「陽」を含む四字熟語一覧
陽を含む四字熟語の一覧です。
五十音順に表示しています。
一陽来復(いちようらいふく)
悪い傾向にあった物事がよい傾向に向かうこと。 または、冬が終わって春が来ること。または、冬至のこと。 「一陽」は冬から春になる兆しのこと。 「来復」は再びやってくること。 もとは易経の言葉で、陰と陽の二つを組合せたものからなる六十四卦で、陰暦十月は陰だけで構成され、冬至から陽が一つ含まれるようになるということから。陽が復する(戻ってくる)のは冬至からであることから。
陰徳陽報(いんとくようほう)
誰にも知られないように善い行いをすると、必ずよい報いがあるということ。 「陰徳」は人知れずに善い行いをすること。 「陽報」は一目でわかるよい報いのこと。 「陰徳あれば必ず陽報あり」とも読む。
陰陽五行(いんようごぎょう)
この世の全てのものを造り出す陰と陽の気と、この世の全てを生み出す元となる木・火・土・金・水の五つの元素のこと。 古代中国では、これらの関わり合いで、全ての物事の解釈や説明をしようとしていたということから。
陰陽相摩(いんようそうま)
天と地の間に存在するとされる陰と陽の二つの気が互いに作用しあうことで全てのものを生み出すということ。 「陰陽(いんよう)相(あ)い摩(ま)す」とも読む。
陰陽五行(おんようごぎょう)
この世の全てのものを造り出す陰と陽の気と、この世の全てを生み出す元となる木・火・土・金・水の五つの元素のこと。 古代中国では、これらの関わり合いで、全ての物事の解釈や説明をしようとしていたということから。
衡陽雁断(こうようがんだん)
便りがなくなること。 「衡陽」は中国の山の衡山の南のこと。 衡山には回雁峰と呼ばれる険しい峰があり、雁は南へ行こうとしても、これを越えることができず、北に戻っていくということから。 「衡陽(こうよう)雁(かり)断(た)ゆ」とも読む。
高陽酒徒(こうようのしゅと)
酒を好んで飲む人のこと。 または、自身のことを世を捨てて、ただ酒を飲むだけの人だとあざけっていう言葉。 「高陽」は中国の地名。 「酒徒」は酒飲みのこと。 中国の秦の時代、高陽を進軍していた劉邦たちに面会を求めたレキ食其は、儒者の服を着ていたために儒者嫌いの劉邦の家臣の沛公に断られた。 レキ食其はそれに対して、自分は儒者ではなくただの酒飲みだと憤慨したという故事から。
皮裏陽秋(ひりのようしゅう)
口に出して言うことなく、心の中で善悪や是非を判断して批判すること。 「皮裏」は皮膚の裏側という意味から、心の中という意味。 「陽秋」は孔子が厳正に歴史を批評し、賞賛や批判の意味を、言葉の一つ一つに深く込めて編集したとされる、五経の一つの『春秋』の別名。
鳳鳴朝陽(ほうめいちょうよう)
世の中が平和なことを示すめでたいしるしのこと。または、すぐれた能力のある人が大きな志を発揮する機会を得ること。 「鳳」は徳の高い天子が現れたときに出現するとされる、中国の伝説上の鳥、鳳凰のこと。 「朝陽」は朝日がよく当たる場所ということから、山の東側のこと。 鳳凰が山の東側で鳴くということから、すぐれた才能や行動のたとえ。 「鳳(ほう)朝陽(ちょうよう)に鳴く」とも読む。
望陽之嘆(ぼうようのたん)
はるか上を見上げて嘆き悲しむこと。または、どうにもできない状況を嘆くこと。 「望洋」は上を見上げること。または、広大で果てしない様子。 偉大な人物や学問などを前にして、自身の度量の少なさを感じて嘆くことをいう。 「望陽之嘆」、「望羊之嘆」、「望佯之嘆」とも書く。
有脚陽春(ゆうきゃくようしゅん)
足のある陽気の満ちた春という意味から、行く先々で仁徳を施す人のこと。 唐の宋璟という人物が行く先々で恩徳を施したことを、人々が称した故事から。
陽関三畳(ようかんさんじょう)
繰り返し別れを惜しむこと。 または、送別の詩として名高い陽関の曲の第四句を三度繰り返して歌うこと。 「畳」は繰り返すという意味。
陽動作戦(ようどうさくせん)
本当の目的を隠すために、別の目立つ動きで敵の目をごまかすこと。 「陽動」は目立つ動きをするという意味。
洛陽紙価(らくようのしか)
著書の人気が出て、よく売れること。 「洛陽」は地名、「紙価」は紙の価格のこと。 左思の著した「三都賦」が大評判になって、人々が争うように書き写したために、紙が不足して高騰したという故事から。