「は」から始まる四字熟語
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佩韋佩弦(はいいはいげん)
自分の短所の改善に努めること。 または、自分の性格を改めて人格を高めるために戒めの物を身につけること。 「佩」は身につけるという意味。 「韋」はなめし皮のこと。 「弦」は弓のつるのこと。 中国の戦国時代、西門豹は短気な性格を直そうと「ゆったりとしたなめし皮」を身に着け、春秋時代の董安于は厳格な性格に改めるために「かたい弓のつる」を身につけたという故事から。 「韋弦之佩」ともいう。
吠影吠声(はいえいはいせい)
一人が根拠のないうそのようなことでも言い始めると、周りが同調して本当のことのように広めること。
廃格沮誹(はいかくそひ)
相手の行動を妨害、非難すること。 「廃」「格」「沮」「誹」は順に、廃する、拒む、阻む、そしること。 主に政策などの実施を阻害することをいう。
稗官野史(はいかんやし)
民間に伝わる物語や言い伝え、うわさなどを歴史風に書いたもの。
敗軍之将(はいぐんのしょう)
戦いに負けた大将のこと。また、失敗したものは言い訳する資格はないということ。
吠形吠声(はいけいはいせい)
一人が根拠のないうそのようなことでも言い始めると、周りが同調して本当のことのように広めること。 一匹の犬が吠え始めると、周りにいる犬も吠え始めるということから。 「一犬(いっけん)形(かたち)に吠(ほ)ゆれば百犬(ひゃっけん)声に吠(ほ)ゆ」を略した言葉で、「形(かたち)に吠(ほ)ゆれば声に吠(ほ)ゆ」とも読む。
杯賢杓聖(はいけんしゃくせい)
「杯」と「杓」を賢者と聖人にみたてて酒を飲むことを美化した言葉。
売剣買牛(ばいけんばいぎゅう)
戦争を止め、武器を売り農業を活発にすること。 前漢の宣帝の時代に、民に倹約と農業を奨励して、武器を売って牛を買うことをすすめた。 民は農耕に精を出し、その結果収穫量があがり、税収も増えて役人も民も皆が豊かになったという故事から。
梅妻鶴子(ばいさいかくし)
俗世を離れた清らかで風流な隠遁生活のこと。 妻のかわりに梅の木を、子のかわりに鶴を愛でて、一人で清らかに風雅に暮らしたという故事から。
買妻恥醮(ばいさいちしょう)
夫を見限って離婚した女性が、その後の結婚を恥だと思うこと。 「買妻」は中国の漢の朱買臣の妻のこと。 「醮」は嫁ぐこと。 朱買臣は貧しいながらも勉学に励み、十年後には出世し金持ちになると言っていたが、妻は貧しさに耐えきれずに離婚した。 十年後に朱買臣は出世して金持ちになり、工事人の夫と再婚していた元妻を見つけ、夫婦ともに連れて帰り食事の世話をしたが、その一か月後に元妻は自殺したという故事から。
吠日之怪(はいじつのあやしみ)
優れた言動を理解することができない見識の狭い者が、疑って非難すること。 「吠日」は犬が太陽に向かって吠えるという意味。 蜀の地方の高い山に囲まれ、曇りや雨が多く、太陽がほとんど出ない地方の犬は、たまに太陽が出ると驚いて太陽に向かって吠えるという故事から。
吠日之怪(はいじつのかい)
優れた言動を理解することができない見識の狭い者が、疑って非難すること。 「吠日」は犬が太陽に向かって吠えるという意味。 蜀の地方の高い山に囲まれ、曇りや雨が多く、太陽がほとんど出ない地方の犬は、たまに太陽が出ると驚いて太陽に向かって吠えるという故事から。
倍日并行(ばいじつへいこう)
昼も夜もかまわずに先を急ぐこと。 「倍日」は一日でその倍の二日分のことをすること、「并行」は合わせるという意味で、一日で二日分の行程を進むという意味から。 「倍日併行」とも書く。
倍日併行(ばいじつへいこう)
昼も夜もかまわずに先を急ぐこと。 「倍日」は一日でその倍の二日分のことをすること、「并行」は合わせるという意味で、一日で二日分の行程を進むという意味から。 「倍日併行」とも書く。
杯酒解怨(はいしゅかいえん)
「杯酒」は杯に注いだ酒。またはそれを飲むこと。 杯を酌み交わして、怨みを忘れるという意味。
悖出悖入(はいしゅつはいにゅう)
道理に反したことを言えば、道理に反した言葉が返ってくること。 または、道理に反した政治を行えば民衆から恨みの声が返ってくること。 「悖」はもとる、さからうという意味。 似ている四字熟語の「悖入悖出」は別の意味の言葉。
倍称之息(ばいしょうのそく)
とても高額な利息のこと。 「倍称」は借りたお金の二倍の金額を返すという意味。
背信棄義(はいしんきぎ)
信義に背いて、道義を捨てること。 「背信」は信頼、信義を裏切ること。 「棄義」は人としての道義を忘れること。
廃寝忘食(はいしんぼうしょく)
他のことを忘れてしまうほど、一つのことに夢中になること。 または、集中して一つのことを頑張ること。 「廃寝」は寝ることをやめる、「忘食」は食事を忘れることで、寝ることもせず食べることも忘れるほど没頭するという意味から。
杯水車薪(はいすいしゃしん)
少なすぎて役に立たないこと。 「杯水」は杯に一杯分の水、「車薪」は車一台分の薪のことで、杯に一杯分という少量の水で、燃えている車一台分の薪の火を消そうとするという意味から。
背水之陣(はいすいのじん)
死を覚悟して全力で物事にあたること。 または、引くことができない困難な状況のこと。 川や海を背にして退路のない陣形で戦うという意味。 漢の韓信が、戦いの際に川を背にして退却できない状況を意図的に作り兵に決死の覚悟をさせて、二十万以上の趙の兵に大勝したという故事から。
背井離郷(はいせいりきょう)
生まれ育った故郷から離れて、他の地で暮らすこと。 「井」は井戸。転じて、人の集まる場所のこと。 「郷」は村や郷里のこと。 「背」と「離」はどちらも離れるという意味。 「離郷背井」ともいう。
排斥擠陥(はいせきさいかん)
悪意をもって無実の罪に陥れて、押しのけること。 「排斥」は認めずに拒んで退けること。 「擠陥」は悪意を持って無実の罪に陥れること。
