「せっ」を含む四字熟語
「せっ」を含む四字熟語 — 42 件
因機説法(いんきせっぽう)
相手の能力や、その場の状況に合わせて仏の教えを説くこと。 仏教の言葉で、「機に因(よ)りて法を説く」とも読む。
官官接待(かんかんせったい)
地方の公務員が公費を使って、中央の公務員を接待すること。 「官官」は公務員同士という意味。 地方の公務員が中央の役人を接待して、予算の便宜を図ってもらうことをいう。
雅俗折衷(がぞくせっちゅう)
上品で趣があることと、下品で低俗なことを取捨して使うこと。 または、小説の文体の一つで、雅語を文章に使い、文章中の口語に俗語を使うこと。
現身説法(げんしんせっぽう)
仏や菩薩がこの世に現れて、人々を救うために様々な姿に変わって法を説くこと。 または、指導者が現在の姿や体験したことを見せて、人を教え導くこと。 「現身」は仏や菩薩が人々を救うために、様々な姿に変わって現れること。 「説法」は仏の教えを説くこと。
咬牙切歯(こうがせっし)
歯をくいしばって、歯軋り(はぎしり)をするほどひどく悔しがること。 「咬牙」は歯をかみ締めること。 「切歯」は歯軋りをすること。 「切歯咬牙」ともいう。
巧偽拙誠(こうぎせっせい)
どんなにうまく騙すことができても、それは下手ではあるが誠意のこもった言動には適わないということ。 また、巧みな偽りよりも、拙い誠実さのほうが良いということ。 「巧偽(こうぎ)は拙誠(せっせい)に如(し)かず」とも読む。
巧遅拙速(こうちせっそく)
遅くて上手いよりも、下手でも速いほうがよいということ。 元は兵法の言葉で、時間をかけて素晴らしい戦果を上げるよりも、早く終わらせることが最も大切なことであるという意味から。 「巧遅は拙速に如かず」を略した言葉。
懇到切至(こんとうせっし)
細かいところまで親切が行き届いていること。 「懇到」と「切至」はどちらも丁寧で、真心が十分に行き届いていること。
斬釘截鉄(ざんていせってつ)
毅然とした態度で、強い決断力があること。 「斬」と「截」はどちらも断ち切るということ。 釘や鉄を断ち切るという意味から。 元は禅宗の言葉で、妄想や煩悩などの迷いをすっぱりと断ち切ることをいう。 「釘を斬り鉄を截(た)つ」とも読む。
縮衣節食(しゅくいせっしょく)
無駄遣いをしないようにすること。 衣服と食事を節約するという意味から。 「衣(ころも)を縮め食(しょく)を節す」とも読む。
砥礪切磋(しれいせっさ)
学問や人格を高めるために努力すること。 「砥」と「礪」と「磋」は磨くという意味。 「切」は骨などを切って加工すること。
斟酌折衷(しんしゃくせっちゅう)
それぞれの事情や心情を汲み取って、その中間を取ること。 「斟酌」は事情や心情を汲み取ること。 「折衷」は複数の中間を選び取ること。 「斟酌折中」とも書く。
水光接天(すいこうせってん)
川の水面に映る月光の輝きが、遥か遠くで空(天)と接していること。 雄大な夜景のさま。
石画之臣(せっかくのしん)
失敗や危険が少ない計画を立てる臣下。 または、壮大な計画を立てる臣下。 「石画」は石のように堅い計画。
折花攀柳(せっかはんりゅう)
色町で遊女や芸者と遊ぶこと。 「折花」は花を手で折って取ること。 「攀柳」は柳の木に登ること。 美しい女性を花にたとえ、色町には多くの柳の木が植えられていたということから。
折檻諫言(せっかんかんげん)
