「機会」に関連する四字熟語一覧
「機会」に関連する四字熟語の一覧です。
按兵不動(あんぺいふどう)
状況や様子を窺いながら、良い機会が訪れるのを待つこと。 「按」は抑える、引き留めること。 「兵を按(あん)じて動かず」とも読む。
一期一会(いちごいちえ)
一生に一度だけの機会。または、一生に一度だけ会えること。 「一期」は生まれてから死ぬまでのこと。 「一会」は一度の会合や集会などの人の集まりのこと。 「一期」と「一会」はどちらも仏教の言葉。 もとは千利休の弟子の山上宗二が説いた茶人の心構え。 たとえ同じ人、同じ場所で茶会を開いたとしても、同じものになることはなく、毎回生涯で一度だけのものなので、主人も客も誠意を尽くすべきであるというもの。
鶴鳴之士(かくめいのし)
才能や能力があっても、世のために使われることなく、世間から認められていない賢者のこと。 または、公職についていない賢者のこと。 「鶴鳴」は鶴の鳴き声のこと。 山奥に隠遁している賢者をたとえた言葉で、山の中から鶴の美しい鳴き声は聞こえるが、姿を見ることは出来ないという意味から。
夏鑪冬扇(かろとうせん)
時期が合わず、役に立たないものや、無用な意見や才能のこと。 または、今は不要でも適切な時期が来れば役に立つようになること。 君主からの愛情や信用を失ったものや、恋人に捨てられた女性などを指す場合もある。 「夏鑪」は夏の火鉢や囲炉裏、「冬扇」は冬の扇のことで、どちらも季節外れであることから。 「夏鑪」は「夏炉」とも書く。 「冬扇夏鑪(夏炉)」ともいう。
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
目的を果たすために、苦難に耐えて機会を待つこと。 「臥薪」は固い薪(たきぎ)の上で寝ること。 「嘗胆」は苦い肝(きも)をなめること。 春秋時代、呉王の夫差は固い薪の上で寝ることで、父親の敵である越王の勾践への恨みを忘れないようにし、ついには会稽山の戦いで勝利した。 その一方で、会稽山の戦いで敗北した勾践は、寝室に苦い肝を置き目覚める度にそれをなめることで敗北の恥を思い返し、ついには夫差を滅ぼしたという故事から。
臥竜鳳雛(がりょうほうすう)
才能はあっても、機会がないために才能を発揮できない人のこと。 または、才能を発揮する機会がなく、世間に知られていない英雄や賢者のこと。 「臥竜」は寝ている竜。 「鳳雛」は中国の伝説上の鳥、鳳凰の雛。 どちらもまだ知られていない英雄や賢者、または、将来に期待されている若者のたとえとしても使われる。 中国の三国時代、有能な人材を探していた劉備に、司馬徽が諸葛亮を臥竜に、ホウ統を鳳雛にたとえてすすめたという故事から。
奇貨可居(きかかきょ)
絶好の好機は逃さずに、うまく利用しなければならないというたとえ。 珍しい物品は貯えておいて価値が上がった後に売ること。 「奇貨」は珍しい品物、「居」は蓄えるという意味。 中国の呂不韋という人物が、趙の人質になった秦の王子を援助し、後に利用した故事から。
鬼瞰之禍(きかんのわざわい)
良い出来事には邪魔が入りやすいことのたとえ。 または、富み栄えているときに付け上がっていると、周りから妬まれて災いを受けることのたとえ。 「瞰」は隙を狙う、もしくは窺うという意味。 富裕な家に災いを下そうとして、邪鬼が隙を狙っているという意味から。
好機到来(こうきとうらい)
すばらしい機会がやってくること。 「好機」は行動するのによい時期。 「到来」はやって来るという意味。
好事多魔(こうじたま)
よい出来事には邪魔が入ることが多いということ。 「魔」は邪魔や災難、災いのこと。 男女の交際などで邪魔が入ったり、もめごとが起きたりしてうまくいかないことをいうこともある言葉。 「好事(こうじ)魔(ま)多し」とも読む。 「好事多磨」とも書く。
虎視眈眈(こしたんたん)
力のあるものが、機会をじっくりと窺っている様子。 「虎視」は虎が獲物をじっくりと狙うこと。 「眈眈」は睨む、見下ろすという意味。 虎が獲物を鋭く見つめて、襲う機会をじっくりと待っている様子から。
座薪懸胆(ざしんけんたん)
