」は歩く、「住」は止まる、「坐」は座る、「臥」は寝ること。 仏教では、これらのことを四威儀や四儀とも言う。 「行住座臥」とも書く。
高臥東山(こうがとうざん)
世間から離れて、山奥で隠遁すること。 「高臥」は枕を高くして寝るということから、なにものからも縛られずに、好きに暮らすという意味。 「東山」は中国の浙江省にある山の名前。 晋の政治家の謝安は、何度も朝廷から出仕の要請を受けていたが、四十歳を過ぎるまで断り続けて、東山で隠遁し続けたという故事から。
孔明臥竜(こうめいがりょう)
まだ世間に知られていない、素晴らしい才能をもつ人のたとえ。 「孔明」は中国の三国時代の蜀の宰相、諸葛亮のこと。 「臥竜」は川などの深いところに隠れている竜のこと。 中国の三国時代の蜀の徐庶は、劉備に諸葛亮を推挙したという故事から。
「轍」を含む四字熟語
改弦易轍(かいげんえきてつ)
法律や制度を変えること。 「改弦」は弦楽器の弦を張りかえて調子を改めること。 「易轍」は車輪の軸幅を変えること。 「弦を改め轍を易う」とも読む。 「改絃易轍」とも書く。
涸轍鮒魚(こてつのふぎょ)
危険や困難が迫っていることのたとえ。 また、切迫した状況にある人のたとえ。 「涸」は水が枯れること。 「轍」は車輪の跡、わだちのこと。 「鮒魚」は魚の鮒(ふな)のこと。 水がなくなった車輪の跡にいる鮒という意味から。 荘子が監河侯に米を借りに行ったが、監河侯から「近々年貢が入るのでその後に貸しましょう」と言われた。 それを聞いた荘子は、「ここに来る途中で水が枯れた車輪の跡にいる鮒に水をくださいと助けを求められました。そこで私は、後で川の水を持ってきてあげようと答えました。しかし鮒は、水が欲しいのは今だと言って怒ってしまいました」というたとえ話をして窮状を訴えたという故事から。
車轍馬跡(しゃてつばせき)
政治を行う人が全国の隅から隅まで巡り歩くこと。 「車轍」は通った跡に残る車輪の跡。 「馬跡」は馬が通った跡に残る蹄の跡。 昔の政治家は、監督のために馬車で全国を巡り歩いたために、通った後に車輪や蹄の跡が残されたということから。
前車之轍(ぜんしゃのてつ)
先人の失敗を学び、今の戒めにすること。 先に通った車のひっくり返った車輪の跡を見て、同じようにならないように、その場所を通らないようにするという意味から。
前車覆轍(ぜんしゃのふくてつ)
先人の失敗を学び、今の戒めにすること。 「覆轍」はひっくり返った車の残した車輪の跡のこと。 先に通った車のひっくり返った車輪の跡を見て、同じようにならないように、その場所を通らないようにするという意味から。
轍鮒之急(てっぷのきゅう)
危険や困難が迫っていることのたとえ。 また、切迫した状況にある人のたとえ。 「轍」は車輪の跡、わだちのこと。 「鮒」は魚の鮒(ふな)のこと。 水がなくなった車輪の跡にいる鮒という意味から。 荘子が監河侯に米を借りに行ったが、監河侯から「近々年貢が入るのでその後に貸しましょう」と言われた。 それを聞いた荘子は、「ここに来る途中で水が枯れた車輪の跡にいる鮒に水をくださいと助けを求められました。そこで私は、後で川の水を持ってきてあげようと答えました。しかし鮒は、水が欲しいのは今だと言って怒ってしまいました」というたとえ話をして窮状を訴えたという故事から。