排斥擠陥(はいせきせいかん)
悪意をもって無実の罪に陥れて、押しのけること。 「排斥」は認めずに拒んで退けること。 「擠陥」は悪意を持って無実の罪に陥れること。
杯中蛇影(はいちゅうのだえい)
疑う気持ちが強くなると、つまらないことでも過剰に気になり病んでしまうことのたとえ。 自分の杯の酒に蛇の形をした影が映っているのを見て、蛇を飲み込んでしまったと思い込んで病気になったが、後にその影は蛇ではなく壁にかけていた弓のものであったと知ると、すぐに病気が治ったという故事から。
買櫝還珠(ばいとくかんしゅ)
見た目が立派なだけで実質のないものを価値があるものとして扱うこと。または、重要なことをないがしろにして、本筋から外れたことを重要視すること。また、取捨選択を間違えること。 「櫝」は蓋のついた箱のこと。 見た目の立派な箱を買い、その中に入っていた珠玉を相手に返してしまったことから。 「櫝(とく)を買いて珠(たま)を返す」とも読む。
悖徳没倫(はいとくぼつりん)
人の道を外れた行いのこと。 「悖徳」は徳に背いたり、逆らったりすること。 「没倫」は人としての道徳をなくすこと。 「徳に悖(もと)り倫(みち)を没(ぼっ)す」とも読む。
悖入悖出(はいにゅうはいしゅつ)
不当な行いで得た財産は、同じように不当な方法で出て行くということ。 徳にそむく行いをすれば、道理をはずれたやり方で罰を受けるという意味から。 「悖(もと)りて入(い)れば悖(もと)りて出(い)ず」とも読む。 似ている四字熟語の「悖出悖入」は別の意味の言葉。
廃藩置県(はいはんちけん)
一八七一年、明治四年に明治政府が当時の藩を廃止して、代わりに府と県を設置した行政改革のこと。
杯盤狼藉(はいばんろうぜき)
酒宴で皿や杯が酷く散らかっている様子のこと。 または、酒宴が終わった後の酷く散らかっている様子のこと。 「杯盤」は杯や皿などの食器のこと。 「狼藉」は狼が寝るために敷いた草の散らかった様子のことから、酷く散らかっている様子のたとえ。
廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)
仏教を排斥する運動のこと。 特に、明治元年の神仏分離令によって起きた、仏教の排斥運動を指す。寺院や仏像などの破壊が行われた。
排仏棄釈(はいぶつきしゃく)
仏教を排斥する運動のこと。 特に、明治元年の神仏分離令によって起きた、仏教の排斥運動を指す。寺院や仏像などの破壊が行われた。
肺腑之言(はいふのげん)
真心のこもった言葉。 「肺腑」は臓器の肺ということから、心の奥の底という意味。
廃忘怪顛(はいもうけでん)
激しく驚き、慌てふためくこと。 「廃忘」と「怪顛」はともに驚いて慌てるという意味。
敗柳残花(はいりゅうざんか)
容姿の美しい女性が老いて、容姿が衰えたことのたとえ。または、不貞な女性や売春婦のたとえ。 中国では美しい女性のことを、柳葉眉や花顔など柳や花にたとえとして使っていて、枯れた柳と咲き終えた花という意味から。
梅林止渇(ばいりんしかつ)
別のものを使って、その場をしのぐこと。 魏の曹操の軍が道に迷って、兵士たちが喉の渇きを訴え始めると、曹操が先の梅の林に多くの甘酸っぱい実がなっていると言うと、口の中に唾液がでて、渇きをしのいだという故事から。
覇王之輔(はおうのほ)
一番力のある者の補佐役のこと。 「覇王」は覇者と王者。 「輔」は手助けするや、支えるという意味。 周の文王が狩りの占いをすると、「覇王之輔」を得ると占われ、釣りをしている呂尚に出会ったという故事から。 文王が「先君の太公が望みを求めておられた方である」と言ったことで、呂尚は太公望と呼ばれた。
破戒無慙(はかいむざん)
仏教の戒律を破っても全く恥じることがないこと。 「破戒」は不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不飲酒という仏教の戒律を破ること。 「慙」は恥だと感じること。
馬鹿慇懃(ばかいんぎん)
必要以上に礼儀正しくて丁寧なこと。または、表面は非常に丁寧で礼儀正しいが、実際は尊大なために無礼なこと。
馬鹿果報(ばかかほう)
思ってもいないことで大きな幸運が手に入ること。または、愚かな人は人から憎しみを受けることがないので、幸せな人生を送ることができるということ。
馬鹿丁寧(ばかていねい)
必要以上に礼儀正しくて丁寧なこと。または、表面は非常に丁寧で礼儀正しいが、実際は尊大なために無礼なこと。
破瓜之年(はかのとし)
女性の十六歳のこと。または、男性の六十四歳のこと。 「瓜」の文字を縦に二つに割ると「八」「八」に分けることができ、これを加算すると十六になることから。 または、「八」「八」を乗算すると六十四になることから。
破顔一笑(はがんいっしょう)
にっこりと微笑むこと。 「破顔」は表情を緩めること。「一笑」は軽く笑うこと。
破顔大笑(はがんたいしょう)
腹を抱えて笑いこけること。または、その様子。 「破顔」は表情を緩めること。 「大笑」は大きな声で笑うこと。
波詭雲譎(はきうんけつ)
魅了して夢中にすること。または、文章の作り方が自在で巧みなこと。 「詭」と「譎」はどちらもいつわるやあやしいという意味で、波や雲のように自在に形を変えて、人の目を奪うということから。 「波のごとく詭(あや)しく雲のごとく譎(あや)し」とも読む。
馬牛襟裾(ばぎゅうきんきょ)
見識も教養もない人のこと。または、礼儀にはずれた行いをする人のこと。 「襟裾」はえりとすそということから、衣服のことで、牛や馬が服を着ただけのような人という意味から。
波及効果(はきゅうこうか)
波紋が広がっていくように、だんだんと広い範囲に影響を及ぼすこと。 「波及」は波紋が広がっていくように影響を与えていくこと。 「効果」は結果や効き目のこと。
破鏡重円(はきょうじゅうえん)
