「牛」を含む四字熟語
「牛」を含む四字熟語 — 37 件
一牛吼地(いちぎゅうこうち)
非常に近い距離にあること。 また、のどかな田舎・田園風景のこと。 「牛吼」とは牛の鳴く声のことで、牛の鳴き声が聞こえるほど近い距離という意から。
一牛鳴地(いちぎゅうめいち)
非常に近い距離にあること。 または、のどかな田舎、田園風景のこと。 「牛鳴」とは牛の鳴く声のことで、牛の鳴き声が聞こえるほど近い距離という意から。 「一牛鳴」とも略す言葉。
蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)
取るに足らない小さな争いのたとえ。 「角」はかたつむりの角のこと。 かたつむりの角のように小さく、左右にある国同士が小さな領土を奪い合う争いをしたという故事から。 「蝸牛角上の争い」を略した言葉。
蝸牛之庵(かぎゅうのいおり)
小さな家のこと。 「蝸牛」はかたつむりのこと。 「庵」は草葺きの小屋のこと。 かたつむりの殻のように小さな家という意味から。 自身の家をへりくだって言う言葉。
火牛之計(かぎゅうのけい)
牛を使った戦法のこと。 中国の戦国時代の斉の田単や、日本では木曾義仲が用いたとされる戦法で、牛の角に刀剣をくくりつけ、それらの牛の尾に火付けて、敵陣に突撃させる戦法のこと。
割鶏牛刀(かっけいぎゅうとう)
ちょっとしたことに、無駄に大きな手段を使って処理すること。 牛をさばくための牛刀を使って鶏をさばくという意味から。 「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」を略した言葉。 「牛刀割鶏」ともいう。
汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう)
所有している書物が非常に多いことのたとえ。 車に載せれば車を引く牛が汗をかくほど重く、家の中で積み上げれば天井の棟木に届くほど書物が多いという意味から。 「牛(うし)に汗(あせ)し棟(むなぎ)に充(み)つ」とも読む。 「充棟汗牛」ともいう。
乞食飯牛(きっしょくはんぎゅう)
低い身分のたとえ。 または、低い身分から出世すること。 「乞食」は他人に食べ物を乞うこと。 「飯牛」は牛車の牛の世話をすることで、低い身分のたとえ。 中国の春秋時代の百里奚は、食べ物を乞いながら旅をしていたが、国政を任せられるまで出世し、ネイ戚は牛車の牛の世話をしているときに口ずさんだ歌が気に入られ、大夫に出世したという故事から。
帰馬放牛(きばほうぎゅう)
戦争が終わって平和になることのたとえ。 または、二度と戦争をしないことのたとえ。 戦争のための馬や牛を野性にかえすという意味から。 殷の紂王を討ち取った周の武王は、戦争で使った馬を崋山の南で放ち、牛を桃林の野に放って二度と戦争に用いないことを示した故事から。 「馬を帰し牛を放つ」とも読む。
九牛一毛(きゅうぎゅうのいちもう)
たくさんある中のほんの少しの部分。 または、どうでもいい、些細なこと。 「九」は数が多いことのたとえ。 多くの牛がいる中の一頭の牛の毛の一本ということから。
矯角殺牛(きょうかくさつぎゅう)
わずかな短所を直そうとして、逆に全体が悪くなってしまうこと。 牛の角は曲がった形をしているものであり、それをまっすぐに正そうとすると牛を殺してしまうということから。 「角(つの)を矯(た)めて牛を殺す」とも読む。
牛飲馬食(ぎゅういんばしょく)
必要以上に食べたり飲んだりすること。 牛が水を飲むように、馬が飼い葉を食べるように飲み食いするという意味から。
牛鬼蛇神(ぎゅうきだしん)
不思議で怪しい作風や作品。 または、容姿が醜い人や卑しくゆがんだ性格の人のたとえ。 「牛鬼」は人の体に牛の形の頭をしている怪物。 「蛇神」は人の頭に蛇の体をしている怪物。 どちらも容姿や心が醜いことのたとえ。
牛驥同皁(ぎゅうきどうそう)
すぐれている人と愚かな人が同じ待遇を受けること。 「驥」は一日で千里の距離を走ることができるすぐれた馬。 「皁」は牛や馬の餌を入れる飼い葉桶のこと。 牛とすぐれた馬が同じ飼い葉桶で餌を食べるということから。 「牛驥皁を同じうする」とも訓読する。
牛溲馬勃(ぎゅうしゅうばぼつ)
役に立たないもののこと。 「溲」は尿、小便。 「勃」は糞、大便。 牛の尿と馬の糞という意味から。 また一説には、「牛溲」は利尿作用があるとされる薬草のおおばこのこと。 「馬勃」は簡単に入手できるきのこの一種のほこりたけのこと。 どちらも貴重ではなく、大して役に立たないものという意味から。 「牛溲馬渤」とも書く。
牛首馬肉(ぎゅうしゅばにく)
外見は立派だが中身が釣り合っていないこと。 牛の頭を看板に掲げているが、実際には馬の肉を売るという意味から。
牛歩戦術(ぎゅうほせんじゅつ)
故意にゆっくりと事を進めることで妨害する戦術のこと。 政策などの審議を引き延ばすために、投票の規則の範囲内で、わざとゆっくり歩いたりして時間を稼ぐ戦術をいう。
鶏口牛後(けいこうぎゅうご)
大きな組織に入って上の人に付き従い言いなりになるより、小さな組織だとしても上に立つほうがよいということ。 「鶏口」は鶏の口ばしのことで、小さな組織の長という意味。 「牛後」は牛の尾のことで、大きな組織の末端という意味。 戦国時代、蘇秦が韓王に秦の属国になるより、たとえ小国だとしても一国の王のほうがよいと説得した故事から。 「寧(むし)ろ鶏口と為(な)るも、牛後と為(な)るなかれ」の略。
