「ん」で終わる四字熟語
「ん」で終わる四字熟語 — 1323 件
豆剖瓜分(とうぼうかぶん)
一つの国が小さく分裂すること。 瓜や豆を割るように小さくわかれるという意味から。
桃李満門(とうりまんもん)
すぐれた人材が数多く集まること。 人材を桃やすももにたとえた言葉で、味のよい桃やすももが門に満ち溢れるという意味から。 「桃李(とうり)門に満つ」とも読む。
得意忘言(とくいぼうげん)
悟りや真理に達した際には言葉が不要になるということ。 言葉は真理に至るため、また相手に思いを伝えるための道具であり、本質が伝われば言葉は忘れてしまっても良いという意味から。 荘子の教えの一つ。 「意を得て言(げん)を忘(わす)る」とも読む。
得意満面(とくいまんめん)
物事が狙い通りになって、誇らしげな様子が顔いっぱいに表れているさま。
得魚忘筌(とくぎょぼうせん)
目的を達成するまでに役に立っていたものを達成したあとには忘れること。 「筌」は魚を捕まえるために水の中に設置する竹のかご。 魚を捕まえたあとは、筌のことを忘れるという意味から。 「魚(うお)を得て筌(せん)を忘(わす)る」とも読む。
吐故納新(とこのうしん)
昔からあるものを捨てて、新しいものを取り入れること。 「吐故」は体の中から古い空気を吐き出すこと。 「納新」は鼻から新しい空気を取り入れること。 「故(ふる)きを吐きて新しきを納(い)る」とも読む。
徒手空拳(としゅくうけん)
物事を始める時に、助けとなるものが何一つないこと。 「徒手」と「空拳」はどちらも手の中に何も無いという意味で、物事を始めるときに力として使うことが出来るものが何も無いことをいう。
斗酒百篇(としゅひゃっぺん)
たくさんの酒を飲みながら、たくさんの詩を作ること。 「斗酒」の「斗」は容量の単位で、一斗の量の酒ということから、たくさんの酒のたとえ。 「百篇」の「篇」は詩を数える単位で、百篇の詩ということから、たくさんの詩のたとえ。 唐の詩人の杜甫が李白のことを評した言葉から。
突怒偃蹇(とつどえんけん)
怒った人やおごりたかぶった人の顔を言い表す言葉。 または、岩石が角ばっていて突き出た様子を言い表す言葉。 「突怒」は激しく怒っている様子。 「偃蹇」はおごりたかぶっている人の様子。
斗南一人(となんのいちにん)
この世で最もすぐれている人のこと。 「斗南」は星座の北斗七星よりも南という意味から、天下という意味。 天下で並ぶ人がいないほどすぐれているということから。
杜黙詩撰(ともくしさん)
詩や文章にたくさんの間違いがあって、いい加減なこと。 「杜黙」は人の名前。 「詩撰」は詩や文章を作ること。 中国の詩人の杜黙の作る詩や文章は、定型詩の格式にほとんど当てはまっていなかったということから。 「杜撰」という形で使うことが多い言葉。
豚魚之信(とんぎょのしん)
全ての人に真面目で正直な心を行き渡らせることのできる、徳のある人のこと。または、そうした誠実な心のこと。 「豚魚」は豚と魚のことで、下賎な人のたとえ。 豚や魚にまで、真面目で正直な心を行き渡らせることが、信の心の究極であるとされている。
豚蹄穣田(とんていじょうでん)
少しの損失で大きな見返りを期待すること。 「豚蹄」は豚のひづめ。 「穣田」は田が豊かに実ること。 豚のひづめのような些細なものを供えて、豊作の神に豊作を祈るという意味から。
堂宇伽藍(どううがらん)
寺院の中にある建物をまとめていう名称。 「堂宇」は神仏を祭る建物。 「伽藍」は僧侶が集まって、仏道の修行をするための場所。
同軌同文(どうきどうぶん)
天下が統一されること。 「同文」は使う文字を統一すること。 「同軌」は車の車輪の幅を統一すること。 使う文字や車輪の幅を統一するという意味から、天下が統一されていることのたとえ。 「文を同じくし軌(き)を同じくす」とも読む。 「同軌同文」ともいう。
同衾共枕(どうきんきょうちん)
男女が同じ布団で睦まじく寝て、情愛を交わすこと。 「衾」は布団や夜具のこと。 同じ布団で枕を共にするという意味から。
撞着矛盾(どうちゃくむじゅん)
