七顛八倒とは

四字熟語 | 七顛八倒 |
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読み方 | しちてんばっとう(しってんばっとう / しちてんはっとう) |
意味 | 激しい苦痛に苦しみもだえること。
「七」や「八」は程度が甚だしいことのたとえで、何度も転がって何度も倒れるという意味から。 「七転八倒」とも書く。 |
出典 | 『朱子語類』「五一」 |
異形 | 七顛八倒(しってんばっとう) |
七顛八倒(しちてんはっとう) | |
七転八倒(しちてんばっとう) | |
七転八倒(しってんばっとう) | |
七転八倒(しちてんはっとう) | |
漢検級 | 準1級 |
場面用途 | 苦しむ / ことわざ |
使用されている漢字
「七」を含む四字熟語
一死七生(いっししちしょう)
天上界で一度死ぬと、人間界で七たび生まれ変わるということ。 仏教用語。
倚馬七紙(いばしちし)
素晴らしい文章をあっという間に書き上げる才能。 「倚馬」は馬の近くにたったままでいること。 「七紙」は紙七枚におよぶ長い文章。 中国の晋の時代、哀虎は主君の桓温に布告の文を書くように言われ、馬の前にたったまま、あっという間に紙七枚にわたる名文を書き上げたという故事から。
三汁七菜(さんじゅうしちさい)
豪華な食べ物のこと。 または、日本の本膳料理の正式な品数。 三品の汁物と七品のおかずのこと。
七嘴八舌(しちしはちぜつ)
七つの嘴(くちばし)と八つの舌という意味で、たくさんの意見が色々なところから出ること。 または、多くの人々が喋っている様子。
七種菜羹(しちしゅのさいこう)
七種の野菜の汁物。または、七草粥のこと。 「菜羹」は野菜の汁物。 一年の健康を願い、陰暦一月七日に食べる。
七縦七擒(しちしょうしちきん)
敵を捕らえたり逃がしたりを繰り返して、力を見せ付けて屈服させて味方にすること。 「縦」は放つこと。 「擒」は捕まえること。 蜀の諸葛亮が、南蛮王孟獲を七回捕らえては逃がすを繰り返しつつ南部を平定して行き、孟獲も最後には二度と反乱を起こさないと誓ったという故事から。 「七擒七縦」ともいう。
「顛」を含む四字熟語
冠履顛倒(かんりてんとう)
地位や立場などの順位が逆になっていること。 価値や秩序が乱れていることをいう。 「冠履」はかんむりと靴。 「顛倒」はひっくり返ること。 かんむりと靴が入れ替わるという意味から。 「冠履転倒」とも書く。
造次顛沛(ぞうじてんぱい)
忙しくて慌ただしい時。または、ごく短い時間のこと。 「造次」は慌ただしい時。とっさの場合。 「顛沛」はつまずいて転ぶことから、ごく短い時間のたとえ。
顛委勢峻(てんいせいしゅん)
川のどこでも流れに勢いがあって激しいこと。 「顛委」は頂上と末端という意味から、水の水源と末流、上流と下流という意味。 「勢峻」は勢いが激しいこと。
顛越不恭(てんえつふきょう)
人としての道を外れて、君主の命令に従わないこと。 「顛越」は転がり落ちるという意味から、人としての道を外れること。 「不恭」は不謹慎な態度のこと。
顛沛流離(てんぱいりゅうり)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流離」は当てもなくさまようこと。
顛沛流浪(てんぱいるろう)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流浪」は当てもなくさまようこと。
「八」を含む四字熟語
永字八法(えいじはっぽう)
書の教えで「永」の一字に筆法の全てが含まれていること。 「八法」は書の八つの運筆のこと。
岡目八目(おかめはちもく)
当事者よりも、はたから見ている人のほうが情勢を正しく判断できることのたとえ。 「岡目」は人がしていることを見ること。 囲碁は実際に打っている時よりも観戦している時のほうが冷静で正しい判断ができるため、観戦者は打っている人の八目先まで手を読むことができるという意味から。