臣下が自身の君主を厳しく諫(いさ)めること。 「折檻」は手すりが折れること。 「諫言」は下の立場の者が、上の立場の者を諫(いさ)める言葉。 中国の前漢の時代の朱雲は、成帝がひいきにしている臣下は奸臣であり、切り捨てるべきだと諫(いさ)めた。 しかし、成帝はそれに怒り、朱雲を処刑するように命じると朱雲はそれに抵抗し、手すりにつかまったまま成帝を諫(いさ)め続けていると、手すりが折れたという故事から。 厳しく戒めるという意味の「折檻」の語源とされている。
接見応対(せっけんおうたい)
実際に顔を合わせて受け答えすること。 または、相手への受け答えのやり方。 「接見」は人と実際に会うことで、特に高い身分の人が、公的に相手を迎えて実際に会うことをいう。
節倹力行(せっけんりっこう)
がんばって節約すること。 「節倹」は節約と倹約のことで、無駄遣いしないこと。 「力行」は努力して物事を行うこと。
切磋琢磨(せっさたくま)
学問、精神、人格などを努力して磨き上げること。 または、同じ目標を持つ友人同士が競い、励まし合って互いに向上していくこと。 「切磋」と「琢磨」はどちらも学問や精神、人格などを向上させるという意味。 「切磋」の「切」は獣の骨や象牙などを切り出すこと。「磋」はやすりやかんななどで磨き上げること。 「琢磨」の「琢」は槌とのみで宝石や石などの角を削って形を整えること。「磨」は砂と石を使って磨き上げること。 「切瑳琢磨」とも書く。
切歯痛憤(せっしつうふん)
歯軋りして激しく怒ること。 「切歯」は歯軋りすること。 「痛憤」は激しく怒ること。
截趾適履(せっしてきり)
どうでもいいことに気を取られて、大切なことを忘れること。 または、大切なことと、どうでもいいことを取り違えて、無理に折り合いをつけること。 「截趾」は足のつま先を削ること。 「適履」は履物の大きさが合うこと。 小さな靴を履くために、自分の足を削って大きさを合わせるという意味から。
切歯腐心(せっしふしん)
激しく怒って、思い悩むこと。 「切歯」は歯軋りをするということから、怒った顔のたとえ。 「腐心」は心を悩ますこと。
切歯扼腕(せっしやくわん)
激しく怒って、悔しがる様子のこと。 「切歯」は歯ぎしりをすることや歯を食いしばること。 「扼腕」は自身の片方の腕をもう片方の手で握り締めること。
摂取不捨(せっしゅふしゃ)
この世に生きているもののことを、仏が決して見捨てることなく救うこと。 「摂取」は仏がこの世で生きているものを救うこと。 「不捨」はどんな生き物のことも、仏は決して見捨てないということ。
殺生禁断(せっしょうきんだん)
生き物を捕ったり、殺したりすることを禁止すること。 仏教の言葉で、慈悲の心から、鳥や魚、獣などを捕ったり、殺したりすることを禁止するもの。十悪の一つとされる。
折衝禦侮(せっしょうぎょぶ)
敵の攻撃を防いで、相手を恐れさせること。 「折衝」は攻撃してくる敵の武器をくじくこと。 「禦侮」はこちらを侮ることを防ぐという意味。 「衝(つ)くを折(くじ)き侮(あなど)りを禦(ふせ)ぐ」とも読む。
雪中送炭(せっちゅうそうたん)
困窮している人に物資を送ったりして助けること。 雪の寒さで困っている人に、炭をあげて暖めるという意味から。 「雪中(せっちゅう)に炭を送る」とも読む。
雪中四友(せっちゅうのしゆう)
冬に咲く四種類の花のこと。 画題として好まれる、黄梅、ロウ梅、水仙、山茶花のことをいう。
雪中松柏(せっちゅうのしょうはく)
志や節操、主義を決して曲げないことのたとえ。 植物の松や柏の葉の色は、雪が降っても緑色のまま変わらないということから。
截髪易酒(せっぱつえきしゅ)
