暴虎馮河について

四字熟語 | 暴虎馮河 |
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読み方 | ぼうこひょうが |
意味 | 一時の熱意にまかせて、後先考えずに無謀な行いをすること。 「暴虎」は虎を素手で殴ること。 「馮河」は大河を歩いて渡るという意味。 どちらも無謀な行動のたとえ。 孔子が弟子の子路を戒めた言葉。 |
出典 | 『論語』「述而」 |
類義語 | 血気之勇(けっきのゆう) |
小人之勇(しょうじんのゆう) | |
匹夫之勇(ひっぷのゆう) |
「暴」を含む四字熟語
一暴十寒(いちばくじっかん)
努力を続けられずに怠ることが多いことを戒めた言葉。 「暴」は日に曝すということ。 「寒」は冷やすということ。 日に曝して暖めようとして、一日は暖めて十日間日陰においたまま冷やすという意味から。
以暴易暴(いぼうえきぼう)
暴力によって暴力をおさえること。 古代中国の暴君と名高い殷の紂王を周の武王が武力により征伐したさいに、伯夷と叔斉の兄弟が武王を非難した言葉。 「暴を以て暴に易う」とも読む。
婬虐暴戻(いんぎゃくぼうれい)
ふしだらで荒々しく、無慈悲な様子。 「婬虐」は淫らで残酷な様子。 「暴戻」は人としての道から外れていて乱暴なこと。 「淫虐暴戻」とも書く。
横徴暴斂(おうちょうぼうれん)
税金などを非常に厳しく取り立てること。 「横徴」と「暴斂」はどちらも強引に取り立てること。 似た意味の言葉を重ねて意味を強調した言葉。
狂悖暴戻(きょうはいぼうれい)
狂っているように暴力的で、道理に反していること。 「狂悖」は良心を失って、道理に反すること。 「暴戻」は暴力的で道理に反していること。
荒怠暴恣(こうたいぼうし)
気持ちが荒れていて、わがままな様子。 「荒怠」は気持ちが荒れていて、やらなければならないことを怠けること。 「暴恣」は暴力的で自分勝手なこと。
「虎」を含む四字熟語
為虎傅翼(いこふよく)
もとから強い力を持っているものが、さらに力をつけること。 「傅翼」は翼をつけることで、もとから強い虎に翼をつけて飛べるようにするという意味。
委肉虎蹊(いにくこけい)
わかっていながらも危険な状況や災難を招くことのたとえ。 または、無駄死にすること。 「委」は捨てるや、置くという意味。 「虎蹊」は虎がいる道。 虎が出る道に肉を落とすという意味から。 「肉を虎蹊に委つ」という形で使うことが多い言葉。
雲竜風虎(うんりょうふうこ)
似た同士が互いに引きつけ合うこと。 または、英雄や豪傑のたとえ。 竜は雲と共に現れ、虎は風を引き連れて現れると考えられていたことから。
燕頷虎頸(えんがんこけい)
武勇に秀でた、勇ましい武者の容姿のたとえ。 または、遠い国の諸侯となる人の容姿のたとえ。 燕のような顎と、虎のように太い首のことで、武勇に秀でた人物の骨相をいう。 中国の後漢の班超は筆書の仕事をしていたが、武功を上げたいと占い師に聞くと、遠い地域で諸侯になる人相だと言われ、万里の長城の外で武功を上げ、定遠侯に封じられたという故事から。
燕頷虎頭(えんがんことう)
武勇に秀でた、勇ましい武者の容姿のたとえ。 または、遠い国の諸侯となる人の容姿のたとえ。 燕のような顎と、虎のような頭のことで、武勇に秀でた人物の骨相をいう。 中国の後漢の班超は筆書の仕事をしていたが、武功を上げたいと占い師に聞くと、遠い地域で諸侯になる人相だと言われ、万里の長城の外で武功を上げ、定遠侯に封じられたという故事から。
苛政猛虎(かせいもうこ)
悪政は人を食べる虎よりも人々を苦しめるということ。 人々を苦しめる政治を戒める言葉。 「苛政」は人々を苦しめるひどい政治。 中国の思想家の孔子が道端で泣いている女性に出会い、その理由を聞くと姑と夫、息子が虎に殺されたといい、孔子がなぜこの地を離れないのかと聞くと、悪政がしかれていないからと答えたという故事から。 「苛政は虎よりも猛し」とも読む。
「馮」を含む四字熟語
馮異大樹(ふういたいじゅ)
謙虚で慕われるような人格のたとえ。 「馮異」は後漢の将軍の名前で、馮異は他の将軍たちが手柄の話を始めると、大きな樹の下に移動して自身の功績を語ろうとしなかったという故事から。
暴虎馮河(ぼうこひょうが)
「河」を含む四字熟語
飲河之願(いんかのねがい)
自分の身の丈に合った欲望で満足するべきであるということ。 中国古代の伝説の聖天子尭帝が、許由に天下を譲ろうとすると、動物のもぐらは大きな黄河の水を飲んでも、満腹になればそれ以上は飲まないといって断ったという故事から。
飲河満腹(いんかまんぷく)
自分の身の丈に合った欲望で満足するべきであるということ。 中国古代の伝説の聖天子尭帝が、許由に天下を譲ろうとすると、動物のもぐらは大きな黄河の水を飲んでも、満腹になればそれ以上は飲まないといって断ったという故事から。 「偃鼠河に飲むも満腹に過ぎず」を略した言葉。
偃鼠飲河(えんそいんが)
人の欲望は、その人の分に応じたもので満足するべきであるということのたとえ。 分を弁えるべきであるという教え。 「偃鼠」は動物のもぐら。または、動物のどぶねずみ。 もぐらが河の水をどれだけ飲んでも、もぐらの小さな腹を満たす程度でしかないということから。 中国の聖天子の尭帝が許由に天下を譲ろうとした時に、許由は能力も才能もなければ、今の生活に満足もしていると言って断ったという故事から。 「偃鼠河を飲む」とも読む。
河漢之言(かかんのげん)
特に意味のない話。 または、現実離れしているほら話のこと。 「河漢」は天の川のこと。 天の川の多くのように、次々と限りなく言葉が続くという意味から。
河魚腹疾(かぎょのふくしつ)
内側から腐敗して、国などが崩壊していくこと。 「腹疾」は内臓の病気のこと。 魚は内臓から腐り始めるという意味から。
河山帯礪(かざんたいれい)
永久に変わらない固い誓いのたとえ。 または、国が栄え続けることのたとえ。 「河」は黄河のこと。「山」は泰山のこと。 「帯」はおびのこと。「礪」は砥石(といし)のこと。 広い黄河が帯のように細くなるようなことがあったとしても、高い泰山がすりへって砥石のように平たくなるようなことがあったとしても、永久に変わることはないという意味から。