目的を果たすために、苦難に耐えて機会を待つこと。 「座薪」は固い薪の上に座ること、「懸胆」は枕元に苦い肝を懸けて、寝起きになめること。 あえて固い薪の上に座り、寝起きに苦い肝をなめることで、復讐心を忘れないようにしつつ、わき立たせるという意味から。
雌伏雄飛(しふくゆうひ)
活躍する機会を待ちながら人に付き従い、機会が到来すると大いに活躍すること。 「雌伏」は雄鳥に雌鳥が従うという意味から、将来の活躍を待ちながら人に従うということ。 「雄飛」は雄鳥が高く羽ばたくように、雄雄しく飛び立つこと。
時期尚早(じきしょうそう)
事を実行するのは、まだ時期が早すぎるという意味。 「尚早」はまだ時期ではないという意味。
時機到来(じきとうらい)
よい機会がやってくるという意味。 「時機」はよい機会のことで、時機が到来するということから。
時節到来(じせつとうらい)
「時節」はよい機会のことで、時節が到来するということから、よい機会がやってくるという意味。
十年一剣(じゅうねんいっけん)
武術の修練を長い間積み続けること。 または、修練を積み続けた武術を発揮する機会を待つこと。 一振りの刀を十年磨き続けるという意味から。 「十年、一剣を磨く」を略した言葉。
寸善尺魔(すんぜんしゃくま)
世の中には悪いことが多く、善いことは少ないことのたとえ。または、よいことがあっても、悪いことに邪魔されてうまくいかないということ。 「寸」と「尺」は長さの単位で、「寸」は「尺」の十分の一の単位。
井渫不食(せいせつふしょく)
すぐれた才能をもつ人物が登用されずにいることのたとえ。 「井渫」の「渫」は水の底にあるごみを取り除くという意味から、「井渫」はきれいな井戸水のこと。 「不食」は飲むためには用いないこと。 ごみなどのないきれいな井戸水があるのに、飲むための水として用いないという意味から。 「井(せい)渫(さら)えども食らわれず」とも読む。
千載一遇(せんざいいちぐう)
千年に一度あるかないかの絶好の機会のこと。 「千載」は千年という意味。「載」は年のこと。 「一遇」は一度出会うこと。
操奇計贏(そうきけいえい)
都合のよい機会を利用して利益をむさぼること。 珍しくて価値の高いもの集めて、それを売って利益を出すことをいう。 「奇」は珍しいものや立派なもののこと。 「奇を操(と)りて贏(えい)を計る」とも読む。
団雪之扇(だんせつのおうぎ)
時期がずれたために、必要がなくなったもののたとえ。 または、男性にすてられた女性のたとえ。 中国の漢の成帝からの寵愛を失った班ショウ伃が、自身が捨てられることを、夏から秋になり、涼しくなって捨てられる扇にたとえた詩で、その扇が丸くて雪のように白いということから。
十日之菊(とおかのきく)
必要な時に遅れたために、役に立たなくなったもののこと。 「十日」は九月十日のこと。 九月九日の菊の節句から一日遅れた菊という意味から。
曇華一現(どんげいちげん)
稀にしかない、珍しい機会のたとえ。 「曇華」は優曇華という花のことで、三千年に一度、仏が現れるときに咲くとされている。 「曇華一たび現ずるがごとし」を略した言葉。
髀肉之嘆(ひにくのたん)
実力を発揮する機会がなく、功績を上げられないことを嘆くこと。 または、特にやることもなく、無駄に日々を過ごすことを嘆くこと。 「髀肉」は太ももについた贅肉。 中国の三国時代の蜀の劉備は、劉表のもとに身を寄せたが、劉表は劉備の野心を警戒して重用することなく、戦場に出る機会もなくなり、常に戦場に出て締まっていた太ももに贅肉がついたと、劉備が嘆いた故事から。 「髀肉」は「脾肉」、「嘆」は「歎」とも書く。
北門之嘆(ほくもんのたん)
仕官した先の主人が愚かな人物で、重要な地位につくことができずに嘆くこと。 「北門」は『詩経」の詩の編名。 中国の東晋の李充が家計のために、地位の低い地方官になったときに言ったとされる言葉から。 「北門之歎」とも書く。
六菖十菊(りくしょうじゅうぎく)
菖蒲は五月五日の端午の節句に飾り、菊は九月九日の重陽の節句に飾るが、五月六日の菖蒲と九月十日の菊という意味から、時期が過ぎてしまって、役に立たないもののこと。