鶏尸牛従(けいしぎゅうしょう)
大きな組織で上役の言いなりになるよりも、小さな組織で上に立つほうがよいということ。 戦国時代、蘇秦が韓王に、「秦の属国になるより、たとえ小国だとしても一国の王のほうがよい」といい説得した故事から。
呼牛呼馬(こぎゅうこば)
相手に何を言われても、逆らわないこと。 相手に牛と言われれば自分を牛だと思い、馬と言われれば自分を馬だと思うということから。 「牛と呼び馬と呼ぶ」とも読む。
呉牛喘月(ごぎゅうぜんげつ)
勘違いして無駄に怯えること。 または、考えすぎたせいで無駄な苦労をすること。 「呉」は中国の地名。 南の暑い地域にいる牛は、月を見ても太陽だと思って苦しそうに呼吸するということから。 「呉牛(ごぎゅう)、月に喘(あえ)ぐ」とも読む。
牛頭馬頭(ごずめず)
地獄の罪人を取り締まる鬼のこと。 または、その鬼のように情けも容赦もない人のたとえ。 仏教の言葉で、人間の体に牛や馬の頭をしているということから。
食牛之気(しょくぎゅうのき)
心構えがこの上なく大きいこと。 牛を丸呑みするほどに大きな心意気という意味から。
対牛弾琴(たいぎゅうだんきん)
苦労しても何も効果がなく無駄なこと。 または、愚かな人に立派な道理を説いて聞かせること。 牛に琴を弾いて聞かせても意味がないことから。
泥牛入海(でいぎゅうにゅうかい)
出て行ったきりで何の連絡もなく、帰ってもこないこと。 泥でできた牛が出掛けて、海に入ると溶けてなくなって戻ってこないということから。 「泥牛(でいぎゅう)海に入(い)る」とも読む。
童牛角馬(どうぎゅうかくば)
あるはずのない物事のたとえ。または、偽りの物事。 「童牛」は角が生えていない牛。 「角馬」は角が生えている馬。 どちらもありえないもののたとえ。
呑牛之気(どんぎゅうのき)
やる気に満ち溢れていること。 牛を丸呑みするほどに大きな心意気という意味から。
売剣買牛(ばいけんばいぎゅう)
戦争を止め、武器を売り農業を活発にすること。 前漢の宣帝の時代に、民に倹約と農業を奨励して、武器を売って牛を買うことをすすめた。 民は農耕に精を出し、その結果収穫量があがり、税収も増えて役人も民も皆が豊かになったという故事から。
馬牛襟裾(ばぎゅうきんきょ)
見識も教養もない人のこと。または、礼儀にはずれた行いをする人のこと。 「襟裾」はえりとすそということから、衣服のことで、牛や馬が服を着ただけのような人という意味から。
蚊子咬牛(ぶんしこうぎゅう)
影響がまったくないこと。 または、自分の実力を考えずに、無謀な行動をすること。 「子」は小さいという意味。 小さな蚊が大きな牛を刺すという意味から。 「蚊子(ぶんし)、牛を咬(か)む」とも読む。
蚊虻走牛(ぶんぼうそうぎゅう)
力の小さいものが、力の大きなものを倒すことのたとえ。 または、ちょっとしたことが大きな事件や災難を引き起こすということ。 「蚊虻」は虫のかとあぶ。 蚊や虻のように小さな虫でも、数が多ければ牛は走って逃げるという意味から。 「蚊虻牛羊を走らす」を略した言葉。
庖丁解牛(ほうていかいぎゅう)
非常にすぐれた技術のたとえ。 「庖」は仕事として料理をする人。 「丁」は人の名前。 「解牛」は牛を骨と肉に解体すること。 料理の達人とされる丁は、牛を解体する技術がすぐれていたということから。 料理で使う道具の「包丁」の語源とされている。 「庖丁(ほうてい)牛を解く」とも読む。
木牛流馬(ぼくぎゅうりゅうば)
敵を騙すための食料を運ぶための道具。 「木牛」は牛の形をした車。 「流馬」は馬の形をした車。 中国の三国時代、蜀の諸葛亮が作ったとされている。
面張牛皮(めんちょうぎゅうひ)
非常に厚かましいことのたとえ。 面の皮が厚いということをたとえた言葉で、牛の皮を顔に張るという意味から。
問牛知馬(もんぎゅうちば)
関係のない話から始めていって、うまく相手の隠していることを聞き出すこと。 趙広漢の得意とした話術の鉤距術というもので、鉤距は物を引っ掛けて出す道具のこと。 馬の値段を知るには、犬や羊、牛と聞いていき、馬の値段を聞いてほかと比較して値段を知るという尋問方法の一つ。 趙広漢はこれを使って、多くの犯罪者を検挙したという。
犂牛之子(りぎゅうのこ)
地位や身分の低い家に生まれても、才能があれば出世することはできるということ。 「犂牛」は入り混じった毛色の牛のことで、低い地位や身分の家の生まれのたとえ。 孔子は弟子の仲弓に、入り混じった毛色の牛の子でも、毛色が赤で角がまっすぐであれば、祭祀の供物に使うことができる素晴らしい牛として重宝されるといって励ましたという故事から。
犂牛之喩(りぎゅうのたとえ)
地位や身分の低い家に生まれても、才能があれば出世することはできるということ。 「犂牛」は入り混じった毛色の牛のことで、低い地位や身分の家の生まれのたとえ。 孔子は弟子の仲弓に、入り混じった毛色の牛の子でも、毛色が赤で角がまっすぐであれば、祭祀の供物に使うことができる素晴らしい牛として重宝されるといって励ましたという故事から。
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