「え」を含む四字熟語
「え」を含む四字熟語 — 380 件
合縁奇縁(あいえんきえん)
人と人の縁は奇妙な巡り合わせということ。 特に男女の関係についていう言葉。 「合縁」は「愛縁」や「相縁」、「奇縁」は「機縁」とも書く。
哀感頑艶(あいかんがんえん)
歌声が物悲しく、どんな人もその歌声に心を奪われるということ。 または、すぐれた文芸作品の美しさや悲しさが人を感動させるということ。 「頑」は愚かな人。 「艶」は頭が切れる人。 「頑艶(がんえん)を哀感(あいかん)せしむ」「哀しみ頑艶(がんえん)を感ぜしむ」とも読む。
晏嬰狐裘(あんえいこきゅう)
高い身分にありながらも倹約に努め、職務に励むこと。 人の上に立つ者の心得を説いた言葉。 「晏嬰」は人の名前。 「狐裘」は狐(きつね)のわきの下に生えている白い毛皮で作られた高級な衣のこと。 中国の春秋時代の宰相「晏嬰」は、一つの高級な狐の衣を三十年間着続けて、国を治めることに尽力したという故事から。
暗香疎影(あんこうそえい)
どこからともなく漂う花の香りと、月光に照らされた木々の影の情景。 または、梅のこと。 「暗香」はどこからか漂う良い香りのこと。 「疎影」はまばらに広がる木々の影のこと。
衣錦之栄(いきんのえい)
成功、出世した後に錦(にしき)の着物を着て故郷に帰ること。 「錦」は金や銀などの糸で織り込んだ美しい絹織物のこと。
倚玉之栄(いぎょくのえい)
容姿の美しい人や、人格のすぐれた人のそばへ寄ること。 「倚」は寄りかかること。 「玉」は玉樹のことで、容姿の美しい人や、立派な人物のたとえ。 「栄」は栄誉。 中国の魏のすぐれた容姿の夏侯玄に、明帝が皇后の弟である毛曽を並べて座らせたのを見た人々が、「葭が玉樹に寄りかかっている」と言ったという故事から。
衣香襟影(いこうきんえい)
いろんな人の姿、形のこと。 または、人々の様子。 衣服の香りと襟の形という意味から。
以身役物(いしんえきぶつ)
自分の体が物に酷使されること。 または、周囲のことに振り回されたり、そのために苦労すること。 「身(み)を以(もっ)て物(もの)に役(えき)せらる」とも読む。
一栄一辱(いちえいいちじょく)
人の世は、良いときもあれば悪いときもあるということ。 「栄」は栄えること。 「辱」ははずかしめを受けること。
一栄一落(いちえいいちらく)
人が繁栄したり、衰退したりすること。 「一」は"ある時は"という意味。 「栄」は繁栄すること。 「落」は衰退すること。
一期一会(いちごいちえ)
一生に一度だけの機会。または、一生に一度だけ会えること。 「一期」は生まれてから死ぬまでのこと。 「一会」は一度の会合や集会などの人の集まりのこと。 「一期」と「一会」はどちらも仏教の言葉。 もとは千利休の弟子の山上宗二が説いた茶人の心構え。 たとえ同じ人、同じ場所で茶会を開いたとしても、同じものになることはなく、毎回生涯で一度だけのものなので、主人も客も誠意を尽くすべきであるというもの。
一労永逸(いちろうえいいつ)
一度苦労すれば、その後は長く利益が得られ、安定した暮らしが送れること。 「一労」は一度の苦労。または、少しの苦労。 「永」は長くの意味。 「逸」は安楽、利益のこと。 「一(ひと)たび労して永(なが)く逸(やす)んず」とも読む。
一虚一盈(いっきょいちえい)
一定の形を保つことなく、常に変わり続けるために予測しがたいことのたとえ。 「一」は"あるときは"の意味。 「虚」はむなしいという意味。 「盈」は満ちるという意味。
一狐之腋(いっこのえき)
貴重なもの、大変価値のあるもののたとえ。 「腋」は脇のこと。 狐の脇の下からとれる毛皮は、白くて美しいがわずかにしかとれないため、大変珍重されたことから。
一觴一詠(いっしょういちえい)
酒を飲みながら詩をよむ、風流な楽しみのこと。 「詠」は詩をよむこと。 「觴」は杯のこと。 一杯の酒を飲みながら、一つの詩をよむことから。 「一詠一觴」ともいう。