弓道八節(きゅうどうはっせつ)
弓道での弓を射る時の八つの基本動作のこと。 一つの動作を竹の節にたとえ、動作の一つ一つはしっかりと区分されているが、動作の全ては竹のように繋がっているということ。
四衢八街(しくはちがい)
大通りがあらゆる方面に通じた大きな街のこと。 またはそのような大きな街のたとえとして用いられる。 「衢」と「街」はどちらも四方に通じる道のこと。
四苦八苦(しくはっく)
とても苦労すること。苦しむこと。 仏教語であらゆる苦しみという意味。 四苦は生、老、病、死のこと。 八苦は四苦に愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦の四つを加えたもの。 愛する人との別れの苦しみ、愛別離苦。 恨みや憎しみをもった人と会う苦しみ、怨憎会苦。 欲しいものを得ることができない苦しみ、求不得苦。 心身の活動だけで湧き上がる苦しみ、五陰盛苦。
子建八斗(しけんはっと)
優れた才能を激賞した言葉。 「子建」は魏の曹植という人物の字(あざな)。 「八斗」は量の単位のことで、十斗で一石。 宗の謝霊運が「天下が一石の才とするならば曹植の詩の才は八斗を得る」と激賞した故事から。
「倒」を含む四字熟語
意路不倒(いろふとう)
人の考えでは理解することのできない不思議なこと。 または、悟りの境地は人の思考や論理では理解できないということ。 「意路」は思考の筋道。
回山倒海(かいざんとうかい)
山をころがし、海をひっくり返すほど勢いが盛んなこと。
冠履顛倒(かんりてんとう)
地位や立場などの順位が逆になっていること。 価値や秩序が乱れていることをいう。 「冠履」はかんむりと靴。 「顛倒」はひっくり返ること。 かんむりと靴が入れ替わるという意味から。 「冠履転倒」とも書く。
冠履倒易(かんりとうえき)
地位や立場などの順位が逆になっていること。 価値や秩序が乱れていることをいう。 「冠履」はかんむりと靴。 「倒易」は入れ替わること。 かんむりと靴が入れ替わるという意味から。
窮途潦倒(きゅうとろうとう)
辛い境遇の中で落ちぶれた様子。 または、望みが叶わず、がっかりしている様子。 「窮途」は行き止まりの道ということから、辛い境遇のたとえ。 「潦倒」は落ちぶれた様子。
銀河倒瀉(ぎんがとうしゃ)
大きくて立派な滝を言い表す言葉。 または、雨が激しく降る様子を言い表す言葉。 「銀河」は天の川。 「倒瀉」は逆さまになって流れ落ちてくること。 銀河が地上に降り注ぐという意味から。 「銀河、倒しまに瀉ぐ」とも読む。
「転」を含む四字熟語
有為転変(ういてんぺん)
この世の全ての現象や存在は常に移り変わり、一定しているものはないということ。または、この世は儚いものであるということのたとえ。 「有為」は様々な因縁から生じる現象。 「転変」は移り変わること。 仏教の言葉。
円転滑脱(えんてんかつだつ)
角を立てることなく、物事を順調に処理すること。 「円転」は、滑らかに転がるという意味から、物事が停滞することなく進むことのたとえ。 「滑脱」は、状況に合わせて自在に変化するという意味から、手落ちのない応対をすること。
宛転蛾眉(えんてんがび)
美しい容姿を言い表す言葉。 「宛転」は三日月の形をした美しい眉。 「蛾眉」は蛾の触角のように細く長い眉。 唐の美女の楊貴妃をたとえた言葉。
円転自在(えんてんじざい)
言葉や行動を思うように、淀みなく行われること。 または、その様子。 「円転」は淀みなく動くこと。
延年転寿(えんねんてんじゅ)
歳老いてもますます長生きすること。 「転寿」はさらに長生きすること。 元は仏教の言葉で、修行や仏の加護を受けることで寿命を延ばすという意味から。
回心転意(かいしんてんい)
今までのことを反省して心を入れかえること。 または、仲違いしていた人と以前のように仲良くすること。 「回心」と「転意」はどちらも悪い考えを反省して心を入れかえるという意味から。