前と後でつじつまが合わないこと。理屈に合わないこと。 「矛盾」と「撞着」はどちらも理屈が食い違っていること。 矛と盾を売ろうとした商人が「この矛はどんな盾も貫き、この盾はどんな矛も防ぐ」と言った。 それを聞いた人が「その矛でその盾を突くとどうなるか」と問うと、商人は返答できなかったという故事から。 「撞着矛盾」ともいう。
堂塔伽藍(どうとうがらん)
寺院の中にある建物をまとめていう名称。 「堂」は神仏を祭る建物、「塔」はもとは釈迦の遺骨や遺物を納めた場所のことから、供養をするための重層の建築物のこと。 「伽藍」は僧侶が集まって仏道の修行をする場所のこと。
堂堂之陣(どうどうのじん)
わずかな乱れもなく整然と隊列を組んでいる陣容のこと。 「堂堂」はいかめしく立派な様子。
同病相憐(どうびょうそうれん)
同じ境遇にあって、同じ苦しみを持つ者同士はお互いに同情する気持ちが強いということ。 同じ病気になった者同士が互いに慰めあうという意味から。 「同病相憐れむ」という形で用いることが多い言葉。
道貌岸然(どうぼうがんぜん)
表情や態度に威厳があり、近寄り難い様子。 「道貌」の「道」は他の学派の儒家からは、かたいことを非難されていた朱子学の道学者のこと、「貌」は表情のこと。 「岸然」は険しい、とげとげしいこと。
独具匠心(どくぐしょうしん)
他と異なる技術や創造性がある作品のこと。 「匠心」は芸術作品をよりよくする工夫をしようとする心のこと。
読書百遍(どくしょひゃっぺん)
意味の難しい文章でも、何度も読むことで自然に理解できるということ。 「百遍」は百回行うということから、何度も行うことのたとえ。 「読書百遍、意自ずから通ず」という形で使うことの多い言葉。 中国の三国時代、魏の薫遇が読書の大切さを弟子に説いたという言葉から。
独立自尊(どくりつじそん)
他人の力を借りず、自身の力だけで物事を行うことによって、自身の品格や尊厳を保つこと。 「独立」は他人の力を借りずに、自身の力だけで生きていくこと。 「自尊」は自身の尊厳や品格を落とすことなく維持すること。
独立自存(どくりつじそん)
何ものにも縛られることもなく、誰からの助けを受けることもなく、自分一人の力だけで存在していること。 「独立」は他からの助けを受けたり支配されたりしないこと。 「自存」は自分一人の力だけで生きていくこと。 「自存独立」ともいう。
土豪劣紳(どごうれっしん)
農民から搾取するあくどい地方豪族や資産家のこと。 「土豪」は地方豪族のこと。 「劣紳」は下品で卑しい紳士ということから、地主や資産家を軽蔑して呼ぶ名称。
度衆生心(どしゅじょうしん)
仏教の言葉で、この世の人々を迷いから救おうとする心のこと。 「度」は渡すという意味で、迷いの世界である現世から、悟りの境地である彼岸へと人々を導くことをいう。 「衆生」はこの世にいる人々のこと。
怒髪衝冠(どはつしょうかん)
激しく怒ること。または、その表情。 「怒髪」は激しい怒りで髪が逆立つこと。 「衝冠」は天に向かって突き上がること。 髪が逆立って突き上げるほどの激しい怒りということから。
怒髪衝天(どはつしょうてん)
激しく怒ること。または、その表情。 「怒髪」は激しい怒りで髪が逆立つこと。 「衝天」は天に向かって突き上がること。 髪が逆立って突き上げるほどの激しい怒りということから。 中国の春秋時代、趙の恵文王の宝石を秦の昭王が騙し取ろうとしたという故事から。 「怒髪(どはつ)天を衝(つ)く」とも読む。
土崩魚爛(どほうぎょらん)
国家や物事が内側から壊れてなくなること。 「魚爛」は魚が内臓から腐ること。 「土崩」は積み上げた土が崩れること。 「土崩魚爛」ともいう。
曇華一現(どんげいちげん)
稀にしかない、珍しい機会のたとえ。 「曇華」は優曇華という花のことで、三千年に一度、仏が現れるときに咲くとされている。 「曇華一たび現ずるがごとし」を略した言葉。
内外之分(ないがいのぶん)
内側にあるものと、外側にあるものの区別のこと。 自分に備わっているものと、備わっていないものの区別や、自分を治めて確立することと、名誉や利益などの世俗の区別をいう言葉。