以徳報怨(いとくほうえん)
憎い人に対して仕返しではなく、あえて恩恵を施すこと。 「徳(とく)を以(もっ)てか怨(うら)みに報(むく)ゆ」とも読む。
意馬心猿(いばしんえん)
煩悩や情欲などの欲望に、心を乱されて落ち着かないこと。 または、そのような欲望を抑えることができないことのたとえ。 「意馬」は馬が興奮して暴れまわるように、気持ちが落ち着かないこと。 「心猿」は激しく騒ぐ猿のように、気持ちが落ち着かないこと。 乱れて落ち着かない気持ちを、走り回る馬や騒ぎ立てる猿にたとえた仏教の言葉。 「心猿意馬」ともいう。
移風易俗(いふうえきぞく)
習慣やしきたりをよりよく変えること。 「風俗を移易す」を一文字ずつ分けて、互いを補い合って表現した言葉。 「風(ふう)を移し俗を易(か)う」とも読む。
畏怖嫌厭(いふけんえん)
恐れて嫌がること。 「畏怖」は怖れひるむこと。 「嫌厭」は嫌って、それを態度で示すこと。
以暴易暴(いぼうえきぼう)
暴力によって暴力をおさえること。 古代中国の暴君と名高い殷の紂王を周の武王が武力により征伐したさいに、伯夷と叔斉の兄弟が武王を非難した言葉。 「暴(ぼう)を以(もっ)て暴(ぼう)に易(か)う」とも読む。
以杙為楹(いよくいえい)
取るに足らない人物を重用することのたとえ。 小さな杭を家の大黒柱として使うということから。 「杙」は馬や牛をつなぎ止めておく杭。 「楹」は太く丸い丸太。 「杙(よく)を以(もっ)て楹(えい)を為(な)す」とも読む。
殷鑑不遠(いんかんふえん)
失敗の戒めになるものは、身近なことにあるということ。 「殷」は古代中国の国の名前。 「鑑」は鏡のことで、手本や見本のたとえ。 殷は、昔の出来事を手本にするよりも、圧政で滅びた前代の夏の国を手本とするべきであるという戒めから。 「殷鑑遠からず」という形で使うことが多い言葉。
烏焉魯魚(うえんろぎょ)
文字を書き間違えること。 「烏」と「焉」、「魯」と「魚」の字の形が似ていることから。
雨天順延(うてんじゅんえん)
行事や予定が雨天の場合、晴れるまで日程を順に延ばすこと。 予定の日が雨なら翌日に、その日も雨ならさらに次の日に延期する方式。
盂蘭盆会(うらぼんえ)
陰暦の七月十五日に祖先の霊をまつる行事。 盆や精霊会ともいう。現在は八月十五日に行うことが多い。
雨笠煙蓑(うりゅうえんさ)
雨の中で働いている漁師の容姿を言い表す言葉。 霧雨でぬれた笠と蓑ということから。
雲烟過眼(うんえんかがん)
雲や煙が留まることなく目の前を過ぎ去っていくように、物事に過剰に執着することがないこと。または、物事にとらわれすぎずさっぱりしていること。 「雲烟」は雲と煙、または雲と霞(かすみ)のこと。 「過眼」は目の前を通過すること。 「雲煙過眼」とも書く。
雲烟万里(うんえんばんり)
非常に距離が離れていることのたとえ。 または、非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞のこと。 「雲烟」は雲と霞。 「万里」の「里」は距離の単位で、一万里ということから、非常に距離があることのたとえ。 雲や霞が一万里もの距離に渡って続くという意味から。 「雲煙万里」とも書く。
雲烟飛動(うんえんひどう)
筆の勢いが生き生きとしていて力強いこと。 「雲烟」は雲と霞。または、雲と煙。 雲や霞、煙などとどまることなく、常に飛ぶように動いているという意味から。 「雲煙飛動」とも書く。
雲烟縹渺(うんえんひょうびょう)
非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞の様子。 「雲烟」は雲と霞。 「縹渺」は遠い場所でかすかに見えること。 「雲烟」は「雲煙」とも、「縹渺」は「縹緲」、「縹眇」とも書く。