一度別れた夫婦がまた一緒になること。または、離散していた夫婦がまた会うこと。 割れた円い鏡が元の円い鏡に戻るという意味から。 徐徳は戦乱の中で鏡を二つに割って、後に再会するために妻と一つずつ持って離散したが、再会できたという故事から。
破鏡之嘆(はきょうのなげき)
夫婦が離婚する時の悲しみ。 「破鏡」は鏡を半分に割ること。 結婚する時に鏡を半分に割り、それぞれを妻と夫それぞれ片方ずつもち、妻が浮気をすると、妻の持っている鏡がカササギになって夫のところへ飛んで行き、浮気が発覚して離婚したという故事から。 「破鏡之歎」とも書く。
破鏡之歎(はきょうのなげき)
夫婦が離婚する時の悲しみ。 「破鏡」は鏡を半分に割ること。 結婚する時に鏡を半分に割り、それぞれを妻と夫それぞれ片方ずつもち、妻が浮気をすると、妻の持っている鏡がカササギになって夫のところへ飛んで行き、浮気が発覚して離婚したという故事から。 「破鏡之歎」とも書く。
破鏡不照(はきょうふしょう)
一度壊れたものは、壊れる前と同じ状態には戻らないという意味。または、悟りを得たものは二度と迷いを持つことはないということ。 主に夫婦の関係のことをいい、離婚した夫婦は二度と離婚以前の状態にはならないという意味。 「破鏡」は割れた鏡。または、離婚すること。 「不照」は照らすことはないという意味。 「破鏡照らさず」とも読む。
灞橋驢上(はきょうろじょう)
詩を作るために優れている場所。 「灞橋」は中国の長安の東にある灞水という川にかかっている橋。 「驢上」は驢馬(ろば)の上のこと。 中国の唐の鄭綮がよい詩はできたかと尋ねられ、「詩的な美しい気持ちは灞橋風雪の中で驢馬に乗っている時にこそ湧くもので、俗事に関わっている時には生まれない」と言ったという故事から。 「詩思(しし)は灞橋(はきょう)風雪の中、驢子(ろし)の上に在り」を略した言葉。
伯夷叔斉(はくいしゅくせい)
私欲がなく清らかな人格の人のたとえ。 「伯夷」と「叔斉」はどちらも人の名前。 伯夷と叔斉は自国を出て、周の文王に身を寄せた。 文王の死後、息子の武王が後を継ぎ、自身の主君である殷の紂王を討とうとしたので、不忠だと諫(いさ)めたが聞き入れられなかった。 その後、紂王を討ち取った武王が周王朝を建てたが、伯夷と叔斉は主君を討ち取った武王を非難し、周のものを食べることを恥として、周から離れて隠遁した後に餓死したという故事から。
白衣蒼狗(はくいそうく)
時世の変化がはやいことのたとえ。 「蒼狗」は青、または黒い犬のこと。 白衣に見えたかと思えば、すぐに形が変わって犬のように見える、空に浮かぶ雲のように変化がはやいという意味から。 「蒼狗白衣」ともいう。
白衣宰相(はくいのさいしょう)
地位を持っていないのに、大きな権力を持っている人。または、地位を持っていないのに、宰相のような待遇を受けること。 「白衣」は白い色の服のことで、官位にある人は、官位ごとの決まっている色の服を着たということから、官位のない人のこと。 「宰相」は政務を執る官位の最高位のこと。
白衣三公(はくいのさんこう)
地位も権力も持たないものが出世して高官になること。 「白衣」は白い色の服のことで、官位にある人は、官位ごとの決まっている色の服を着たということから、官位のない人のこと。 「三公」は丞相、太尉、御史大夫という最高権力をもつ三つの官職のこと。 漢の公孫弘は、生まれは平民だったが、出世して丞相になったという故事から。 「白衣より天子の三公となる」を略した言葉。
伯夷之清(はくいのせい)
清らかで気高い人のたとえ。 「伯夷」は人の名前。 古代中国の殷の人物で、君主と臣下が義を大切にし、王朝が交代するときには節操を守り、新しい王朝に仕えなかったことから、清廉の極みとされている。
博引旁証(はくいんぼうしょう)
たくさんの資料や例を引用して、しっかりとした証拠を出して議論すること。 「博引」はたくさんの資料や事例を用いて説明すること。 「旁証」は証拠となるものを出して見せること。
白雲孤飛(はくうんこひ)
旅の途中で親を思うことのたとえ。 「孤」は一つだけあること。 空に一つだけ浮いている雲を見て、その雲の下にいるであろう親のことを思い浮かべて悲しむこと。
白屋之士(はくおくのし)
役人になることなく、貧しい生活をしている学者や知識人のこと。 「白屋」は白い茅葺きの屋根の家ということから、普通の市民や貧しい家のことをいう。
博学才穎(はくがくさいえい)
学識が豊かで、才能と知恵があること。 「博学」は学問で得た見識が高いこと。 「才穎」は才能と知恵がすぐれていること。
博学審問(はくがくしんもん)
様々な学問を広く学び、深く細かいことを詳しく問うこと。 儒教の朱子学の学問の過程にある「学、問、思、弁、行」のうち、学と問のことを意味する言葉。 「審問」は詳しく調べて、細かいことを尋ねること。
博学卓識(はくがくたくしき)
豊かな学識があり、本質を見通す判断力がすぐれていること。 「博学」は学問で得た見識が高いこと。 「卓識」は本質を見通す判断力がすぐれていること。
博学多才(はくがくたさい)
幅広い知識があり、様々な優れた才能を持っていること。 「博学」は様々な分野の知識が豊かなこと。 「多才」は様々な才能に恵まれていること。
博学多識(はくがくたしき)
学識が豊かで、様々なことを知っていること。 「博学」と「多識」はどちらも学問で得た見識が高いこと。
博学篤志(はくがくとくし)
様々なことを熱心に学ぶこと。 学問を志す者の心構えをいう言葉。 「篤志」は情熱を込めて志すこと。 「博(ひろ)く学び篤(あつ)く志す」とも読む。
博学能文(はくがくのうぶん)
幅広い知識を有し、優れた文章を創り出す能力に長けていること。
伯牙絶弦(はくがぜつげん)
非常に深い関係の親友を失った悲しみ。 「伯牙」は中国の春秋時代の人の名前。 琴の名手である伯牙は、自分の一番の理解者であり、親友だった鍾子期が亡くなり、自分の琴を理解してくれる人はもういないといい、琴の弦を切って、二度と弾くことはなかったという故事から。 「伯牙絶絃」とも書く。
