橘井杏林について

四字熟語 | 橘井杏林 |
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読み方 | きつせいきょうりん |
意味 | 医者の美称。医者の敬称。 |
出典 | 『神仙伝』 |
使用されている漢字
「橘」を含む四字熟語
橘中之楽(きっちゅうのたのしみ)
将棋や囲碁をする楽しみのこと。 「橘」はみかんのこと。 中国の巴キョウの人が大きなみかんの実を割ると、中に二人の老人がいて、囲碁を打って楽しんでいたという故事から。
橘井杏林(きつせいきょうりん)
源平藤橘(げんぺいとうきつ)
日本を代表する四つの貴族をまとめていう言葉。 奈良・平安時代以降に権勢を誇った貴族で、源氏、平氏、藤原氏、橘氏をいう。
南橘北枳(なんきつほくき)
人は環境次第で良くなることも悪くなることもあるということ。 江南ではとても美味しい橘(たちばな)を、淮水より北の土地に植えると食べることができない枳(からたち)になってしまうことから。
「井」を含む四字熟語
相碁井目(あいごせいもく)
実力には人それぞれ差があり、何をするにも差ができることを囲碁の腕前にたとえたもの。
雲竜井蛙(うんりょうせいあ)
地位や知恵の差が非常に大きいこと。 大空を翔る竜と井戸の中にいる蛙という意味から。 竜は地位や知恵が高いことをたとえたもの、蛙は低いことをたとえたもの。
甘井先竭(かんせいせんけつ)
才能がある人ほど、衰退するのが早いということのたとえ。 「甘井」はうまい水の出る井戸。 うまい水が出る井戸は、人がより多く集まるために、先に水がなくなるということから。 「甘井先ず竭く」とも読む。
市井之徒(しせいのと)
普通の人。 または、素行の悪いならず者のこと。 「市井」は町にある共用の井戸のことで、昔の中国では井戸の周りに町を作っていたということから、人家が集中している場所をいう。 「徒」は多くの人々のこと。
井蛙之見(せいあのけん)
広い世間を知らず、自分だけの狭い見識にとらわれていること。井の中の蛙大海を知らずと同じ意味。
井渫不食(せいせつふしょく)
すぐれた才能をもつ人物が登用されずにいることのたとえ。 「井渫」の「渫」は水の底にあるごみを取り除くという意味から、「井渫」はきれいな井戸水のこと。 「不食」は飲むためには用いないこと。 ごみなどのないきれいな井戸水があるのに、飲むための水として用いないという意味から。 「井渫えども食らわれず」とも読む。
「杏」を含む四字熟語
橘井杏林(きつせいきょうりん)
緇林杏壇(しりんきょうだん)
学問を教える場所、講堂のこと。 「緇林」は木々が生い茂っていて暗い林。 「杏壇」は杏の木の下にある小高い土の上の壇。 孔子は、木々の生い茂った薄暗い林で遊んで、杏の木の下の壇で休んだという故事から。
「林」を含む四字熟語
一枝巣林(いっしそうりん)
分相応の暮らしに満足すること。 「一枝」は一本の枝。 「巣林」は林に巣を作ること。 鳥が林に巣を作っても、自分たちが使うのは一本の枝だけということから。
窮猿投林(きゅうえんとうりん)
困っている状況の時には、選り好みする余裕はないということ。 または、貧しいときは職を選んでいる余裕は無いということ。 「窮猿」は逃げ場のない状況に追い込まれた猿。 「投林」は林に飛び込むこと。 逃げ場の無い状況に追い込まれた猿が、林の中に飛び込んでも、掴まるための枝を選ぶ余裕はないという意味から。 中国の東晋の李充が言った言葉とされ、貧しかった李充は将軍の参謀に薦められたが、それでは生活が成り立たないと判断して、報酬は多いが地位の低い地方官になったという故事から。
桂林一枝(けいりんのいっし)
非常にすぐれていて、高潔な人のこと。または、貴重な人材や出来事。または、自身の出世を謙遜して言う言葉。 桂の木の林の中にある枝の一本という意味から。 元は、現在の自身の地位に満足していないことをいう言葉。 中国の晋の時代に、武帝が地方の長官に任命された郤シンに感想を尋ね、郤シンがそれに答えた言葉から。
五色霜林(ごしきのそうりん)
美しい紅葉の風景。 「五色」は色鮮やかな様子。 「霜林」は霜がふった後の林。 秋の終わり頃の風景を言い表す言葉で、霜がふることで、木々の葉の色が紅や黄色に変化することから。
衆議成林(しゅうぎせいりん)
間違っていることでも、数多くの人々が正しいと言えば、正しいことになってしまうということ。 「衆議」はたくさんの人が議論をすること。 たくさんの人が話し合って、林があるという結論を出せば、何もない平地に林が生まれるということから。 「衆議林を成す」とも、「衆議すれば林をも成す」とも読む。
酒池肉林(しゅちにくりん)
極めて贅沢で豪勢な宴会のこと。 または、性的に乱れている宴会のこと。 「酒池」は酒で満たした池のこと。 「肉林」は林の木々に肉を吊るしたもの。 殷の暴君紂王が、酒池と肉林を用意してその中を裸にした男女に追いかけ回らせるという宴会を、昼も夜もなく何日にもわたって開いたという故事から。 「肉林」の”肉”という字には文字通り”肉”の意味しかなく、原文では酒池肉林の後に「男女を裸にして追いかけ回らせる」という意味の文があるため、酒池肉林という言葉自体には「性的に乱れている宴会」という意味は含まれておらず、そのような意味での用い方は本来は誤用である。