雲烟変態(うんえんへんたい)
雲やかすみなどが様々な形に変化して風情がある様子。 「烟」は煙、または、かすみのこと。 「変態」は形態が変わること。
雲濤煙浪(うんとうえんろう)
遠く水平線で連なって見える雲と波。 「濤」と「浪」は大きな波。 「煙」は霞のこと。 海が大きく広いことを言い表す言葉。 「雲濤烟浪」とも書く。
雲容烟態(うんようえんたい)
雲や霞などの空の様子が様々に変化する様子。 「烟」は煙や霧、かすみなどのこと。 「雲烟の容態」という意味で、「雲烟」と「容態」を一字ずつ並べ替えて表現した言葉。 「雲容煙態」とも書く。
鋭意鑽仰(えいいさんぎょう)
集中して真剣に聖人を敬い慕うこと。 「鑽仰」は聖人の積んだ徳に敬意をもって敬うこと。
鋭意努力(えいいどりょく)
集中し、全力を尽くして行うこと。 「鋭意」は力を尽くして一心に取り組むこと。
盈盈一水(えいえいいっすい)
愛する人に言葉をかけることが出来ない苦しい思いのこと。 「盈盈」は水が満ちている様子。 「一水」は一筋の川のこと。 牽牛と織女の七夕伝説を題材に、一筋の天の河で隔てられているために、見つめるだけで会話することが出来ない切なさをうたった詩。 「盈盈(えいえい)たる一水(いっすい)」とも読む。 「一水盈盈」ともいう。
営営奔走(えいえいほんそう)
利益を上げるために忙しく働くこと。 「営営」は休まずに懸命に働く様子。
永永無窮(えいえいむきゅう)
果てしなく続くこと。または、終わりのない永遠に続く長い時間。 「無窮」は限りが無いこと。 「永永(えいえい)として窮(きわ)まり無し」とも読む。
永遠偉大(えいえんいだい)
いつまでも変わらずに立派な様子。 「永遠」は永久、いつまでも変わらずに続くこと。
永遠回帰(えいえんかいき)
宇宙の全ての事象は永遠と同じものが同じことを繰り返しているということ。 「永遠」は終わりがない長い時間。 「回帰」は同じところに帰ってくるという意味。 この世は延々と循環運動を行っていて、来世や前世というものは考えず、今の人生を繰り返していてもその生を肯定して、一瞬を大切にして生きるべきであるということ。 ドイツの哲学者ニーチェの根本思想であり、生への絶対的肯定。
永遠不変(えいえんふへん)
いつまでも変化しないこと。 「永遠」は永久、終わることなく続くこと。 「不変」は変わらないこと。
永遠不滅(えいえんふめつ)
いつまでもなくなることなく、残り続けること。 「永遠」は永久、終わることなく続くこと。 「不滅」はいつまでもなくならないこと。
永遠無窮(えいえんむきゅう)
果てしなく続くこと。または、終わりのない永遠に続く長い時間。 「無窮」は限りが無いこと。
栄諧伉儷(えいかいこうれい)
栄えて仲のよい円満な夫婦のこと。 「栄諧」は栄えて仲のよいこと。 「伉儷」は夫婦のこと。 妻を娶る人への祝いの言葉として使われる。
栄華秀英(えいかしゅうえい)
草木の花の総称のこと。 「栄」は草の花、「華」は木の花、「秀」は実を結ぶが花が咲かないもの、「英」は実を結ばないが花は咲くもののこと。
英華発外(えいかはつがい)
かくしていた美しくてすぐれた内面が、表に現れること。 「英華」は美しい花や華やかな光のこと。 「発外」は表に出ること。
影駭響震(えいがいきょうしん)
ちょっとしたことで驚き、ひどく恐れて震え上がること。 「影駭」は影を見るだけで驚くこと。 「響震」は物音が聞こえただけで震え上がること。
栄華之夢(えいがのゆめ)
人の繁栄は一時的なもので、長い期間続くことはないということ。 人の栄華は夢のように儚いもので、すぐに終わるということ。
永久不変(えいきゅうふへん)
いつまでも、どれだけ時間がたっても変わらないこと。
栄枯休咎(えいこきゅうきゅう)
繁栄と衰退や、不幸と幸福のこと。 「栄枯」は草木が茂ったり枯れたりするということから、繁栄と衰退のたとえ。 「休咎」は不幸と幸福のこと。