伯牙絶絃(はくがぜつげん)
非常に深い関係の親友を失った悲しみ。 「伯牙」は中国の春秋時代の人の名前。 琴の名手である伯牙は、自分の一番の理解者であり、親友だった鍾子期が亡くなり、自分の琴を理解してくれる人はもういないといい、琴の弦を切って、二度と弾くことはなかったという故事から。 「伯牙絶絃」とも書く。
白眼青眼(はくがんせいがん)
相手によって応対を変えること。 中国の晋の賢者の阮籍は、気に入らない客には白い目をしてそっけなく扱い、気に入った客には青い目をして喜んで迎えたという故事から。
莫逆之契(ばくぎゃくのちぎり)
互いに争うことがなく、気心の知れた関係。親友。 「莫」は否定を意味する助字で、「莫逆」は逆らうことがないという意味。
莫逆之友(ばくぎゃくのとも)
互いに争うことがなく、気心の知れた友人。親友。 「莫」は否定を意味する助字で、「莫逆」は逆らうことがないという意味。
莫逆之交(ばくぎゃくのまじわり)
互いに争うことがなく、気心の知れた関係。親友。 「莫」は否定を意味する助字で、「莫逆」は逆らうことがないという意味。 「莫逆」は「ばくげき」、「交」は「こう」とも読む。
璞玉渾金(はくぎょくこんきん)
すぐれた人物になる才能を秘めていること。 宝石の原石と精錬されていない鉱石との意から。 「璞玉」は、掘り出したばかりで磨かれていない宝玉の原石。 「渾金」は、あらがね、精錬されていない鉱石。 「渾金璞玉」ともいう。
麦曲之英(ばくきょくのえい)
酒のこと。 「麦」と「曲」の漢字を組み合わせると、酒の原料の「麹」の異体字になるということから。 「英」はすぐれているものという意味。
白玉微瑕(はくぎょくのびか)
非常にすぐれた人や物に、わずかな欠点があること。 「白玉」は白い宝石。 「微瑕」は少しきずがあること。 白く美しい宝石に少しだけきずがあるという意味から。
白玉楼成(はくぎょくろうせい)
文人の死をいう言葉。 「白玉楼」は天にあるとされる、白く美しい宝石で作られた楼閣のことで、文人の死後に行くとされている場所のこと。 中国の詩人の李賀のところに天からの使者が現れ、「天帝が白玉楼を作り、李賀を招いてその記を書かせることになった」と言われ、まもなく死んだという故事から。
白玉楼中(はくぎょくろうちゅう)
文人の死をいう言葉。 「白玉楼」は天にあるとされる、白く美しい宝石で作られた楼閣のことで、文人の死後に行くとされている場所のこと。 中国の詩人の李賀のところに天からの使者が現れ、「天帝が白玉楼を作り、李賀を招いてその記を書かせることになった」と言われ、まもなく死んだという故事から。
莫逆之友(ばくげきのとも)
互いに争うことがなく、気心の知れた友人。親友。 「莫」は否定を意味する助字で、「莫逆」は逆らうことがないという意味。
白虹貫日(はくこうかんじつ)
心が天に伝わること。 または、戦乱になって君主に危険が迫ることのたとえ。 白い虹が太陽を貫く現象をいい、この現象は願いが天に伝わったときや、戦乱によって危険な状況に陥る前兆として発生するとされている。 「白虹(はくこう)日(ひ)を貫く」とも読む。
博古通今(はくこつうこん)
過去の出来事から今の出来事まで、様々な出来事を詳しく知っていること。広い知識を持っていること。 「博古」は昔のことを広く知っていること。 「通今」は今のことを詳しく知っていること。 「古(いにしえ)に博(ひろ)く今(いま)に通ず」とも読む。 「通今博古」ともいう。
白砂青松(はくさせいしょう)
海岸の美しい景色を言い表す言葉。 「白砂」は白い砂、「青松」は青々と生い茂った松の林のことで、主に日本の美しい海岸線のことをいう。 「白沙青松」とも書く。
白沙青松(はくさせいしょう)
海岸の美しい景色を言い表す言葉。 「白砂」は白い砂、「青松」は青々と生い茂った松の林のことで、主に日本の美しい海岸線のことをいう。 「白沙青松」とも書く。
白紙委任(はくしいにん)
人に頼みごとをする時に、こちらから条件をつけずに相手に全て任せること。 「白紙」は何も書いていない真っ白な紙。または、自分の見解を持っていないこと。 「委任」は他の人に全て任せること。
博識洽聞(はくしきこうぶん)
様々な経験をしていて、様々な知識を深く知っていること。 「博識」は広い知識があること。 「洽聞」は様々な経験があること。 「博識広聞」とも書く。
博識広聞(はくしきこうぶん)
様々な経験をしていて、様々な知識を深く知っていること。 「博識」は広い知識があること。 「洽聞」は様々な経験があること。 「博識広聞」とも書く。
博識多才(はくしきたさい)
幅広く様々な知識があり、様々なことへの優れた才能を持っていること。 「博識」は様々な分野の知識が豊かなこと。 「多才」は様々なことへの才能に恵まれていること。
博施済衆(はくしさいしゅう)
出来る限りたくさんの人々に恵を与え、一人でも多く苦しみから救うこと。 「博施」は多くの人々に恩恵を与えること。 「済衆」は多くの人々を救うこと。 政治を行う者の心得をいう言葉。 「博(ひろ)く施し衆(しゅう)を済(すく)う」とも読む。
薄志弱行(はくしじゃっこう)
何かを成そうとする気持ちが弱く、決断力や実行力が乏しいこと。 「薄志」は何かを成そうとする志が弱いこと。 「弱行」は決断力や実行力に欠けること。
白日昇天(はくじつしょうてん)
仙人になること。 または、身分の低い人が急に高い身分と多くの財産を得ること。 または、身分の低い人が大いに出世すること。 昼間に天に昇るという意味から。
白日青天(はくじつせいてん)
雲一つない晴れ渡った青空と輝く太陽のこと。 転じて、やましいことが一切ないことのたとえ。 または、無実が明らかになり、疑いが晴れることのたとえ。 「青天」は晴れ渡った青空のこと。 「白日」は明るく輝く太陽のこと。 「白日青天」ともいう。
白紙撤回(はくしてっかい)