内疎外親(ないそがいしん)
内心は嫌っているが、それを隠して親しげに接すること。 「内疎」は内側で嫌っていること。 「外親」は外側で親しいように見せかけること。
内典外典(ないてんげてん)
仏教に関係する書物と仏教に関係のない書物のこと。 「典」は書物や書籍のことで、仏典を「内」、仏教と関係のない経典を「外」とした仏教語。
内憂外患(ないゆうがいかん)
国の内側にも外側にも問題や心配事がたくさんあること。 「内憂」は内側に問題があることで国内の問題のこと。 「外患」は外側に問題があることで外国から受ける災難や問題のこと。 国だけではなく、組織や個人などの表現にも使われる言葉。
難中之難(なんちゅうのなん)
難しいことの中でも、際立って難しいもの。
南風之薫(なんぷうのくん)
君主の正しい政治が人々に行き渡ること。 「南風」は南から吹く温かで優しい風。 「薫」は心地よい香りのこと。 伝説の聖天子「舜(しゅん)」が歌ったとされる詩からきた言葉。
肉山脯林(にくざんほりん)
とても贅沢で豪勢な宴会のこと。 「肉山」は積み上げた生肉の山。 「脯林」は林のように多くの干し肉が吊るされていること。
二束三文(にそくさんもん)
売値がとても安いこと。 ほとんど価値がないこと。 「文」は昔使われていた価値の低い貨幣。 「三文」は少しの金額のたとえ。 二束売っても三文(少しの金額)にしかならないということから。 「二束」は「二足」とも書き、農民の副業として多く生産されていた金剛草履という丈夫な草履が、二足でたったの三文という安い値段で売られていたことが語源という説もある。
日常茶飯(にちじょうさはん)
頻繁に起こるような、よくある出来事のこと。 ありきたりな出来事を日常の食事(茶と飯)にたとえた言葉。 「日常茶飯事」や「茶飯事」ともいう。
二転三転(にてんさんてん)
内容や状況、考え、態度などがころころと変わること。
二枚看板(にまいかんばん)
たくさんの人から関心や、興味を集めることができる二人の代表的な人物のこと。 または、そのようなもののこと。 芝居などで中心となる、二人の出演者という意味から。 「看板」は劇場などで劇の題目や出演者の名前を書いて、表に掲げる板のこと。
入境問禁(にゅうきょうもんきん)
知らない土地に行ったら、はじめにその地での禁止事項を聞いて、それを守ることが大切だということ。 「入境」は国境を越えること。他の地域に行くこと。 「問禁」は禁止されていることを聞くこと。
入幕之賓(にゅうばくのひん)
軍の幕僚や極めて親しい客人のこと。 垂れ幕での囲いの中に招きいれるほどの相手という意味から。 「賓」は尊重すべき客のこと。
如是我聞(にょぜがもん)
仏教で経文の冒頭に記される定型の言葉。 「私はこのようにお聞きしました」という意味。
二律背反(にりつはいはん)
互いに矛盾している二つの命題が、互いに同じだけの合理性や整合性があること。 「Aが正しければBは偽り」 「Bが正しければAは偽り」 このような事例でAとBどちらにも同じだけの合理性や整合性があることを言う。 「二律」は二つの法則や原理。 「背反」は対立すること。 ドイツ語のアンチノミーの訳。
人情冷暖(にんじょうのれいだん)
人情が薄くて軽いこと。または、人情の移ろいやすさを言い表す言葉。 「人情」は人としての思いやりや慈しみの心。 「冷暖」は情の薄いことと厚いこと。 富や名誉があるときには暖かく近寄り、なくなると冷たくいい加減に扱うということから。
熱烈峻厳(ねつれつしゅんげん)
情熱を込めて事に当たり、何があっても絶対に譲らない厳しさを持つこと。 「熱烈」は一つのことに熱中したり、感情が高ぶったりして激しく興奮すること。 「峻厳」は立派で厳格なこと。
喉元思案(のどもとじあん)
軽率な考えという意味。 「喉元」は喉のあたり。 「思案」は考えのこと。 思考を重ねて胸の辺りでじっくり考えたのではなく、胸よりも浅い喉のあたりで思いついた考えということから。 「咽元思案」とも書く。
佩韋佩弦(はいいはいげん)