栄枯盛衰(えいこせいすい)
栄えたり衰えたりすること。 または、繁栄しても衰退する人の世界の儚さのこと。 「栄枯」は草木が茂ったり枯れたりすること。 「盛衰」は盛んなことと衰えること。 「盛衰栄枯」ともいう。
永劫回帰(えいごうかいき)
「永劫」は終わりがない長い時間、「回帰」は同じところに帰ってくるという意味。 宇宙の全ての事象は延々と同じものが同じことを繰り返しているということ。 この世は永遠に循環運動を行っていて、来世や前世というものは考えず、今の人生を繰り返していてもその生を肯定して、一瞬を大切にして生きるべきであるということ。 ドイツの哲学者ニーチェの根本思想であり、生への絶対的肯定。
永劫不変(えいごうふへん)
いつまでも変化しないこと。 「永劫」は永久、終わることなく続くこと。 「不変」は変わらないこと。
英姿颯爽(えいしさっそう)
堂々とした立派な容姿で勇ましくきびきびとした様子。 「英姿」は容姿が立派なこと。 「颯爽」はきちんとした態度や動作が清々しい様子。
英俊豪傑(えいしゅんごうけつ)
多くの人の中で特に人並みはずれてすぐれている人のこと。 「英」は万人、「俊」は千人、「豪」は百人、「傑」は十人、それぞれにその中の一人の逸材という意味。
郢書燕説(えいしょえんせつ)
関連のない物事を無理に関連付けて説明すること。 「郢」は楚の国の郡の名前。 「燕」は国の名前。 郢の人が燕の大臣に手紙を書いたときに、周りが暗かったので「燭を挙げよ」と言うと、その言葉を書記がそのまま手紙に書いてしまった。 これを読んだ燕の大臣が「賢人を登用せよ」という意味だと無理矢理解釈して王に進言して実行すると国がよく治まったという故事から。
永字八法(えいじはっぽう)
書の教えで「永」の一字に筆法の全てが含まれていること。 「八法」は書の八つの運筆のこと。
栄辱得喪(えいじょくとくそう)
名誉と恥辱や、利益と損失などの世俗的な関心事。 「栄辱」は名誉と恥辱。 「得喪」は利害。
潁水隠士(えいすいのいんし)
利欲にとらわれることのない、気高く清らかな人のたとえ。 または、古代中国、潁水という川の周辺に住んでいた隠者「許由」のこと。 古代中国で尭帝が許由に天子の位を譲話をしたところ、許由は汚れた話を聞いてしまったと言い、潁水の水で耳をすすいだという故事から。
永垂不朽(えいすいふきゅう)
名誉や名声、業績などが伝わり、決して滅びることがないこと。 「永垂」は永遠と後世に伝わる、「不朽」は滅びることがない、後世まで残るという意味。
永世中立(えいせいちゅうりつ)
他国間で戦争が起こっても介入することなく、自国の中立を他国から保障、承認されること。 国内での外国の軍の行動を認めず、軍事的脅威には自国のみで解決する必要がある。 平和主義などとは違い、自国を防衛するための軍が存在する。
影迹無端(えいせきむたん)
痕跡や手がかりになるものが何もないこと。 「迹」は痕跡。 「端」は手がかり。 「影迹(えいせき)端(たん)無し」とも読む。
詠雪之才(えいせつのさい)
文才がある女性のこと。 晋の王凝之の妻の謝道蘊が、降る雪を白い綿毛がある種子の柳絮にたとえた詩を詠み、文才をたたえられた故事から。
翳桑餓人(えいそうのがじん)
与えられた恵みに報いること。 「翳桑」は地名、または、桑の木の木蔭。 「餓人」は餓死しそうになっている人。 中国の春秋時代の晋の国の霊輒(れいちょう)は、翳桑で餓死しそうになって苦しんでいるところを趙盾(ちょうとん)によって救われた。その後、主君を強く諫(いさ)めたことで趙盾は命を狙われたが、霊輒によって救われたという故事から。
永代供養(えいたいくよう)
長い年月に渡って、故人の死後の幸福を祈り続けること。 または、寺院や霊園に永代に渡って故人の忌日や彼岸などに読経をして、死後の幸福を祈り続けてもらうこと。