要求や計画を取り下げて、なかったものとすること。 「白紙」は何も書かれていない、真っ白な紙のように何もないこと。 「撤回」は一度出した意見や計画などを取り下げること。
白砂青松(はくしゃせいしょう)
海岸の美しい景色を言い表す言葉。 「白砂」は白い砂、「青松」は青々と生い茂った松の林のことで、主に日本の美しい海岸線のことをいう。 「白沙青松」とも書く。
白沙青松(はくしゃせいしょう)
海岸の美しい景色を言い表す言葉。 「白砂」は白い砂、「青松」は青々と生い茂った松の林のことで、主に日本の美しい海岸線のことをいう。 「白沙青松」とも書く。
白首一節(はくしゅいっせつ)
年老いても節操を守り通すこと。または、節操を堅く守ること。 「白首」は白髪頭のことから、老人のたとえ。 「一節」は最初から貫き通している節操ということ。 「白首(はくしゅ)まで一節なり」とも読む。
麦秀黍離(ばくしゅうしょり)
祖国が滅亡したことを嘆くこと。 「麦秀」は植物の麦が伸びること。 「黍離」は植物の黍が生い茂ること。 古代中国の殷の箕子が滅亡した殷の廃墟を見て嘆いた「麦秀之詩」と、東周の大夫が西周の宮殿に黍が生い茂っているのを見て嘆いた「黍離」という詩の題名を重ねた言葉。
麦秀之歌(ばくしゅうのうた)
祖国が滅亡したことを嘆くこと。 「麦秀」は植物の麦が伸びること。 古代中国の殷の箕子が滅亡した殷の廃墟で、麦が生い茂っているのを見て嘆き作った歌ということから。
柏舟之操(はくしゅうのそう)
夫を亡くした妻が貞操を守って、二度と結婚しないこと。 「柏舟」は『詩経』の中にある篇の名前。 古代中国の春秋時代、衛の国の太子だった共伯の妻の共姜は、共伯が亡くなった後に再婚を勧められても断り、「柏舟」の詩を作って、貞操を守り続けることを誓ったという故事から。
麦秀之嘆(ばくしゅうのたん)
祖国が滅亡したことを嘆くこと。 「麦秀」は植物の麦が伸びること。 古代中国の殷の箕子が滅亡した殷の廃墟で、麦が生い茂っているのを見て嘆いた歌のことから。
柏舟之操(はくしゅうのみさお)
夫を亡くした妻が貞操を守って、二度と結婚しないこと。 「柏舟」は『詩経』の中にある篇の名前。 古代中国の春秋時代、衛の国の太子だった共伯の妻の共姜は、共伯が亡くなった後に再婚を勧められても断り、「柏舟」の詩を作って、貞操を守り続けることを誓ったという故事から。
拍手喝采(はくしゅかっさい)
拍手をしながら大きな声で褒めたてること。 「喝采」は大きな声を出して褒めたてること。
白手起家(はくしゅきか)
全く何も無い状態から事業を起こし、一代で繁栄させること。 「白手」は手に何も持っていないこと。 「起家」は家を栄えさせること。 「白手(はくしゅ)もて家を起こす」とも読む。
白首窮経(はくしゅきゅうけい)
歳をとって老いるまで学問に精を出すこと。 「白首」は白い頭という意味から、白髪頭のことで老人のたとえ。 「窮経」は儒教の基本経典とされる五経を研究すること。
白首北面(はくしゅほくめん)
年を取っても向上心を忘れないこと。 また、知識がない人は、年齢に関係なく学ぶべきであるということ。 「白首」は、白髪となった頭、すなわち老人のこと。 「北面」は、北を向いて座ることを意味し、中国の地位の高い者が南を向いて座る慣習から、師の指導を受ける行為を表す。
薄唇軽言(はくしんけいげん)
口数が多く、口が軽いこと。 おしゃべりな人を遠まわしに非難する言葉。
白水真人(はくすいしんじん)
後漢が急激に繁栄することを予言した言葉。 または、中国の貨幣の異称。 中国の前漢を倒して新を興した王莽は、貨幣に「金刀」と印字されているのを見て、「金刀」は組み合わせると「劉」となり、劉氏の復興の兆しになるとして「貨泉」と改めた。 しかし、「貨泉」も分解すると「貨」は「眞(真)人」、「泉」は「白水」になり、白水郷から劉秀が現われて後漢を興す兆しになったという故事から。
麦穂両岐(ばくすいりょうき)
豊作の前兆。 または、善い政治が行われていることのたとえ。 「両岐」は二股に分かれること。 麦の穂が二股に分かれて、どちらにも実が実るということから。
麦穂両岐(ばくすいりょうぎ)
豊作の前兆。 または、善い政治が行われていることのたとえ。 「両岐」は二股に分かれること。 麦の穂が二股に分かれて、どちらにも実が実るということから。
伯仲叔季(はくちゅうしゅくき)
兄弟の順序の呼び名。 一番上の兄から順番に「伯」、次男を「仲」、三男を「叔」、末弟を「季」と呼ぶ。
伯仲之間(はくちゅうのかん)
能力が拮抗していて、優劣をつけるのが難しいこと。 「伯」は長男、「仲」は次男のことで、「伯仲」はよく似ていて、力がほぼ同じであることのたとえ。
幕天席地(ばくてんせきち)
小さなことにこだわらずに、大きな目標を決めて目指すこと。 または、大きな心を持っていることのたとえ。 「席」は座るための場所。むしろ。 天を屋根の代わりにして、大地を座席の代わりにするという意味から。 「天(てん)を幕(まく)とし地を席(せき)とす」とも読む。
白兎赤烏(はくとせきう)
時間のこと。 「白兎」は月に住んでいるとされる白い兎。 「赤烏」は太陽の中に住んでいるとされている三本足の烏。 どちらも中国の伝説で、月と日のことをいい、そこから時間のたとえとして用いられる。
白荼赤火(はくとせきか)
戦場全体に軍隊を展開すること。 「白荼」は植物のちがやの白い花。 白い色の軍隊と、赤い色の軍隊が向き合っている様子を白いちがやの花と、赤い火にたとえたもの。 中国の春秋時代の呉と晋の戦争で、互いに一万の方陣を作ったのを見てたとえたという故事から。
漠漠濛濛(ばくばくもうもう)
はっきりと見えず、ぼんやりとしている様子。 「漠」は薄暗い様子。 「濛」は雨やもやなどで薄暗く、ぼんやりしていること。
漠々濛々(ばくばくもうもう)
はっきりと見えず、ぼんやりとしている様子。 「漠」は薄暗い様子。 「濛」は雨やもやなどで薄暗く、ぼんやりしていること。
白髪青袗(はくはつせいさん)
