烟霞痼疾について

四字熟語 | 烟霞痼疾 |
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読み方 | えんかのこしつ |
意味 | 自然を愛でる気持ちが非常に強いこと。 または、隠居して自然と親しみながら生活すること。 「烟霞」はもやや霞のことから、自然の景色のこと。 「痼疾」は治ることなく長い期間患っている病、持病。 自然を愛でる強い気持ちを病にたとえた言葉。 「煙霞痼疾」とも書く。 |
出典 | 『新唐書』「田游巌伝」 |
別表記 | 煙霞痼疾(えんかのこしつ) |
類義語 | 煙霞之癖(えんかのへき) |
泉石膏肓(せんせきこうこう) |
使用されている漢字
「烟」を含む四字熟語
雲烟過眼(うんえんかがん)
雲や煙が留まることなく目の前を過ぎ去っていくように、物事に過剰に執着することがないこと。または、物事にとらわれすぎずさっぱりしていること。 「雲烟」は雲と煙、または雲と霞(かすみ)のこと。 「過眼」は目の前を通過すること。 「雲煙過眼」とも書く。
雲烟万里(うんえんばんり)
非常に距離が離れていることのたとえ。 または、非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞のこと。 「雲烟」は雲と霞。 「万里」の「里」は距離の単位で、一万里ということから、非常に距離があることのたとえ。 雲や霞が一万里もの距離に渡って続くという意味から。 「雲煙万里」とも書く。
雲烟飛動(うんえんひどう)
筆の勢いが生き生きとしていて力強いこと。 「雲烟」は雲と霞。または、雲と煙。 雲や霞、煙などとどまることなく、常に飛ぶように動いているという意味から。 「雲煙飛動」とも書く。
雲烟縹渺(うんえんひょうびょう)
非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞の様子。 「雲烟」は雲と霞。 「縹渺」は遠い場所でかすかに見えること。 「雲烟」は「雲煙」とも、「縹渺」は「縹緲」、「縹眇」とも書く。
雲容烟態(うんようえんたい)
雲や霞などの空の様子が様々に変化する様子。 「烟」は煙や霧、かすみなどのこと。 「雲烟の容態」という意味で、「雲烟」と「容態」を一字ずつ並べ替えて表現した言葉。 「雲容煙態」とも書く。
烟雲過眼(えんうんかがん)
必要以上に物事に執着しないこと。 または、欲がなく、物事にこだわらないことのたとえ。 「烟雲」は煙と雲。または、霞(かすみ)と雲のこと。 「過眼」は目の前を通過すること。 煙、霞、雲などは目の前で留まることがなく、通り過ぎていくという意味から。 「煙雲過眼」とも書く。
「霞」を含む四字熟語
雲霞之交(うんかのまじわり)
一般的な関係を超越した交友関係のこと。 雲と霞がたなびいている場所という意味から、仙人などの俗世を超越したものが住むとされている場所のこと。 俗世を超越したもの同士の交友関係という意味から。
烟霞痼疾(えんかのこしつ)
泉石煙霞(せんせきえんか)
人里から離れて、自然の中で生活したいという願いが極めて強いこと。 「泉石」は泉水と石ということから、自然の景色や、自然そのもののこと。 「煙霞」は煙と霞。 自然の中で生活したいという気持ちが、煙や霞がかかっているように、すっきりとしないという意味から。
「痼」を含む四字熟語
烟霞痼疾(えんかのこしつ)
「疾」を含む四字熟語
河魚腹疾(かぎょのふくしつ)
内側から腐敗して、国などが崩壊していくこと。 「腹疾」は内臓の病気のこと。 魚は内臓から腐り始めるという意味から。
膏肓之疾(こうこうのしつ)
決して治ることのない病や、治すのが難しい病のこと。または、物事に夢中になりすぎて、やめられないこと。 「膏」は心臓の下の部分、「肓」は横隔膜の上の部分、「疾」は病気のこと。 心臓の下の部分や横隔膜の上の部分は、体の中の奥にあって、薬も鍼も届かないという意味から。 古代中国の晋の景公が病に伏しているときに、「膏の上と肓の下に病が入ってしまえば、名医でも手が出せない」と童子が話し合っている夢を見たという故事から。 「病、膏肓に入る」ととも読む。
高材疾足(こうざいしっそく)
優れた才能と能力があることのたとえ。 または、そのような人のことのたとえ。 「高材」は優れた才能があること。 「疾足」は速く走ることが出来ること。 「高才疾足」とも書く。
山藪蔵疾(さんそうぞうしつ)
大きな事を成す人物は、どんな人でも包みいれる器量があるということのたとえ。 または、どんなすぐれた人物でも一つくらい弱点があるということ。 「山藪」は山と藪のことで、立派な人物のたとえ。 「蔵」は隠すや、しまい込むということ。 「疾」は害になるものという意味から、虫や毒蛇のこと。 山や藪は害虫や毒蛇ですら隠し包み込むという意味から。 中国の春秋時代、晋の景公が宋に救援を出そうとしたときに、伯宋がそれを諫めたという故事から。 「山藪疾を蔵す」とも読む。
疾足先得(しっそくせんとく)
すぐれた能力を持っている人が、劣った人よりも先に獲物を手に入れるということ。 「疾足」は他の人よりも速く走ることのできる人ということから、すぐれた能力を持つ人のたとえ。 「疾足すれば先得す」とも読む。
疾痛惨憺(しっつうさんたん)
ひどく悩み、心配すること。 「疾痛」と「惨憺」はどちらも心を痛めるという意味。 「疾痛惨澹」とも書く。
「煙」を含む四字熟語
雨笠煙蓑(うりゅうえんさ)
雨の中で働いている漁師の容姿を言い表す言葉。 霧雨でぬれた笠と蓑ということから。
雲濤煙浪(うんとうえんろう)
遠く水平線で連なって見える雲と波。 「濤」と「浪」は大きな波。 「煙」は霞のこと。 海が大きく広いことを言い表す言葉。 「雲濤烟浪」とも書く。
煙視媚行(えんしびこう)
恥じらいがあり、慎ましやかな新婦の様子。 「煙視」は煙の中でものを見るように、顔を伏せて見ること。 「媚行」はゆっくりと歩くこと。
硝煙弾雨(しょうえんだんう)
この上なく激しい戦闘の様子。 「硝煙」は火薬の煙。 「弾雨」は弾丸が雨のように降り注ぐこと。
晨煙暮靄(しんえんぼあい)
朝に出る霧と夕方に出るもや。 「晨煙」は朝早くに出る霧。 「暮靄」は日暮れに出るもや。 霧やもやで霞んでいる日の出や夕暮れの風景をいう言葉。
泉石煙霞(せんせきえんか)
人里から離れて、自然の中で生活したいという願いが極めて強いこと。 「泉石」は泉水と石ということから、自然の景色や、自然そのもののこと。 「煙霞」は煙と霞。 自然の中で生活したいという気持ちが、煙や霞がかかっているように、すっきりとしないという意味から。