枉尺直尋について

四字熟語 | 枉尺直尋 |
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読み方 | おうせきちょくじん |
意味 | 大きな利益を得るためには、多少の犠牲は仕方ないということのたとえ。 または、小さな犠牲で大きな利益を得ることのたとえ。 「枉」は曲げること。 「尺」と「尋」はどちらも長さの単位で、八尺=一尋。 一尺分を折り曲げることで、八尺(一尋)を真っ直ぐにできればよいという意味から。 |
出典 | 『孟子』「滕文公・下」 |
使用されている漢字
「枉」を含む四字熟語
枉駕来臨(おうがらいりん)
訪問を歓迎する敬語表現。 「枉駕」は進路を変えてわざわざ立ち寄ること。 「来臨」は来客があることの敬語表現。 ”わざわざお越しいただきまして”という意味。
枉尺直尋(おうせきちょくじん)
枉法徇私(おうほうじゅんし)
自分の利益のために法を変えること。 または、法を悪用して利益を得ること。 「枉」は曲げること。「徇」は従うこと。 「法を枉(ま)げて私(し)に従う」とも読む。
矯枉過直(きょうおうかちょく)
物事を正そうとして、やりすぎてしまえば、新しい偏向や損害を招くということ。 曲がっているものをまっすぐにしようとして、力を入れすぎて、逆の方向に曲がってしまうという意味から。 「枉れるを矯めて直きに過ぐ」とも読む。
「尺」を含む四字熟語
喙長三尺(かいちょうさんじゃく)
口が達者なことのたとえ。 「喙長」はくちばしの長さ。 「三尺」は長いことのたとえ。 喙(くちばし)の長さが三尺もあるという意味から。
尭階三尺(ぎょうかいさんじゃく)
君主がつつましい生活をすることのたとえ。 古代中国の伝説の聖天子の宮殿は、土を固めただけの階段があり、高さは三尺ほどしかなかったということから。 君主の生活の理想とされている。
鑿歯尺牘(さくしせきとく)
古代中国の国の晋にいた名文家の習鑿歯は、手紙での議論がとても上手かったということ。 「鑿歯」は習鑿歯のこと。 「尺牘」は手紙のこと。 晋の習鑿歯は名文家として有名で、その中でも手紙を使っての議論が上手かったために、将軍の桓温が右腕として厚遇したという故事から。
三尺秋水(さんじゃくしゅうすい)
研ぎ澄まされたすぐれた剣のこと。 「三尺」の「尺」は長さの単位で、「三尺」は剣の標準的な長さのこと。 「秋水」は冷たく澄んだ秋の水のことで、剣の冴えわたった光をたとえた言葉。
三尺童子(さんせきのどうじ)
七、八歳の子どものこと。 「三尺」の「尺」は長さの単位で、「三尺」は身長が低いことのたとえ。 身長が低い子どもということから。 または、「一尺」は二歳半として数え、「三尺」で七、八歳とするという説もある。
咫尺天涯(しせきてんがい)
ものすごい近い場所にいても、遠くにいるかのようになかなか会えないこと。 「咫」と「尺」はどちらも距離の単位で、短い距離のたとえ。 「天涯」は天の果てということから、非常に遠い距離のたとえ。 近いところにいても、天の果てにいるように感じるという意味から。
「直」を含む四字熟語
一往直前(いちおうちょくぜん)
何があっても恐怖せずに、ひたすらまっすぐ進むこと。 「一往」はひたむきという意味。 「直前」は前だけを見てまっすぐ進むこと。
一超直入(いっちょうじきにゅう)
迷いを乗り越えると、悟りの境地に至ることができるということ。 「直入」はすぐに悟りを得ること。 仏教の言葉で、煩悩を捨てさってしまえば、すぐに悟りを得ることができることを言う言葉。
迂直之計(うちょくのけい)
一見すると実用的に見えないが、実際は一番実用的なこと。 「迂」は迂回すること、「直」は近道のことで、わざと回り道をすることで敵を油断させて、妨害を受けることなく先回りする兵法のことから。
簡明直截(かんめいちょくせつ)
簡潔で理解しやすいこと。 「簡明」は簡潔でわかりやすいこと。 「直截」は迷わずに決裁すること。 文章や人の性質のことをいう。
急転直下(きゅうてんちょっか)
物事があまり良くない状態から急に良い状態に変わり、解決に向かうこと。 「急転」はいきなり変化すること。 「直下」はまっすぐ落ちることや結末に向かうこと。
矯枉過直(きょうおうかちょく)
物事を正そうとして、やりすぎてしまえば、新しい偏向や損害を招くということ。 曲がっているものをまっすぐにしようとして、力を入れすぎて、逆の方向に曲がってしまうという意味から。 「枉れるを矯めて直きに過ぐ」とも読む。
「尋」を含む四字熟語
枉尺直尋(おうせきちょくじん)
尋花問柳(じんかもんりゅう)
春の風景を楽しむこと。 または、花町で遊ぶことのたとえ。 「尋花」は花を探して、素晴らしさを味わうこと。 「花」と「柳」を妓女にたとえ、花町のことをいう。 「花を尋ねて柳を問う」とも読む。
尋言逐語(じんごんちくご)
仏教の言葉で、経典の文字や言葉の解釈だけを考え、本質を理解しようとしないこと。 「言を尋ね語を逐う」とも読む。
尋章摘句(じんしょうてきく)
些細なことばかりこだわって、全体的なものの見方ができないこと。 「尋章」と「摘句」は文章の一節を考えること。 文章や詩の語句を解釈することにこだわって、書物全体の意味や趣旨を理解できないという意味から。 「章を尋ね句を摘む」とも読む。
尋常一様(じんじょういちよう)
他と変わらず、普通な様子。 「尋常」は変わったことのない、普通なこと。 「一様」は行動や状態が他と同じこと。
問柳尋花(もんりゅうじんか)
春の景色を楽しむこと。 または、色町で遊ぶこと。 花や柳を探しながら景色を楽しむということから。または、花や柳を遊女や芸妓にたとえて、花柳界に遊ぶこと。 「柳を問い、花を尋ねる」とも読む。