歳をとってから官職につくこと。 「白髪」は白い髪のことで、歳老いた人のこと。 「青袗」は浅黄色の短い着物のことで、中国の宋の時代、位の低い文官の着ていたとされる制服のこと。
白髪青袗(はくはつせいしん)
歳をとってから官職につくこと。 「白髪」は白い髪のことで、歳老いた人のこと。 「青袗」は浅黄色の短い着物のことで、中国の宋の時代、位の低い文官の着ていたとされる制服のこと。
白波之賊(はくはのぞく)
集団で略奪を行う、盗賊のこと。 「白波」は盗賊のこと。 中国の後漢の末期に、黄巾賊の残党が白波谷にこもって盗賊をしていたために白波族と呼ばれたという故事から。
白馬非馬(はくばひば)
詭弁やこじつけのこと。 中国の戦国時代の公孫竜が唱えた論で、「白馬」は色を表す「白」と、形を表す「馬」という二つの概念を合わせたものなので、動物の「馬」とは全く別のものであって、「馬」ではないということ。 「白馬(はくば)は馬(うま)に非(あら)ず」とも読む。
白板天子(はくはんのてんし)
北方の異民族が東晋の天子を呼ぶ時の呼び名。 「白板」は何も書かれていない板。 中国の六朝時代は、官位を任命する場合、板に名前を書いていたということから、正式に任命されずに即位した天子のことをいう。 中国の晋王朝は、北方の異民族に侵攻されて、南の地へ都を移して、国家としての正式な印章を持たずに東晋を開いたという故事から。
白眉最良(はくびさいりょう)
たくさんのものの中で一番すぐれていること。 中国三国時代、蜀の馬氏の五人兄弟はみな優秀であり、全員の字(あざな)に「常」の字がついていた。 中でも、馬良はひときわすぐれおり、幼い頃から眉に白い毛が混ざっていたことから「白眉」と呼ばれ、「馬氏の五常、白眉最も良し」といわれたという故事から。
博物窮理(はくぶつきゅうり)
様々な物事に精通していて、道理をきわめること。または、自然現象を研究する学問、自然科学のこと。 「博物」は全ての事情に精通しているということ。または、自然物を研究する博物学のこと。 「窮理」は物事の道理をきわめること。または、物理学のこと。 「博物究理」とも書く。
博物究理(はくぶつきゅうり)
様々な物事に精通していて、道理をきわめること。または、自然現象を研究する学問、自然科学のこと。 「博物」は全ての事情に精通しているということ。または、自然物を研究する博物学のこと。 「窮理」は物事の道理をきわめること。または、物理学のこと。 「博物究理」とも書く。
薄物細故(はくぶつさいこ)
意味のない些細なこと。価値がなく役に立たないこと。 「薄物」と「細故」はどちらも意味も価値もないちょっとした物事という意味。
博聞強記(はくぶんきょうき)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「強記」はしっかりと覚えていること。 「博聞彊記」とも書く。
博聞彊記(はくぶんきょうき)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「強記」はしっかりと覚えていること。 「博聞彊記」とも書く。
博聞彊識(はくぶんきょうし)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「彊識」はしっかりと覚えていること。 「博聞強識」とも書く。
博聞強識(はくぶんきょうし)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「彊識」はしっかりと覚えていること。 「博聞強識」とも書く。
博聞彊識(はくぶんきょうしき)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「彊識」はしっかりと覚えていること。 「博聞強識」とも書く。
博聞強識(はくぶんきょうしき)
様々なことを聞き知っていて、その内容をしっかりと覚えていること。 「博聞」は色々なことを聞き知っていること。 「彊識」はしっかりと覚えていること。 「博聞強識」とも書く。
博文約礼(はくぶんやくれい)
数多く様々な書物を読んで学問を修め、礼を基準にまとめて実際に行うこと。 「博文」は数多くの書物を読んで学ぶこと。 「約」は締めくくる、まとめるという意味。 「礼」は儒教で重要とされる道徳や、社会的規範のこと。 「博く文を学び、之を約するに礼を以てす」を略した言葉。
白璧断獄(はくへきだんごく)
罪の疑わしい者には罰を与えることなく、功績の疑わしい者には賞を与えるということ。 「白璧」は白い宝石。 「断獄」は罪を犯した者を裁くこと。 中国の梁の王が判決を出しにくい事件について、陶朱公に聞くと、同じに見える宝石でも角度を変えて見れば厚さが違い、見た目は同じでも価値は違うと言われ、罪の疑わしい者には罰を与えることなく、功績の疑わしい者には賞を与えたという故事から。
白璧微瑕(はくへきのびか)
非常にすぐれた人や物に、わずかな欠点があること。 「白璧」は白い宝石。 「微瑕」は少しきずがあること。 白く美しい宝石に少しだけきずがあるという意味から。
薄暮冥冥(はくぼめいめい)
日が暮れる頃の薄暗い様子。 「薄暮」は日が暮れる頃、夕暮れ。 「冥冥」は暗くてはっきりと区別できない様子。
薄暮冥々(はくぼめいめい)
日が暮れる頃の薄暗い様子。 「薄暮」は日が暮れる頃、夕暮れ。 「冥冥」は暗くてはっきりと区別できない様子。
白面書郎(はくめんしょろう)
若くて経験の少ない人や、若くて学問を十分に修練していない人のたとえ。 「白面」は白い顔という意味から、年が若く経験の足りない人のこと。 「書郎」は学問をする人のこと。
白面書生(はくめんのしょせい)
若くて経験の少ない人や、若くて学問を十分に修練していない人のたとえ。 「白面」は白い顔という意味から、年が若く経験の足りない人のこと。 「書生」は学問をする人のこと。
伯兪泣杖(はくゆきゅうじょう)
