金科玉条とは

四字熟語 | 金科玉条 |
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読み方 | きんかぎょくじょう |
意味 | 自分の支えになるほど大切な教訓や信条のこと。 または、人にとって一番大切にすべき法律や規則のこと。 「金」と「玉」は黄金と宝石のことで、貴重なものや大切なもののたとえ。 「科」と「条」は法律や規則などの条文のこと。 黄金や宝石のように貴重で素晴らしい法律や規則という意味。 融通がきかないことを批判する場合に用いることもある言葉。 |
出典 | 『文選』揚雄「劇秦美秦」 |
漢検級 | 5級 |
類義語 | 金科玉律(きんかぎょくりつ) |
使用されている漢字
「金」を含む四字熟語
石部金吉(いしべきんきち)
物堅くて融通のきかない人のたとえ。 堅い物として有名な「石」と「金」を人の名前のようにした言葉。
一字千金(いちじせんきん)
筆跡や詩文がすぐれていることのたとえ。 「一字」は文字の一つ、「千金」は多額の金銭のたとえで、一つ一つの文字に大金のような価値があるという意味から。 『呂氏春秋』を完成させたときに、都の門の前に並べて、一文字でも添削できれば千金を与えようと言って、出来映えを誇ったという故事から。
一諾千金(いちだくせんきん)
決して裏切らない、一度約束したことは守らなければならないというたとえ。 一度引き受けた約束には、千金同様の重みがあるということ。 「一諾」は一度承知して、引き受けること。 「千金」は大金のたとえ。 中国楚の季布は、一度承知して引き受けたことは違えることなく確実に果たしたため、季布に約束を引き受けてもらうことは千金を得るよりも価値があると言われていたという故事から。
一攫千金(いっかくせんきん)
苦労することなく、一度の機会で大金を手に入れること。 「一攫」は一度つかむこと。 「千金」は大金のこと。 現在では「一獲千金」とも書くが、本来は誤用。
一刻千金(いっこくせんきん)
ほんのわずかな時間が千金にも値するということ。 「一刻」の「刻」は時間の単位のことで、わずかな時間のたとえ。 「千金」は多額の金銭のことから、価値があるもののたとえ。 楽しい時間や季節などがあっという間に過ぎ去っていくことを惜しんでいう言葉。 また、少しの時間でも大切にするべきだという戒め。 出典は「春宵一刻値千金」という言葉で、春の夜は素晴らしく非常に価値があるという意味。 「千金一刻」ともいう。
一壺千金(いっこせんきん)
価値がないと思えるものでも、時と場合によっては非常に役に立つこと。 「壺」はひょうたんのこと。 「千金」はきわめて大きな価値という意味。 普段は価値のないひょうたんも、溺れそうになったときには浮き袋の代わりとなり、はかれないほどの大きな価値になるということから。
「科」を含む四字熟語
科挙圧巻(かきょあっかん)
非常にすぐれたもののこと。 または、作品の中で一番すぐれている部分のこと。 または、試験で一番すぐれた成績を出すこと。 「科挙」は古代中国で行われていた官吏の登用試験のこと。 「圧巻」の「巻」は試験の答案用紙のことで、一番すぐれた答案用紙が他の答案用紙の一番上に置かれ、他を圧していたということから、そのものの中でも最もすぐれている部分のことをいう。
金科玉条(きんかぎょくじょう)
跿跔科頭(とくかとう)
恐れ知らずで勇ましい兵士。 「跿跔」は足に何も履かないこと。裸足。 「科頭」は兜などの身を守るものを何も被っていない頭。
「玉」を含む四字熟語
倚玉之栄(いぎょくのえい)
容姿の美しい人や、人格のすぐれた人のそばへ寄ること。 「倚」は寄りかかること。 「玉」は玉樹のことで、容姿の美しい人や、立派な人物のたとえ。 「栄」は栄誉。 中国の魏のすぐれた容姿の夏侯玄に、明帝が皇后の弟である毛曽を並べて座らせたのを見た人々が、「葭が玉樹に寄りかかっている」と言ったという故事から。
温潤良玉(おんじゅんりょうぎょく)
温かく優しい性格のこと。 「温潤」は優しく穏やかなこと。 「良玉」は質のよい宝石のこと。 人の性格を良質の宝石にたとえた言葉。
懐玉有罪(かいぎょくゆうざい)
身分に合わない立派なものを持ったり、身分に合わない行いをすると災いを招くということのたとえ。 「懐玉」は宝石を持つこと。 「有罪」は他人から狙われて、災いを招くということ。 「玉を懐きて罪有り」とも読む。
肌肉玉雪(きにくぎょくせつ)
白く美しい女性の肌を言い表す言葉。 「玉雪」は真っ白で美しい雪のこと。 純白で美しい雪のように白い肌という意味から。
錦衣玉食(きんいぎょくしょく)
贅沢な生活のたとえ。 または、高い身分のたとえ。 美しく高級な着物と宝石のように上等な食事ということから。
金烏玉兎(きんうぎょくと)
太陽と月のこと。 または、歳月や時間のこと。 「金烏」と「玉兎」はどちらも中国の伝説上の動物のこと。 「金烏」は太陽にいるとされる足が三本の烏のことで、太陽のたとえ。 「玉兎」は月にいるとされる兎のことから、月のたとえ。
「条」を含む四字熟語
金科玉条(きんかぎょくじょう)
秋風蕭条(しゅうふうしょうじょう)
物寂しい様子。 「蕭条」は植物が枯れるということから、物寂しい様子のたとえ。 没落して物寂しい様子を夏が過ぎた後に吹く、寂しげな秋風の様子にたとえたもの。
蕭条無人(しょうじょうむにん)
人が一人もいなくて寂しいこと。 「蕭条」は静かで寂しい様子。 「蕭条として人無し」とも読む。
条件反射(じょうけんはんしゃ)
一定の刺激を与えると、決まって引き起こされる、後から身についた決まった体の反応のこと。 「反射」は意識せずに引き起こされる体の反応のこと。 ソビエト連邦の生理学者のイワン・パブロフによって発見された。
満目蕭条(まんもくしょうじょう)
見渡すかぎり全てがひっそりとしていて寂しい様子。 「満目」は視認できる距離全て。 「蕭条」は静かで寂しい様子。