「ぴ」を含む四字熟語
「ぴ」を含む四字熟語 — 37 件
一斑全豹(いっぱんぜんぴょう)
物事のわずかな部分だけを見て、物事の全体を推測したり、批評したりすること。 見識が狭いことのたとえ。 「一斑」は、豹(ひょう)の毛皮にあるまだら模様のうちの一つのこと。転じて物事の一部分。 狭い管を覗いて中から見えた一つの豹のまだら模様を見て、豹の全体を推測するという意味から。 「全豹一斑」ともいう。
一筆啓上(いっぴつけいじょう)
筆をとって文章で申し上げるということ。 男子が手紙の書き出しに使う言葉。 「一筆」は一通の手紙。 「啓上」は申し上げるという意味。 安土桃山時代の本多作左衛門重次が、妻に書いた手紙の書き出しとして有名。
一筆勾消(いっぴつこうしょう)
今までのものを全て取り消すこと。 「勾消」は線を引いて消すこと。 帳簿などの今までの記録の上から線を引いて消すという意味から。 中国の北宋の時代に范中淹は、才能のない駄目な役人を名簿から消していったという故事から。 「一筆勾銷」とも書く。
一筆三礼(いっぴつさんらい)
慎みを持って、深く敬いながら仕事をすること。 写経するときは、一文字ごとに三回礼拝するという意味から。
一筆抹殺(いっぴつまっさつ)
あまり考えずに、全てのものを消し去ること。 または、過去に積み重ねた功績を考慮せずに、全てを否定すること。 一筆で記録を全て消し去るという意味から。
一瓢一簞(いっぴょういったん)
粗末な飲食物。貧しい生活。または、贅沢がなく、無駄の少ない生活。 「瓢」は飲み物などを入れるひさご。 「簞」は竹を編んで作った飯を入れるための器。わりご。 一つのひさごに入れた汁物と一つのわりごに盛った飯の意味から。
一嚬一笑(いっぴんいっしょう)
顔に表れるちょっとした表情。または、少しの表情の変化。 「一」は少しという意味。 「嚬」は機嫌を損ねて顔をしかめること。 「嚬」は「顰」とも書く。 「一笑一嚬(一笑一顰)」ともいう。
一貧一富(いっぴんいっぷ)
貧しい時と富んでいる時では、他人からの接し方が変わるということ。 または、貧しくなったり豊かになったりすること。 環境や事情が変わることで、初めて人との関係の実態がわかるということ。 古代中国のテキ公が大臣になると、家に客がひっきりなしに来ていたが、免職されると客がまったく来なくなり、その後もう一度大臣になると、また客が集まるようになったのを見て嘆いたという故事から。
運否天賦(うんぴてんぷ)
幸運と不運は天に決められているということ。 または、運を天の意志にまかせること。 「運否」は幸運と不運、「天賦」は天から授けられること。 人の力ではどうすることもできず、成り行きに任せるときなどに使われる言葉。
慧可断臂(えかだんぴ)
とても固い決意を示すこと。 「慧可」は高僧の名前、「断臂」は腕を切り落とすこと。 慧可は河南省嵩山の少林寺にいた達磨に教えを請うために、左腕を切り落として決意を示したという故事から。
鳶飛魚躍(えんぴぎょやく)
全ての生き物が生まれた時から持っている性質に従って、その性質を楽しみながら自由に生きること。 または、そのような天の摂理のこと。 または、よい政治が行われ、世の中が平和なことのたとえ。 「鳶飛び魚躍る」を略した言葉で、鳥の鳶が自由に空を飛びまわり、川の淵で魚が躍るという意味から。
猿臂之勢(えんぴのいきおい)
進退や攻守を自在に変化させることのできる軍隊の体制のこと。 または、遠い場所に陣を張ること。 「猿臂」は猿のような長いひじのこと。 弓を扱うには長いひじのほうが有利ということから、弓の扱いに長けた人のことをいう。また、長いひじを自在に操るということから、進退や攻守を自在に変えることができることをいう。
割臂之盟(かっぴのめい)
非公式にひっそりと結婚の約束をすること。 「割臂」は腕に傷をつけること。 「盟」は誓い、約束。 中国の春秋時代の魯の荘公が、孟任を嫁にしようとしたときに、その誓いとして荘公は自身の腕に傷をつけて、それをすすったという故事から。
官尊民卑(かんそんみんぴ)
政府や役人などの官営事業を尊んで、民間人や民間事業を卑しむこと。 「官」は政府や役人のこと。 「民」は普通の人、民間人のこと。
勧百諷一(かんぴゃくふういつ)
役に立ったり利益になることがあまりなく、悪影響を与えたり損害になったりすることのほうが多いこと。 言葉や文章についていう言葉。 元は百の贅沢を勧めて、一の節約をするということを遠回しに諫(いさ)めた言葉。 「百(ひゃく)を勧(すす)めて一(いつ)を諷(ふう)す」とも読む。
顔回箪瓢(がんかいたんぴょう)