両親が年をとって衰えたことに気がつき、悲しむこと。 「伯兪」は中国の漢の時代の人の名前。 「杖」は鞭のこと。 親孝行で知られていた伯兪は、過ちの罰として母親に鞭でたたかれたが、少しも痛みを感じなかったことに母親が老いて衰えたことを感じて泣いたという故事から。 「伯兪(はくゆ)杖(つえ)に泣く」とも読む。 「伯瑜泣杖」とも書く。
伯瑜泣杖(はくゆきゅうじょう)
両親が年をとって衰えたことに気がつき、悲しむこと。 「伯兪」は中国の漢の時代の人の名前。 「杖」は鞭のこと。 親孝行で知られていた伯兪は、過ちの罰として母親に鞭でたたかれたが、少しも痛みを感じなかったことに母親が老いて衰えたことを感じて泣いたという故事から。 「伯兪(はくゆ)杖(つえ)に泣く」とも読む。 「伯瑜泣杖」とも書く。
伯楽一顧(はくらくのいっこ)
賢者がすぐれた君主に才能が認められ、重要な地位を与えられること。 「伯楽」は中国の春秋時代の人の名前。 伯楽が一度振り返るという意味から。 伯楽は名馬を見分ける達人として有名で、馬を市場に出したが三日売れなかったために、伯楽に振り返ってくれるように頼んだところ、その日のうちに十倍の値段がついて売れたという故事から。
博覧強記(はくらんきょうき)
様々な種類の書物を読み、それらの書物から得た知識をしっかりと記憶していること。 または、知識が豊富なこと。 「博覧」は様々な分野の書物を読んでいるために、知識が豊富なこと。 「強記」はすぐれた記憶力を持っていること。 「博覧彊記」とも書く。
博覧彊記(はくらんきょうき)
様々な種類の書物を読み、それらの書物から得た知識をしっかりと記憶していること。 または、知識が豊富なこと。 「博覧」は様々な分野の書物を読んでいるために、知識が豊富なこと。 「強記」はすぐれた記憶力を持っていること。 「博覧彊記」とも書く。
博覧多識(はくらんたしき)
学識が豊かで、様々なことを知っていること。 「博覧」と「多識」はどちらも学問で得た見識が高いこと。
薄利多売(はくりたばい)
物の値段を下げて、そのかわりに数を多く売ることで利益を増やすこと。 商売の一つの方法で、利益を薄くして数を多く売ること。
白竜魚服(はくりゅうぎょふく)
身分の高い人が気付かれないように出掛けて、不幸な出来事にあうこと。 「白竜」は白い竜ということから、天帝の使者のこと。 「魚服」は魚の服装をするという意味から、身分の高い人がみすぼらしい格好をすることのたとえ。 天帝の使者である白い竜が魚の姿になって泳いでいると、漁師の予且に目を射抜かれて捉えられたという故事から。
白竜魚服(はくりょうぎょふく)
身分の高い人が気付かれないように出掛けて、不幸な出来事にあうこと。 「白竜」は白い竜ということから、天帝の使者のこと。 「魚服」は魚の服装をするという意味から、身分の高い人がみすぼらしい格好をすることのたとえ。 天帝の使者である白い竜が魚の姿になって泳いでいると、漁師の予且に目を射抜かれて捉えられたという故事から。
白竜白雲(はくりょうはくうん)
古代中国で使われていた、裁判官の別名。 「白竜」と「白雲」はどちらも古代中国での裁判官の別名で、「白竜」は伏羲の時代、「白雲」は黄帝の時代。
波譎雲詭(はけつうんき)
魅了して夢中にすること。または、文章の作り方が自在で巧みなこと。 「詭」と「譎」はどちらもいつわるやあやしいという意味で、波や雲のように自在に形を変えて、人の目を奪うということから。
播糠眯目(はこうびもく)
ほんの些細な問題が、判断の誤りに繋がることがあることのたとえ。 または、自分以外の働きによって、方向を見失うことのたとえ。 糠(ぬか)を撒き散らして、目をくらますことから。 「糠(ぬか)を播(ま)き目(め)を眯(くら)ます」とも読む。
播糠眯目(はこうべいもく)
ほんの些細な問題が、判断の誤りに繋がることがあることのたとえ。 または、自分以外の働きによって、方向を見失うことのたとえ。 糠(ぬか)を撒き散らして、目をくらますことから。 「糠(ぬか)を播(ま)き目(め)を眯(くら)ます」とも読む。
馬氏五常(ばしごじょう)
兄弟全員が優秀なこと。 中国三国時代、蜀の馬氏の五人兄弟はみな優秀であり、全員の字(あざな)に「常」の字がついていた。 中でも、馬良はひときわすぐれおり、幼い頃から眉に白い毛が混ざっていたことから「白眉」と呼ばれ、「馬氏の五常、白眉最も良し」といわれたという故事から。
馬耳東風(ばじとうふう)
他人からの注意や批評を聞いても受け入れることなく、全て聞き流すこと。 または、何を言われても反応を示すことがないこと。 「馬耳」は馬の耳。 「東風」は東から吹く春風のこと。 人は東からの暖かく心地よい風が吹くと春の訪れを喜ぶが、馬の耳に風が吹いても、馬は反応を示さないように見えるという意味から。
馬歯徒増(ばしとぞう)
何かを成し遂げるでもなく、無意味に歳をとっていくこと。 「馬歯」は、自分の歳を謙遜していう言葉。 「徒」は、いたずらに、むだにという意味。 「馬歯(ばし)徒(いたず)らに増す」とも読む。
馬氏五常(ばしのごじょう)
兄弟全員が優秀なこと。 中国三国時代、蜀の馬氏の五人兄弟はみな優秀であり、全員の字(あざな)に「常」の字がついていた。 中でも、馬良はひときわすぐれおり、幼い頃から眉に白い毛が混ざっていたことから「白眉」と呼ばれ、「馬氏の五常、白眉最も良し」といわれたという故事から。
破邪顕正(はじゃけんしょう)
不正を打破して、正しい行いを示して守ること。 仏教の言葉で、邪説を打破して、正しい仏教の道を指し示すことをいう。
破邪顕正(はじゃけんせい)
不正を打破して、正しい行いを示して守ること。 仏教の言葉で、邪説を打破して、正しい仏教の道を指し示すことをいう。
馬痩毛長(ばそうもうちょう)
貧しいと生きるだけで手一杯で、気力がなくなるということ。 馬が栄養を取ることができずに痩せて、毛だけが長くなるということから。 「馬(うま)痩(や)せて毛(け)長し」とも読む。
破綻百出(はたんひゃくしゅつ)