自分の短所の改善に努めること。 または、自分の性格を改めて人格を高めるために戒めの物を身につけること。 「佩」は身につけるという意味。 「韋」はなめし皮のこと。 「弦」は弓のつるのこと。 中国の戦国時代、西門豹は短気な性格を直そうと「ゆったりとしたなめし皮」を身に着け、春秋時代の董安于は厳格な性格に改めるために「かたい弓のつる」を身につけたという故事から。 「韋弦之佩」ともいう。
杯酒解怨(はいしゅかいえん)
「杯酒」は杯に注いだ酒。またはそれを飲むこと。 杯を酌み交わして、怨みを忘れるという意味。
杯水車薪(はいすいしゃしん)
少なすぎて役に立たないこと。 「杯水」は杯に一杯分の水、「車薪」は車一台分の薪のことで、杯に一杯分という少量の水で、燃えている車一台分の薪の火を消そうとするという意味から。
背水之陣(はいすいのじん)
死を覚悟して全力で物事にあたること。 または、引くことができない困難な状況のこと。 川や海を背にして退路のない陣形で戦うという意味。 漢の韓信が、戦いの際に川を背にして退却できない状況を意図的に作り兵に決死の覚悟をさせて、二十万以上の趙の兵に大勝したという故事から。
排斥擠陥(はいせきせいかん)
悪意をもって無実の罪に陥れて、押しのけること。 「排斥」は認めずに拒んで退けること。 「擠陥」は悪意を持って無実の罪に陥れること。
悖徳没倫(はいとくぼつりん)
人の道を外れた行いのこと。 「悖徳」は徳に背いたり、逆らったりすること。 「没倫」は人としての道徳をなくすこと。 「徳に悖(もと)り倫(みち)を没(ぼっ)す」とも読む。
廃藩置県(はいはんちけん)
一八七一年、明治四年に明治政府が当時の藩を廃止して、代わりに府と県を設置した行政改革のこと。
肺腑之言(はいふのげん)
真心のこもった言葉。 「肺腑」は臓器の肺ということから、心の奥の底という意味。
廃忘怪顛(はいもうけでん)
激しく驚き、慌てふためくこと。 「廃忘」と「怪顛」はともに驚いて慌てるという意味。
破戒無慙(はかいむざん)
仏教の戒律を破っても全く恥じることがないこと。 「破戒」は不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不飲酒という仏教の戒律を破ること。 「慙」は恥だと感じること。
破鏡重円(はきょうじゅうえん)
一度別れた夫婦がまた一緒になること。または、離散していた夫婦がまた会うこと。 割れた円い鏡が元の円い鏡に戻るという意味から。 徐徳は戦乱の中で鏡を二つに割って、後に再会するために妻と一つずつ持って離散したが、再会できたという故事から。
博学審問(はくがくしんもん)
様々な学問を広く学び、深く細かいことを詳しく問うこと。 儒教の朱子学の学問の過程にある「学、問、思、弁、行」のうち、学と問のことを意味する言葉。 「審問」は詳しく調べて、細かいことを尋ねること。
博学能文(はくがくのうぶん)
幅広い知識を有し、優れた文章を創り出す能力に長けていること。
伯牙絶弦(はくがぜつげん)
非常に深い関係の親友を失った悲しみ。 「伯牙」は中国の春秋時代の人の名前。 琴の名手である伯牙は、自分の一番の理解者であり、親友だった鍾子期が亡くなり、自分の琴を理解してくれる人はもういないといい、琴の弦を切って、二度と弾くことはなかったという故事から。 「伯牙絶絃」とも書く。
白眼青眼(はくがんせいがん)
相手によって応対を変えること。 中国の晋の賢者の阮籍は、気に入らない客には白い目をしてそっけなく扱い、気に入った客には青い目をして喜んで迎えたという故事から。
璞玉渾金(はくぎょくこんきん)
すぐれた人物になる才能を秘めていること。 宝石の原石と精錬されていない鉱石との意から。 「璞玉」は、掘り出したばかりで磨かれていない宝玉の原石。 「渾金」は、あらがね、精錬されていない鉱石。 「渾金璞玉」ともいう。
博古通今(はくこつうこん)
過去の出来事から今の出来事まで、様々な出来事を詳しく知っていること。広い知識を持っていること。 「博古」は昔のことを広く知っていること。 「通今」は今のことを詳しく知っていること。 「古(いにしえ)に博(ひろ)く今(いま)に通ず」とも読む。 「通今博古」ともいう。
