「つ」を含む四字熟語
「つ」を含む四字熟語 — 1008 件
明哲保身(めいてつほしん)
聡明ですぐれた人は危険なことをうまく避けて自身の身を守ること。 または、地位を守るために状況に合わせて対処すること。 「明哲」は理解力や判断力がすぐれていて賢いこと。 「保身」は身を守ること。 また「保身」が曲解されて「他のことを考えずに自分の地位だけを守ろうとする」などのこずるい処世術のことをいう場合もある。
明朗快活(めいろうかいかつ)
明るく朗らかで、元気のある様子。 「明朗」は明るく朗らかな様子。 「快活」は元気のある様子。
明朗闊達(めいろうかったつ)
明るくて些細なことにこだわらずさっぱりしていること。 「闊達」は些細なことにこだわらないこと。度量の大きいこと。 「闊達明朗」ともいう。
名論卓説(めいろんたくせつ)
本質を見通しているすぐれた意見のこと。 素晴らしい意見と説という意味から。
面授口訣(めんじゅくけつ)
師匠が弟子と向き合って、言葉で奥義を授けること。 「面授」は面と向かって直接伝えること。 「口訣」は言葉で直接伝えること。 仏教で、弟子にしか伝えない大切な教義や儀式を伝える方法をいう。 「面授口決」とも書く。
面折廷諍(めんせつていそう)
朝廷の君主の面前で、おじけづくことなく、堂々と相手の非を諫(いさ)める行為。 「面折」は面と向かっての公然たる非難や責め。 「廷諍」は朝廷の君主の前での論争や争論。 「廷諍」は「廷争」とも書く。 「廷諍面折(廷争面折)」ともいう。
毛骨悚然(もうこつしょうぜん)
激しい恐怖を感じて震え上がること。 「悚然」は恐怖で立ち竦むこと。 髪の毛から骨の中まで恐怖を感じるという意味から。
網目不失(もうもくふしつ)
法が細かいところまで厳しく抜け道がないこと。 「網目」は法の網の目のこと。 法の網の目に穴がないという意味から。
物我一体(もつがいったい)
仏教語で他の人と自分が一つになり、他者も自分もない境地のこと。
両刃之剣(もろはのつるぎ)
役に立つものでも、使い方を間違えると危険をもたらすことのたとえ。または、大きな利益を得る可能性もあるが、大きな被害を受ける可能性もあること。 「両刃」は背と腹の両方に刃がついている剣のことで、使い方を間違えると使用者自身にも危険が及ぶことから。 「諸刃之剣」とも書く。
門外不出(もんがいふしゅつ)
とても大切な技術や物などを、決して他人に知られないように人に見せ付けたり自慢することなく隠して外に出さないこと。 家の門から外に出さないという意味から。
悶絶躄地(もんぜつびゃくじ)
酷い痛みで転げまわりながら悶えて苦しむこと。 「悶絶」は悶えて苦しんで気を失うこと。 「躄地」は地面を這いずり回ること。
門地門閥(もんちもんばつ)
家の格式。または、名家のこと。 「門地」と「門閥」のどちらも家の格式をいう。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
唯一不二(ゆいいつふじ)
世の中に一つだけで他に並ぶものがないもののこと。 「唯一」は一つだけ、「不二」は二つとないということで、同じ意味を持つ同義語を並べたもの。
唯一無二(ゆいいつむに)
世の中に一つだけで他に並ぶものがないもののこと。 「唯一」は一つだけ、「無二」は二つとないということで、同じ意味を持つ同義語を並べたもの。
黝堊丹漆(ゆうあくたんしつ)
建物が昔からの伝統に基づいて作られていること。 異説もあるが、「黝」は青みを帯びた黒色、「堊」は白色、「丹」は赤色、「漆」は黒色または漆塗りのこと。