栄達落魄(えいたつらくはく)
出世と落ちぶれること。繁栄と衰退。 「栄達」は出世すること。 「落魄」は落ちぶれること。
曳尾塗中(えいびとちゅう)
高い地位を得て窮屈な生活をするより、低い地位でも自由に暮らすほうがよいことのたとえ。 「塗中」は泥の中という意味。 楚王から役人に登用したいと言われた壮士が、「亀は殺されて甲羅を占いに使われて尊ばれることと、泥の中をはいずりまわって自由に生きることのどちらを選ぶか」と言い断った故事から。
英邁闊達(えいまいかったつ)
優れた才能と知恵があり、細かいことにこだわらない大らかな心があること。 「英邁」は才能や知恵が他よりも優れていること。 「闊達」は大らかな心のこと。 「英邁豁達」とも書く。
盈満之咎(えいまんのとがめ)
「満ちれば欠ける」という道理のことをいい、物事が最高点に到達するとかえって災いを招くという戒めのこと。 「盈満」は十分に満ちること。
英明闊達(えいめいかったつ)
すぐれた才能と知恵を備え持ち、小さなことにこだわらない大らかな性格の人のこと。 「英明」は才能と知恵に長けていること。 「闊達」は心が広いこと。
英雄欺人(えいゆうぎじん)
英雄人を欺くとも読み、傑出した能力を持つ人は常人の思いつかない奇抜な計略や行動をとるということ。
英雄豪傑(えいゆうごうけつ)
才知、武勇ともにすぐれた人の総称。 「英雄」は才知にすぐれ、武力に秀でていて、他の人には達成できない偉業を成し遂げた人のこと。 「豪傑」はこの上なく強く勇ましい人のこと。
栄耀栄華(えいようえいが)
富や権力を得て栄え、贅沢を極めること。 または、家が富や権力で繁栄すること。 「栄耀」は栄えて輝くという意味。 「栄華」は華やかに繁栄するという意味。 似ている語を重ねて強調した語。 「栄華栄耀」ともいう。
慧可断臂(えかだんぴ)
とても固い決意を示すこと。 「慧可」は高僧の名前、「断臂」は腕を切り落とすこと。 慧可は河南省嵩山の少林寺にいた達磨に教えを請うために、左腕を切り落として決意を示したという故事から。
易簀之際(えきさくのさい)
人が死ぬ間際のこと。 特に、徳の高い人が死ぬことを敬っていう言葉。 「易簀」は寝台に敷く簀(すのこ)を取り替えることで、人の死ぬ間際を意味する。 孔子の弟子である曽参が死ぬ間際、高位の人が使う簀(すのこ)が敷かれていたが、自身の身分には相応しくないといって取り返させたという故事から。
益者三楽(えきしゃさんごう)
「礼儀と音楽をほどよく楽しむこと」「人の美点について褒めること」「立派な友人が多いこと」の三つの有益な楽しみのこと。 孔子の言葉。
益者三友(えきしゃさんゆう)
自分にとって有益な三種の友人のこと。 「益者」は自分に利益をもたらす人。 「三友」は三種の友人。正直な人・誠実な人・博識な人のこと。
易姓革命(えきせいかくめい)
王朝が交代すること。 「易姓」は姓が変わること。中国の王朝は同じ姓の人が継ぐため、姓が変わることは王朝の交代を意味する。 「革命」は天命が改まること。 昔の中国の思想では、天命により天子が選ばれ、天子の徳が無くなれば他の人に天命が下るとされていたことから。 「姓(せい)を易(か)え命(めい)を革(あらた)む」とも読む。 「革命易姓」ともいう。
易地皆然(えきちかいぜん)
人は地位や立場などが異なるので考えや行動に違いがあるが、立場をかえてみれば皆同じことを考えたり行ったりする。 考えや行動は地位や立場によって左右されるものであるということ。 「地(ち)を易(か)うれば皆(みな)然(しか)り」とも読む。
役夫之夢(えきふのゆめ)
人生の栄華や栄光は夢のように儚いということのたとえ。 「役者」は使用人のこと。 昼間は主人にこき使われている使用人が「夜は夢の中で王になって楽しんでいるから平気だ」と言ったという故事から。
