斉紫敗素について

四字熟語 | 斉紫敗素 |
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読み方 | せいしはいそ |
意味 | 賢い人が行動して災いを福にかえるように、失敗を成功にかえることのたとえ。 「斉紫」は斉の国の特産品の紫色に染めた絹地。 「敗素」は質の悪い白絹のこと。 質の悪い白絹でも紫色に染めることで高く売ることができるということから。 |
出典 | 『戦国策』「燕策」 |
使用されている漢字
「斉」を含む四字熟語
挙案斉眉(きょあんせいび)
夫婦の間にも礼儀を保って、お互いに尊敬しあっていること。 「案」は食事などを載せる膳のこと。 中国の後漢の梁鴻の妻である孟光は、梁鴻に食事を出すときは、膳を眉の高さまで捧げて敬っていたという故事から。 「案を挙ぐること眉に斉しくす」とも読む。
見賢思斉(けんけんしせい)
賢者を実際に見て、そうなりたいと憧れること。 孔子の言葉から。 「賢を見ては斉しからんことを思う」とも読む。
斬衰斉衰(ざんさいしさい)
親しい関係の人の死んだ時に使う喪服。 「斬衰」は縁を縫っていない喪服で、君主や父親が死んだ時に使う、最も重い三年の喪の期間に着る服。 「斉衰」は縁を縫っている喪服で、母親や妻が死んだ時に使う、二番目に重い一年の喪の期間に着る服。
修身斉家(しゅうしんせいか)
自身の心がけや普段の行いを正し、円満な家庭を築くこと。 「修身」は自身の心と行動を正すこと。 「斉家」は不満のないように家庭を整えて治めること。 儒教の経書の大学にある儒者の基本を説く八条目の二つ。 「身を修め家を斉う」とも読む。
斉駆並駕(せいくへいが)
能力や実力、地位などに差がないこと。 「駕」は馬車や乗り物のこと。 「斉駆」はそろって走らせること。 一台の馬車を数頭の馬で引っ張り疾駆することで、ともに肩を並べて進むことから力に差が無いことのたとえ。
斉東野語(せいとうやご)
根拠がなく信じるに値しない言葉や、下品で愚かな言葉。 「斉東」は中国の戦国時代の斉の国の東部。 「野語」は下品で田舎びている言葉。 斉の国の東部に住んでいる田舎者の言葉という意味から。 「斉東野人の語」を略した言葉。
「紫」を含む四字熟語
山紫水明(さんしすいめい)
自然の景観がとても澄み切っていて美しいこと。 山は日の光で紫色にかすみ、水はきれいに澄んでいるという意味から。
紫幹翠葉(しかんすいよう)
山の木々がみずみずしく青々としていて美しい様子。 「紫幹」は暗褐色の幹、「翠葉」は緑色の木の葉のこと。 「紫翠」と略すこともある。
紫髯緑眼(しぜんりょくがん)
西洋人のこと。または、その顔の形容。 中国で西方の異民族の容貌を言い表す言葉で、赤茶色のほおひげと青い目という意味から。
紫電一閃(しでんいっせん)
刀剣などが稲妻のように一瞬きらりときらめくことから、一瞬や極めて短い時間のこと。 または、そのような少し時間で急激に変化すること。 「紫電」は刀を鋭く振るとひらめく稲妻のような光のこと。 「一閃」は一瞬のひらめきのこと。
紫電清霜(しでんせいそう)
容姿がすぐれていて意志が固い人のたとえ。 「紫電」は紫色の光やいなずまなどの美しい光のたとえ。 「清霜」は清く引き締まったもののたとえ。
紫緋紋綾(しひもんりょう)
高い地位や役職を持っている人が着る、美しい文様の織りなしたきらびやかな着物。 「紫緋」は紫色と緋色の着物のことで、高い位の人が着る着物のこと。 「紋綾」は模様のこと。
「敗」を含む四字熟語
一敗塗地(いっぱいとち)
勝負に完全に負けること。 「塗地」は戦争で負けた兵士の内臓が地面に散乱して、泥まみれになること。 二度と起き上がることができないほどの敗北をいう。 「一敗、地に塗る」とも読む。
因敗為成(いんはいいせい)
失敗の原因を調べて繰り返さないようにし、成功の原因とすること。 「敗に因りて成と為す」とも読む。
驕兵必敗(きょうへいひっぱい)
敵を侮って、うぬぼれた軍隊は確実に敗北するということ。 「驕兵」は国力や数が多いことに慢心している軍隊。 「驕兵は必ず敗る」とも読む。
傷風敗俗(しょうふうはいぞく)
道徳を乱して、社会に害を与えること。 「傷風」と「敗俗」はどちらもよい風俗に害を与えるということ。 「風(ふう)を傷(そこな)い俗(ぞく)を敗(やぶ)る」 「風(ふう)を傷(やぶ)り俗(ぞく)を敗(やぶ)る」とも読む。
慈母敗子(じぼはいし)
教育には優しさだけではなく、時には厳しさが必要なこと。 「慈母」は愛情が深い母親、「敗子」は道楽息子のこと。 甘やかしすぎるとわがままで親不孝な道楽息子になるという意味。
堕落腐敗(だらくふはい)
気持ちがゆるんで、だらしない生活をするようになること。 「堕落」と「腐敗」はどちらも行いが悪くなり、生活が乱れるという意味。
「素」を含む四字熟語
一点素心(いってんそしん)
名誉や利益に固執しない純粋な心。 「一点」は一つのや、少しのという意味。 「素心」は世俗にとらわれない純粋な心。
往生素懐(おうじょうそかい)
仏教に帰依して、極楽浄土に行きたいと普段から思っている願いのこと。 「往生」は極楽浄土に生まれ変わる、「素懐」はいつも願っている思いのこと。
尸位素餐(しいそさん)
高い地位をもっているだけの無駄飯食い。 または、職務を果たしていないのに無駄に高い給料を得ていることのたとえ。 「尸位」は才能も人徳もないのに高い地位についていること。 「素餐」は何もせずに食べるばかりであること。
質素倹約(しっそけんやく)
節約しながらつつましく生活すること。 「質素」は贅沢ではないという意味。
質実朴素(しつじつぼくそ)
飾り気がなく真面目で、ありのままな様子。 「質実」は飾り気がなく誠実なこと。 「朴素」は飾り気がなくありのままであること。
清光素色(せいこうそしょく)
月の澄んだ白い光のこと。 「清光」は清らかな光ということから、月の光のこと。 「素色」は白い色。 夜に月が美しく輝いていることをいう言葉。