雄心勃勃(ゆうしんぼつぼつ)
雄々しい勇気が、溢れ出してくること。 「雄心」は雄々しい心や勇気。 「勃勃」は勢いよくわき起こること。
有職故実(ゆうそくこじつ)
朝廷や武家の昔から伝わる儀式や制度、風俗や習慣のこと。 または、それらを研究する学問のこと。 「有職」は朝廷や武家に昔から伝わる慣例に詳しいこと。 「故実」は伝統的な儀式や制度の慣例のこと。
雄風高節(ゆうふうこうせつ)
立派で清らかな人格。 「雄風」は立派で堂堂とした品格。 「高節」は上品で立派な志。
有名無実(ゆうめいむじつ)
名前は立派だが内容が伴っていないこと。 「有名」は立派な名前、「無実」は内容がないこと。 使われていない法律や制度、存在しているものの活動はしていない組織などのことをいう。
愉快活発(ゆかいかっぱつ)
元気があって楽しい気分の様子。または、盛んな勢いがあって、元気で心地よい様子。 「愉快」は楽しくて気持ちのよい様子。 「活発」は勢いがあって生き生きとしている様子。
愉快適悦(ゆかいてきえつ)
とても楽しくて、気分がよいこと。 「適悦」は満ち足りていて喜ぶこと。 似ている意味の言葉を重ねて強調した言葉。
羊質虎皮(ようしつこひ)
外見は立派だが、中身が伴わないこと。 虎の皮を羊に被せることから。 「虎皮羊質」ともいう。
耀蝉之術(ようぜんのじゅつ)
政治を行う者が自身の持つ徳を示すことで、その徳を慕って人々が自然に集まるようにすること。 「耀」は輝くようにする、はっきりと分かるようにするということ。 「蝉」は昆虫のせみ。 明かりをつけると、その明かりに蝉が集まってくるので、集まってきた蝉を捕まえるということから、君主が徳を示して人々を従わせることをいう。
雷陳膠漆(らいちんこうしつ)
とても深く固い友情のこと。 「雷陳」は中国後漢の雷義と陳重という人物。 「膠漆」は接着剤の膠と漆のこと。 膠や漆がかたく張り付くよりも二人の関係は固いと噂されたという故事から。
雷同一律(らいどういちりつ)
自分の考えなどなく、すぐに周りの意見にむやみに同調すること。 「雷同」は、雷の轟きで物が共振するということ。
磊落闊達(らいらくかったつ)
心が広く、小さなことにこだわらないこと。 「磊落」と「闊達」はどちらも心が広く、取るに足らないことにこだわらないということ。
落月屋梁(らくげつおくりょう)
友人を思う切ない心情のこと。 「落月」は沈んでいく月のこと。 「屋梁」は屋根を支えるはり、または屋根のこと。 中国の詩人杜甫が江南に流された友人の李白を思い、「家の屋根に落ちかかる月に君の面影を見た」と詩を詠じたことから。 「屋梁落月」ともいう。
落筆点蠅(らくひつてんよう)
失敗をうまく取り繕うこと。 「点蠅」は蠅(はえ)の絵を描くことで、筆を落とした際の汚れをうまく蠅の絵にするという意味。 三国時代、呉の曹不興が孫権の命で絵を描いていたときに、誤って筆を落とした際の汚れを蠅に書き換えてうまく処理した故事から。
蘭摧玉折(らんさいぎょくせつ)
美しい女性や賢い人の死をたとえた言葉。 蘭の花が散り、玉が砕けるという意味。 出典の「蘭摧玉折と為(な)るとも、蕭敷艾栄(しょうふがいえい)とは作(な)らず」は、ただ漠然と生きるよりも、潔く死ぬ方が本望であるという意味。
乱雑無章(らんざつむしょう)
秩序が乱れていることや筋道が立たないこと。 「無章」は筋道が立たないという意味。
利害得失(りがいとくしつ)