やせ細るほどに努力して来客を接待することのたとえ。 または、誠意を持って客を接待することのたとえ。 「截」は断ち切ること。 中国の晋の陶侃は、貧しかったために、友人をもてなすために、自身の髪を切って売り、酒や食べ物を買ってもてなしたという故事から。 「髪を截(き)りて酒に易(か)う」とも読む。
窃鈇之疑(せっぷのぎ)
証拠もないのに疑うこと。また、疑う気持ちを持って見ていると、その人の言動が全て怪しく見えることのたとえ。 「鈇」は斧のこと。 斧を盗まれたと思った男性が隣人の女性を疑うと、その女性の立ち居振る舞いの全てが疑わしく思えたが、斧が物置で見つかるとその女性の全てがかわいらしく思えたという故事から。 「せっぷのうたがい」とも読む。
樽俎折衝(そんそせっしょう)
宴会で穏やかな雰囲気で、交渉が有利になるようにすること。 食事をしながら外交交渉を行うことをいう。 「樽俎」は酒樽と肉料理をのせるための台のことから、豪華な食事のたとえ。 「折衝」は敵の勢いを弱めるということ。または、交渉や駆け引きのことをいう。 「尊俎折衝」とも書く。
対機説法(たいきせっぽう)
相手の事情や、能力に合わせて説法を変えること。 「機」は教えを受ける人の才能や能力のこと。 「機に対して法を説く」とも読む。
電光石火(でんこうせっか)
動きが極めて早いこと。または、ごく短い時間。一瞬。 「電光」は雷の光。 「石火」は火打ち石などを打ち付けたときに出る火花。 どちらも一瞬の光であることから。 「石火電光」ともいう。
氷姿雪魄(ひょうしせっぱく)
梅の花のこと。または、清く澄んだ心を持った人のたとえ。 梅の花は雪の残る冬の終わりに、白く美しく咲くことから。 「氷姿」は「冰姿」とも書く。 「雪魄氷姿(雪魄冰姿)」ともいう。
浮声切響(ふせいせっきょう)
軽い質の声と重い質の声。 「浮声」は高く軽い声。 「切響」は鋭い響きや重々しい響きのこと。 声や響きの軽重や高下をいう言葉。
不断節季(ふだんせっき)
決算を毎日するつもりで、借金をせずに地道に生活すれば、困るようなことにはならないということ。 「不断」はいつもの生活、日常。 「節季」は盆と暮れに行う、一年に二回の決算の時期のこと。
片言隻句(へんげんせっく)
少しだけの言葉。一言だけの短い言葉。 「片」は欠片、「隻」は一つという意味から、どちらも少しやわずかなことのたとえ。 「片言」と「隻句」は、どちらも少しの言葉や一言だけの短い言葉という意味で、同じ意味の言葉を重ねて強調したもの。
報仇雪恨(ほうきゅうせっこん)
仇を報じ恨みを雪ぐとも読み、仇討ちをして恨みを晴らすこと。 「報仇雪恨」の旗を掲げて、曹操が父親の仇の陶謙を討つために、徐州を攻めて、大虐殺したという故事から。
報仇雪恥(ほうきゅうせっち)
仇を討って、受けた屈辱を晴らすこと。 「仇」は恨みを晴らしたいと思う相手。 「雪」は汚れを落としてきれいにするという意味。 「仇(あだ)を報い恥(はじ)を雪(すす)ぐ」とも読む。
摩肩接踵(まけんせっしょう)
次から次へと絶え間なく続いている様子。 または大勢の人が次々と続いている様子。 「摩肩」は肩を摩るということから人が多いということ。 「接踵」は踵(かかと)を踏むほどの間隔で続いてくること。
和洋折衷(わようせっちゅう)
日本と西洋の様式を適度に取り入れて混ぜ合わせること。 「和洋」は日本と西洋、「折衷」は様々なものの中から良い所を選び、両極端な部分を捨ててうまく調和させること。
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