「もう」から始まる四字熟語
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盲亀浮木(もうきふぼく)
非常に出会うことが難しいこと。または非常に珍しいこと。 「盲亀」は盲目の亀、「浮木」は流木のこと。 大海に住む盲目の亀が、百年に一度海面に浮かんでくる時に、小さな穴の開いた海を漂う流木の中に首を入れるという寓話(ぐうわ)から。
罔極之恩(もうきょくのおん)
両親から受けた報いきれないほどの恩のこと。 「罔極」は限りがないという意味。 報いることが出来ないほどの限りない恩という意味から。
毛挙細故(もうきょさいこ)
非常に小さな事柄をわざわざ取り上げること。 「毛挙」は毛の先のように小さな事柄をわざわざ論じ合うこと。 「細故」は小さく些細な事柄。 「細故(さいこ)を毛挙(もうきょ)す」とも読む。
妄言多謝(もうげんたしゃ)
独断と偏見でいい加減な言葉を並べ立てた後に、相手にわびる言葉。 手紙などで自分の意見などを包み隠さずに記した手紙の末尾に記して、失礼をわびる言葉。
妄言妄聴(もうげんもうちょう)
根拠のない、いい加減なことを言ったり、相手の話を真面目に聞かないこと。 「妄言」は根拠のないでたらめな発言。 「妄聴」はいい加減に話を聞くこと。 話をする人も話を聞く人も、どちらもいい加減な様子をいう言葉。
孟光荊釵(もうこうけいさい)
中国の後漢の梁鴻が妻を選んだという故事のこと。 「孟光」は人の名前で、梁鴻の妻。 「荊釵」はいばらでできたかんざしのことで、質素な装飾品のたとえ。 梁鴻は妻を選ぶ時に美しい女性ではなく、容姿の醜い孟光を選んだ。 孟光は嫁ぐ時に美しく着飾ったが梁鴻は相手にせず、孟光は理由を尋ねると、共に隠遁する人を探していたと答えた。 思い違いをしていた孟光はそのことを詫びて、それまでの質素な服装にいばらのかんざしをつけたところ、梁鴻は喜んで孟光を迎え入れたという故事から。
毛骨悚然(もうこつしょうぜん)
激しい恐怖を感じて震え上がること。 「悚然」は恐怖で立ち竦むこと。 髪の毛から骨の中まで恐怖を感じるという意味から。
猛虎伏草(もうこふくそう)
英雄は隠れていても必ず世に現れるという意味。 虎は草原に伏して身を隠そうとしても、隠すことは出来ないということから。
妄想之縄(もうぞうのなわ)
自分の身を苦しめる心の迷いのこと。 仏教語で、みだらな考えや心の迷いを身体を縛るための縄にたとえたもの。
妄誕無稽(もうたんむけい)
根拠がなにもなく非現実的なこと。 「無稽」は考えるべき根拠がまるでないこと。
妄談臆解(もうだんおくげ)
本人だけの勝手ででたらめな解釈や考え方のこと。 「妄談」は根拠のない適当な主張、「臆解」は本人だけの勝手な解釈のこと。 仏教で修行していない人の仏道の間違った解釈のことをいう仏教語。
孟仲叔季(もうちゅうしゅくき)
兄弟姉妹の長幼の順番をいう言葉。 長子、次子、三子、四子のこと。 三人では「孟仲季」という。
妄評多罪(もうひょうたざい)
他人の文章を批評したあとに、末尾に付記する言葉で、見当外れで無遠慮な批評をわびるという意味。
孟母三遷(もうぼさんせん)
子どもは周りの影響を受けやすいので、子どもの教育には環境を整えることが大事であるということ。 「孟母」は孟子の母親。 「三遷」は三度転居すること。 孟子の母親は、孟子への悪い影響を避けるため墓地の近くから市場の近くに引っ越し、さらに学校に近くに引っ越した。 その結果、孟子は勉学に励み偉大な儒者になったという故事から。
孟母断機(もうぼだんき)
物事を途中でやめてしまったり、諦めてしまってはいけないという戒めの言葉。おもに学問のことを指す。 「孟母」は孟子の母親のこと。 「断機」は織りかけている機の糸を途中で切ること。 孟子が学問を投げ出そうとしたときに、孟子の母親は織り途中の機の糸を切断して「学問を途中でやめることは、この織物と同じようなものだ」と言って戒めたという故事から。
網目不失(もうもくふしつ)
法が細かいところまで厳しく抜け道がないこと。 「網目」は法の網の目のこと。 法の網の目に穴がないという意味から。
網目不疎(もうもくふそ)
法が細かいところまで厳しく定められていて抜け道がないこと。 「網目」は法の網の目のこと。 「疎」はあらいや大雑把ということ。 法の網の目があらくないという意味の言葉。
孟浪咄嗟(もうろうとっさ)
いい加減な処置をとること。 「孟浪」はいい加減で大雑把なこと。 「咄嗟」は急なこと。 対処を考えずに、適当にその場で済ませることをいう。