自分にとっての利益と損失のこと。 「利害」は利益と損害、「得失」は得することと損すること。 同義語を重ねて強調した語。
流血浮尸(りゅうけつふし)
戦場で死んだり、怪我をしたりした人が多いこと。 「尸」は死体のこと。 死体が浮かび上がるほどに、血が川のようになっているということから。 「流血(りゅうけつ)尸(しかばね)を浮かす」とも読む。
流血淋漓(りゅうけつりんり)
血が勢いよく滴り落ちる様子。 「淋漓」は水や汗、血などが垂れ落ちる様子。
竜女成仏(りゅうにょじょうぶつ)
八大竜王である娑伽羅の八歳の娘が仏となること。 古代インドでは、五障があるために女性は仏になることはできないとされていたが、『法華経』の教えを聞いて、体が男に変化して仏になることができたとされている。
量入為出(りょうにゅういしゅつ)
収入を計算して、その後に支出を決めること。 「量入」は収入の額を計算すること。 「為出」は支出を定めること。 国家の財政を健全に運営するための原則をいう言葉。 「入(い)るを量りて出(い)ずるを為(な)す」とも読む。
量入制出(りょうにゅうせいしゅつ)
収入を計算して、その後に支出を決めること。 「量入」は収入の額を計算すること。 「制出」は支出を定めること。 国家の財政を健全に運営するための原則をいう言葉で、「入るを量りて出づるを制す」の形で使うことが多い言葉。
礼楽征伐(れいがくせいばつ)
政治、文化、教育、軍事のこと。 「礼楽」は礼儀作法と音楽のことで、古代中国では政治の要点とされていた。 「征伐」は悪人や反逆者を打ち滅ぼすこと。
霊魂不滅(れいこんふめつ)
死によって肉体がなくなっても、人の霊魂は永遠に存続し不滅であるという考えのこと。
醴酒不設(れいしゅふせつ)
人をもてなすための礼儀が雑になること。 「醴酒」は甘酒のことで、酒を飲み始めや、酒が苦手な人のため酒。 「醴酒(れいしゅ)設(もう)けず」とも読む。 中国の前漢の楚の元王は穆生を師として、酒宴の時には甘酒を用意していたが、孫の戊が楚の王になると甘酒を用意しなくなったという故事から。
冷嘲熱罵(れいちょうねつば)
冷ややかに嘲笑して、激しく罵倒すること。 「冷嘲」は冷ややかに嘲る、「熱罵」は熱く罵るという意味。
烈日赫赫(れつじつかくかく)
日の光が激しく照りつける様子のこと。 「烈日」は太陽が激しく照ること。 「赫赫」は光り輝くこと。
連日連夜(れんじつれんや)
毎日毎晩続けて。 「連日」はどの日も、毎日。 「連夜」はどの夜も。毎夜。
弄巧成拙(ろうこうせいせつ)
うまくやろうとするが、失敗してかえってひどいことになること。
老婆心切(ろうばしんせつ)
必要以上に世話を焼きすぎること。 「老婆心」は老いた女性が必要以上に子や孫の気遣いをすることから過度の親切。 「切」は非常に想いが強いこと。 元は仏教語で、師匠の僧が修行者に丁寧に教え導くこと。
廊廟之器(ろうびょうのうつわ)
政府で政治を行うのに相応しい才能のこと。または、首相や大臣に相応しい才能や、その才能がある人のこと。 「廊廟」は政務をとるための建物。 「器」は才能のこと。
和如琴瑟(わじょきんしつ)
夫婦の仲がよいこと。 「瑟」は大型の琴。 琴と瑟は合奏するとよく調和することから、夫婦仲のよさを琴と瑟の調和にたとえた言葉。
和盤托出(わばんたくしゅつ)
包み隠さずにすべて見せること。 「盤」は食べ物をのせる台のこと。 客に食べ物を出すときに、食べ物をのせた台も一緒に出すとの意から。