質素な食事のたとえ。 「箪」は竹でできた容器、わりご。 「瓢」は瓢箪でできた容器、ひさご。 わりご一杯の飯とひさご一杯の汁物だけの食事ということから。 孔子の弟子の顔回が、貧しい生活をしながらも勉学に励むのを孔子がほめた言葉から。
錦標奪帰(きんぴょうだっき)
中国の科挙の首席合格者。 「錦標」は優勝した人に与えられる旗。 優勝旗を奪い取って帰ることから。
高下尊卑(こうげそんぴ)
立場や身分などが、高いことと低いこと。 「高下」は高いことと低いこと。 「尊卑」は尊いことと卑しいこと。
虎尾春氷(こびしゅんぴょう)
極めて危険なことのたとえ。 または、危険なことをすることのたとえ。 虎の尾を踏んで、春の厚みの無い氷の上を歩くという意味から。 「虎尾春冰」とも書く。
賛否両論(さんぴりょうろん)
賛成と反対の両方の意見。 意見が反対の者同士が向かい合っていて、結論が出ない状況をいう。
三面六臂(さんめんろっぴ)
一人で数人分の成果をあげること。 または、様々な違う分野で活躍すること。 「臂」は腕のこと。 三つの顔と、六本の腕がある仏像の姿を言い表す言葉。
出于人表(しゅつうじんぴょう)
他の人よりも一際すぐれていること。 「人表(じんぴょう)に出(い)ず」とも読む。
渉于春氷(しょううしゅんぴょう)
危険だとわかっていながらそれを行うこと。 春になって溶け始めた川の氷の上を歩くことから。 「春氷(しゅんぴょう)を渉(わた)る」とも読む。
振臂一呼(しんぴいっこ)
自分自身を奮い立たせること。 「振臂」は腕を振ること。 「一呼」は声を出すこと。 腕を振って声を出すということから。
深矉蹙頞(しんぴんしゅくあつ)
眉をひそめて、憂い悩むさま。
女尊男卑(じょそんだんぴ)
男性よりも女性が尊いとする考え方のこと。 または、そのような社会的な慣習。 「女尊」は女性を敬い、高く扱うこと。 「男卑」は男性を軽んじて低く扱うこと。
人品骨柄(じんぴんこつがら)
人柄や品格、容姿や身なりのこと。 「人品」はその人が持っている品性や気品のこと。 「骨柄」は体つきから感じられる風格や品性のこと。
人貧智短(じんぴんちたん)
人は貧しく、生活に困ると頭が働かなくなり、よい知恵が浮かばなくなるということ。 「人(ひと)貧(ひん)すれば智(ち)短し」とも読む。
扇枕温被(せんちんおんぴ)
両親を大切にすること。 夏は親の枕元で、扇で扇いで涼しくして、冬は自分の体温で親の布団を温めて、親が過ごしやすいようにするということから。
天下一品(てんかいっぴん)
世の中で比べるものが存在しないほど素晴らしいこと。 または、そのようなもののこと。 「天下」は世界のこと。「一品」は一番優れているもののこと。
八面六臂(はちめんろっぴ)
一人で何人分もの働きをして素晴らしい結果を出すこと。 または、様々な分野で素晴らしい結果を出すこと。 「八面」は八つの顔。「六臂」は六つの腕。 三つの顔と六つの腕を持つ密教の阿修羅像から「三面六臂」という言葉が生まれ、そこからありとあらゆる方向という意味の「八面」に変化したもの。
伐氷之家(ばっぴょうのいえ)
地位の高い身分の家柄。 「伐氷」は氷を切り出すこと。 古代中国では、卿大夫以上の高い身分の家柄のものだけが、葬式に氷を使うことが許されたということから。 「伐冰之家」とも書く。
物是人非(ぶつぜじんぴ)
自然の景色は変わっていなくても、同じ場所に住んでいる人は変わってしまうということ。 昔の知り合いがいなくなってしまったことをいう言葉。 「物(もの)是にして人(ひと)非なり」とも読む。
文質彬彬(ぶんしつひんぴん)
見た目の美しさと中身の質の釣り合いがとれていること。 「文」は容姿や、立ち居振る舞いのこと。 「質」は実質、本質のこと。 「彬彬」は釣り合いのとれている様子。
履霜堅氷(りそうけんぴょう)
大きな災難に遭わないように、少しでも災難の前兆があれば準備する、または避けるべきであるということ。 「履霜」は霜(しも)を踏むこと。 霜を踏むようになると寒さがさらに厳しくなるので準備をしなければならないという意味。
両鳳連飛(りょうほうれんぴ)
兄弟がそろって高い地位を得ること。 鳳凰が二羽並んで飛び立つという意味から。 中国の南北朝時代、北斉の崔悛と仲文の兄弟が共に出世して、共に大臣に任命されたことを評して言った言葉から。 「両鳳(りょうほう)連(つらな)り飛ぶ」とも読む。
鱗次櫛比(りんじしっぴ)
きっちりと整って並ぶこと。 魚の鱗や、髪をとかす櫛の歯のように整然と並んでいる様子から。
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