挙足軽重とは

四字熟語 | 挙足軽重 |
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読み方 | きょそくけいちょう |
意味 | とある人の言動が全体に大きな影響を与えること。 「挙足」は足をあげて一歩踏み出すこと。 「軽重」は大切なことと、そうではないこと。 その人物が一歩踏み出すだけで、物事の重要性が決まるということから。 |
出典 | 『後漢書』「竇融伝」 |
漢検級 | 5級 |
場面用途 | 影響を与える |
使用されている漢字
「挙」を含む四字熟語
一挙一動(いっきょいちどう)
日常のちょっとした動作や立ち居振る舞いのこと。 または、一つ一つの動作のこと。 「一」は”ちょっとした”や”一つ一つ”という意味。 普段の動作を意味する「挙動」という言葉を「挙」と「動」に分け、「一」をそれぞれに付けて意味を強調した言葉。
一挙両失(いっきょりょうしつ)
一つの行動がもとで、同時に他のことまでも駄目になってしまうこと。 「一挙」は一つの動作、行動のこと。
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つの行動によって、二つの利益を得ること。 「一挙」は一つの動作や行動。 「両得」は二つの利益を得ること。
延頸挙踵(えんけいきょしょう)
強く待ち焦がれること。 または、すぐれた才能を持つ人物が現れるのを心待ちにすること。 「延頸」は首を伸ばすこと。 「挙踵」はかかとを上げて爪先立ちすること。 爪先立ちをしながら、首を長く伸ばして待ち望むということから。 「頸を延べ踵を挙ぐ」とも読む。
科挙圧巻(かきょあっかん)
非常にすぐれたもののこと。 または、作品の中で一番すぐれている部分のこと。 または、試験で一番すぐれた成績を出すこと。 「科挙」は古代中国で行われていた官吏の登用試験のこと。 「圧巻」の「巻」は試験の答案用紙のことで、一番すぐれた答案用紙が他の答案用紙の一番上に置かれ、他を圧していたということから、そのものの中でも最もすぐれている部分のことをいう。
挙案斉眉(きょあんせいび)
夫婦の間にも礼儀を保って、お互いに尊敬しあっていること。 「案」は食事などを載せる膳のこと。 中国の後漢の梁鴻の妻である孟光は、梁鴻に食事を出すときは、膳を眉の高さまで捧げて敬っていたという故事から。 「案を挙ぐること眉に斉しくす」とも読む。
「足」を含む四字熟語
生日足日(いくひたるひ)
祝典や祭りの当日のこと。 生気に満ちている縁起の良い日という意味。
維日不足(いじつふそく)
幸福が日が足りないほどに次から次へとやってくること。 「維」は調子を整えるための助辞。 「維れ日も足らず」とも読む。
一領具足(いちりょうぐそく)
一式揃っている具足。 または、戦国時代に土佐国の戦国大名である長宗我部氏が行った軍事政策。 平時は農民として生活し、有事の際には兵士として動員されていた。
引足救経(いんそくきゅうけい)
動機と結果が一致せず、目的を果たせないことのたとえ。 「経」は首つり自殺をしようとしている人のこと。 首つり自殺をしようとしている人を救おうとして、自殺しようとしている人の足をつかんで下に引いてしまうことから。 「足を引きて経れるを救わんとす」とも読む。 「救経引足」ともいう。
円頭方足(えんとうほうそく)
人間のこと。 「円頭」は丸い頭。 「方足」は四角い足。 古代中国では、頭は天を、足は大地をかたどっており、人と天地は似ている存在と考えられていたことから。 「円首方足」「円顱方趾(円顱方址)」「方趾円顱(方址円顱)」ともいう。
円満具足(えんまんぐそく)
何一つ欠ける事なく、満ち足りていること。 「円満」と「具足」はどちらも不足することなく、十分に備わっているという意味で、同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
「軽」を含む四字熟語
一身軽舟(いっしんけいしゅう)
自然の中で自身と乗っている船が一つに感じられ、自身と他のものの区別がつかなくなること。 または、そのように感じるほどに風景が壮観な様子。 「軽舟」は軽快に進む小舟のこと。 「一身軽舟と為る」を略した言葉。
衣馬軽肥(いばけいひ)
身分が高く財産がある人の服装。 または、常にとても富貴な様子。 肥え太った立派な馬と、軽くて高級で丈夫な皮ごろもということから。
緩急軽重(かんきゅうけいちょう)
物事や状況の重要性や緊急性の程度のこと。 「緩急」は緊急ではないことと、緊急なこと。 「軽重」は重要性の程度の軽さと重さ。 「軽重緩急」ともいう。
群軽折軸(ぐんけいせつじく)
小さな力でも、多く集まれば大きな力になることのたとえ。 「群」は多いことや多くの人、「軸」は車の軸のことで、軽いものでも数が多ければ重くなって、車の軸は折れるという意味から。 「群軽軸を折る」とも読む。
軽裘肥馬(けいきゅうひば)
身分が高く財産がある人の服装。または、常にとても富貴な様子。 「軽裘」は軽くて高級で丈夫な皮ごろも。 「肥馬」は肥え太った立派な馬。 「肥馬軽裘」ともいう。
軽挙妄動(けいきょもうどう)
事の是非を考えることなく、軽率に行動すること。 「軽挙」は軽率な行動、「妄動」は考えもなしにでたらめに行動すること。
「重」を含む四字熟語
安土重遷(あんどじゅうせん)
生まれ故郷から離れようとしないこと。 「安土」は故郷に満足すること。 「重遷」は離れることを恐れるという意味。 「土に安んじて遷を重る」とも読む。
衣不重帛(いふじゅうはく)
贅沢をせずに慎ましくすること。 絹の着物を重ね着しないということから。 「帛」は絹の布のことから、絹織物のこと。 「衣は帛を重ねず」とも読む。
隠忍自重(いんにんじちょう)
怒りや苦しみなどをぐっとこらえて、軽はずみな行動をしないこと。または、そうすべきであるという戒めの言葉。 「隠忍」は表に出すことなく、耐え忍ぶこと。 「自重」は行動を控えること。
緩急軽重(かんきゅうけいちょう)
物事や状況の重要性や緊急性の程度のこと。 「緩急」は緊急ではないことと、緊急なこと。 「軽重」は重要性の程度の軽さと重さ。 「軽重緩急」ともいう。
貴貴重重(ききちょうちょう)
この上なく大切なこと。 「貴重」を言葉を重ねて強調した言葉。
旧調重弾(きゅうちょうちょうだん)
昔の考えや話を何度も繰り返すことのたとえ。 「旧調」は昔に流行った調子や律動のこと。 「重」は繰り返すこと。 「弾」は弾くこと。 「旧調重ねて弾ず」とも読む。