白紙委任(はくしいにん)
人に頼みごとをする時に、こちらから条件をつけずに相手に全て任せること。 「白紙」は何も書いていない真っ白な紙。または、自分の見解を持っていないこと。 「委任」は他の人に全て任せること。
博識洽聞(はくしきこうぶん)
様々な経験をしていて、様々な知識を深く知っていること。 「博識」は広い知識があること。 「洽聞」は様々な経験があること。 「博識広聞」とも書く。
白首北面(はくしゅほくめん)
年を取っても向上心を忘れないこと。 また、知識がない人は、年齢に関係なく学ぶべきであるということ。 「白首」は、白髪となった頭、すなわち老人のこと。 「北面」は、北を向いて座ることを意味し、中国の地位の高い者が南を向いて座る慣習から、師の指導を受ける行為を表す。
薄唇軽言(はくしんけいげん)
口数が多く、口が軽いこと。 おしゃべりな人を遠まわしに非難する言葉。
白日昇天(はくじつしょうてん)
仙人になること。 または、身分の低い人が急に高い身分と多くの財産を得ること。 または、身分の低い人が大いに出世すること。 昼間に天に昇るという意味から。
白日青天(はくじつせいてん)
雲一つない晴れ渡った青空と輝く太陽のこと。 転じて、やましいことが一切ないことのたとえ。 または、無実が明らかになり、疑いが晴れることのたとえ。 「青天」は晴れ渡った青空のこと。 「白日」は明るく輝く太陽のこと。 「白日青天」ともいう。
白水真人(はくすいしんじん)
後漢が急激に繁栄することを予言した言葉。 または、中国の貨幣の異称。 中国の前漢を倒して新を興した王莽は、貨幣に「金刀」と印字されているのを見て、「金刀」は組み合わせると「劉」となり、劉氏の復興の兆しになるとして「貨泉」と改めた。 しかし、「貨泉」も分解すると「貨」は「眞(真)人」、「泉」は「白水」になり、白水郷から劉秀が現われて後漢を興す兆しになったという故事から。
伯仲之間(はくちゅうのかん)
能力が拮抗していて、優劣をつけるのが難しいこと。 「伯」は長男、「仲」は次男のことで、「伯仲」はよく似ていて、力がほぼ同じであることのたとえ。
白髪青袗(はくはつせいしん)
歳をとってから官職につくこと。 「白髪」は白い髪のことで、歳老いた人のこと。 「青袗」は浅黄色の短い着物のことで、中国の宋の時代、位の低い文官の着ていたとされる制服のこと。
白竜白雲(はくりょうはくうん)
古代中国で使われていた、裁判官の別名。 「白竜」と「白雲」はどちらも古代中国での裁判官の別名で、「白竜」は伏羲の時代、「白雲」は黄帝の時代。
八面美人(はちめんびじん)
人に悪く思われないように、誰かと接するときは愛想良く振る舞い、相手に調子を合わせること。 または、そのような人のこと。 または、誰がどの方向から見ても美しい人のこと。 「八面」は東西南北の四つの方向と、北東、南東、南西、北西の四つの隅を合わせたもののことから、あらゆる方向という意味。 「美人」は容姿が美しいひとのこと。 行動の節操のなさを批判するために使われることが多い言葉。
八方美人(はっぽうびじん)
誰からもよく思われるために、愛想良く振る舞い、相手に調子を合わせること。または、そのような人のこと。 または、誰がどの方向から見ても美しい人のこと。 「八方」は東西南北の四つの方向と、北東、南東、南西、北西の四つの隅を合わせたもののことから、あらゆる方向という意味。 「美人」は容姿が美しい人のこと。 行動の節操の無さを批判するために使われることが多い言葉。
撥雲見天(はつうんけんてん)
心配ごとがなくなって、将来に希望がもてるようになること。 「撥雲」は日の光を遮る暗く厚い雲が晴れるということで、心配ごとがなくなることのたとえ。 暗い雲が晴れて日の光がさすという意味から。
鼻先思案(はなさきじあん)
軽率な考えという意味。 「鼻先」は鼻の先端。 「思案」は考えのこと。 思考を重ねて頭でじっくり考えたのではなく、鼻の先で思いついた考えということから。