名存実亡とは

四字熟語 | 名存実亡 |
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読み方 | めいそんじつぼう |
意味 | 名前としては存在しているが、実体が失われていること。 内容や意義が無くなり、名前や見た目だけになること。 「名存し実亡ぶ」とも読む。 |
出典 | 韓愈「処州孔子廟碑」 |
漢検級 | 5級 |
場面用途 | 外見と実質が釣り合わない |
類義語 | 有名無実(ゆうめいむじつ) |
羊質虎皮(ようしつこひ) | |
羊頭狗肉(ようとうくにく) |
使用されている漢字
「名」を含む四字熟語
一時名流(いちじめいりゅう)
その時、その時代で名を知られていて、優れた能力のある人。 「一時」はその時、その時代。 「名流」はすぐれた能力があり、世に名が知れ渡っている人のこと。
汚名返上(おめいへんじょう)
すぐれた働きやよい結果を出すことで、世間に知られている不名誉な評判をなくならせること。
赫赫之名(かくかくのな)
素晴らしい評判。 「赫赫」は光り輝く様子のこと。 「名」は名声。 光り輝く名声という意味から。
干名采誉(かんめいさいよ)
名誉を求め続けること。 「干」は求めること。 「采」は取ること。 節操なく名誉を求め続ける人を蔑んで言う言葉。 「名を干め誉れを采る」とも読む。
求名求利(きゅうめいきゅうり)
名声と利益だけを欲しがること。 「名」は名高い評判、名声。 「利」は利益、得。 「名を求め利を求む」とも読む。
欺世盗名(ぎせいとうめい)
世間を偽って、実質よりも大きな名声を得ること。 「盗名」は不適切な名声を手に入れること。 「世を欺き名を盗む」とも読む。
「存」を含む四字熟語
危急存亡(ききゅうそんぼう)
危険が迫っていて、生死の瀬戸際で危機的な状況のこと。 「危急」は危険が迫る、「存亡」は生きるか死ぬかという意味。
共存共栄(きょうぞんきょうえい)
二つ以上のものが対立することなく互いに助け合い、共に栄えること。 「共存」は二つ以上のものが対立せずに存在すること。 「共栄」は共に栄えること。
倹存奢失(けんそんしゃしつ)
節約する人は生き残り、無駄遣いをする人は滅びるということ。 「倹は存し奢は失す」とも読む。
歯亡舌存(しぼうぜっそん)
柔らかくしなやかなものは、強く硬いものよりも長く存続するということ。 歯が抜けてなくなることはあっても、舌は残り続けるという意味から。 「歯亡びて舌存す」とも読む。
成性存存(せいせいそんそん)
天から与えられた、生まれ持った本性を大切にして、それを生かして目的を果たしたり、生命を全うすること。 「存存」は本性を保存して、保ち続けること。 「性を成し存を存す」とも読む。
生存競争(せいぞんきょうそう)
生き残るために避けることのできない争い。 ダーウィンの進化論の中心概念。
「実」を含む四字熟語
一虚一実(いっきょいちじつ)
さまざまに変化して、予測が難しいことのたとえ。 「一」は"あるときは"の意味。 「虚」はむなしいこと、消えること。 「実」は満ちること、現れること。
温厚質実(おんこうしつじつ)
心が温かく穏やかで、誠実な性格のこと。 「温厚」は穏やかで情に厚いこと。 「質実」はまじめで思いやりがあること。
温厚篤実(おんこうとくじつ)
心が温かく穏やかで、誠実な性格のこと。 「温厚」は穏やかで情に厚いこと。 「篤実」はまじめで思いやりがあること。 「篤実温厚」ともいう。
開権顕実(かいごんけんじつ)
仏教で悟りにいたる三つの方法の三乗は仮の姿であり、仏の統一された教えの一乗こそが真実の教えであるとうち明けること。 「開」は本当のことを話す、「権」は仮、「顕実」は真実の姿をはっきりさせること。
既成事実(きせいじじつ)
すでに成立していて、たくさんの人に知れ渡ってい、認められている事実や物事のこと。 「既成」はすでに認められていること。または、すでに成り立っていること。
虚往実帰(きょおうじっき)
師匠や先生などから偉大な教えを受けること。 「虚往」は頭の中を空にして出掛けること。 「実帰」は十分に満たして帰ること。 知識が全くない状態で出掛けて、出掛けた先でたくさんの教えを受け、十分に満たされて帰るという意味から。 「虚にして往き実にして帰る」とも読む。
「亡」を含む四字熟語
危急存亡(ききゅうそんぼう)
危険が迫っていて、生死の瀬戸際で危機的な状況のこと。 「危急」は危険が迫る、「存亡」は生きるか死ぬかという意味。
岐路亡羊(きろぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。 または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「岐路」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれ根本の部分は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。
牽羊悔亡(けんようかいぼう)
本性のままにさせず、正しい方向を教えて導けば、後悔するような出来事にあわなくてすむということ。 「牽羊」は羊を引っ張るという意味で、羊は本能的に他の羊とぶつかって、角が絡むまで前進し続けるので、羊飼いは羊を導く必要があるということ。 「悔亡」は後悔することがなくなるということ。 「羊を牽けば悔い亡びん」とも読む。
荒亡之行(こうぼうのおこない)
自分の楽しみだけに夢中になり、他を顧みない荒れた行い。 「荒亡」は狩猟や酒、女遊びに夢中になり、目的を見失うこと。または、為政者が人々に無駄な負担を強制して、本人は遊び呆けること。
歯亡舌存(しぼうぜっそん)
柔らかくしなやかなものは、強く硬いものよりも長く存続するということ。 歯が抜けてなくなることはあっても、舌は残り続けるという意味から。 「歯亡びて舌存す」とも読む。
脣亡歯寒(しんぼうしかん)
互いに深い関係で繋がっていて、一方が滅びるともう一方も危険な状態になること。 「脣」は唇のこと。 唇と歯は互いに助け合う関係であり、唇が無くなると歯は寒くなるということから。 古代中国の虞の宮之奇が、虞とカクの国の関係をたとえていった故事から。 「脣亡びて歯寒し」とも読む。 「唇亡歯寒」とも書く。