喋れば喋るほどぼろが出ること。 「破綻」は布の破れとほころび。 「百」は数が多いことのたとえ。 破れやほころびがたくさん出てくるという意味から。
破竹之勢(はちくのいきおい)
止めることができないほどの激しい勢いがあること。 植物の竹は、最初の一つ節を割くと、後の節は滞ることなく滑らかに割くことができるということから。
八元八凱(はちげんはちがい)
高い徳を持っていて、清く正しい心の人物のこと。 「元」は善、「凱」は高い徳。 古代中国の神話上の高辛氏の八人の心の清い人物は「八元」と呼ばれ、高陽氏の八人の高い徳を持つ人物は「八凱」と呼ばれていたという故事から。
八字打開(はちじだかい)
心を広く開けて全てを曝け出すこと。 「打開」は開け広げること。 心を八の字に開け広げるという意味から。
八大地獄(はちだいじごく)
仏教で説かれている八種類の地獄。 等活(とうかつ)地獄、黒縄(こくじょう)地獄、衆合(しゅごう)地獄、叫喚(きょうかん)地獄、大叫喚(だいきょうかん)地獄、焦熱(しょうねつ)地獄、大焦熱(だいしょうねつ)地獄、阿鼻(あび)地獄の八つの地獄をいう。
馬遅枚疾(ばちばいしつ)
司馬相如は文章を書くのが遅く、枚皐は文章を書くのが速かったという故事のこと。 「馬」は中国の前漢の人物、司馬相如のこと。 「枚」は中国の前漢の人物、枚皐のこと。 どちらも漢詩の表現、修辞による分類の一つの賦の巨匠。
馬遅枚速(ばちばいそく)
司馬相如は文章を書くことが遅く、枚皐は速かったという故事のこと。 司馬相如と枚皐は、どちらも中国の文章の文体の一つの「賦」の巨匠。
八面美人(はちめんびじん)
人に悪く思われないように、誰かと接するときは愛想良く振る舞い、相手に調子を合わせること。 または、そのような人のこと。 または、誰がどの方向から見ても美しい人のこと。 「八面」は東西南北の四つの方向と、北東、南東、南西、北西の四つの隅を合わせたもののことから、あらゆる方向という意味。 「美人」は容姿が美しいひとのこと。 行動の節操のなさを批判するために使われることが多い言葉。
八面玲瓏(はちめんれいろう)
どの方向からみても曇りの一つもなく透き通っていること。 または、心に不信や疑念などがなく、すっきりと澄んでいること。 または、人付き合いがうまく、誰とでも円満に付き合えること。 「八面」はありとあらゆる方面のこと。 「玲瓏」は宝石のように曇りなく透き通っていて美しい様子や、美しく鮮やかに輝く様子。
八面六臂(はちめんろっぴ)
一人で何人分もの働きをして素晴らしい結果を出すこと。 または、様々な分野で素晴らしい結果を出すこと。 「八面」は八つの顔。「六臂」は六つの腕。 三つの顔と六つの腕を持つ密教の阿修羅像から「三面六臂」という言葉が生まれ、そこからありとあらゆる方向という意味の「八面」に変化したもの。
伐異党同(ばついとうどう)
事の善し悪しに関わらず、とにかく仲間の味方をして対立する相手を攻撃すること。 「党」は仲間のこと。 「異」は対立する相手のこと。 「同じきに党(むら)がり異なるを伐(う)つ」とも読む。 「伐異党同」ともいう。
撥雲見日(はつうんけんじつ)
心配ごとがなくなって、将来に希望がもてるようになること。 「撥雲」は日の光を遮る暗く厚い雲が晴れるということで、心配ごとがなくなることのたとえ。 暗い雲が晴れて日の光がさすという意味から。 「雲を撥(ひら)き日(ひ)を見る」とも読む。
撥雲見天(はつうんけんてん)
心配ごとがなくなって、将来に希望がもてるようになること。 「撥雲」は日の光を遮る暗く厚い雲が晴れるということで、心配ごとがなくなることのたとえ。 暗い雲が晴れて日の光がさすという意味から。
抜角脱距(ばっかくだっきょ)
敵の持っている武器や道具を奪って、敵を死地に追い込むこと。 「距」は鳥の蹴爪のことで、雄鳥の足の後ろにある突起物で、攻撃をする時に使われる。 角を抜いて蹴爪を外すという意味から。 「角(つの)を抜き距(けづめ)を脱す」とも読む。
白駒空谷(はっくくうこく)
賢者が官職などに取り立てられず、公的な機関に属していないこと。 「白駒」は賢者が乗るとされる白い毛の馬ということから、賢者のたとえ。 「空谷」は人の気配が全くない谷。 白馬が誰もいない谷にいるという意味から。
抜苦与楽(ばっくよらく)
人々の苦しみを取り除いて、安楽を与える仏の慈悲のこと。
抜群出類(ばつぐんしゅつるい)
才能などが一際すぐれていること。 「抜群」と「出類」は、どちらも同じもののなかで飛び抜けてすぐれているということ。
八紘一宇(はっこういちう)
天の下では民族などに関係なく全ての人は平等であるため、世界を一つにまとめて一つの家のようにしようという考えのこと。 「八紘」は天地の東西南北の四つの方向と、北東、南東、南西、北西の四つの隅を合わせたものということから、世界全体のこと。 「一宇」は一軒の家のこと。 第二次世界大戦で日本が国家の理念として打ち出し、大東亜共栄圏のための海外進出を正当化するために使われた言葉。
白虹貫日(はっこうかんじつ)
心が天に伝わること。 または、戦乱になって君主に危険が迫ることのたとえ。 白い虹が太陽を貫く現象をいい、この現象は願いが天に伝わったときや、戦乱によって危険な状況に陥る前兆として発生するとされている。 「白虹(はくこう)日(ひ)を貫く」とも読む。
白黒分明(はっこくぶんめい)
善と悪がはっきりと区分されていること。 「白黒」は善悪や正邪、物事のよしあしのこと。 「分明」はっきりと区別すること。
跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)
悪人などが我が物顔で好き勝手に振舞うこと。 「跳梁」は跳ね回ること、「跋扈」は大きな魚が仕掛けた罠から飛び跳ねて逃げる様子のことから。 「跋扈跳梁」ともいう。
八索九丘(はっさくきゅうきゅう)
古い書物の名前。 「八索」は八卦のことが書かれているとされる書物。 「九丘」は地理のことが書かれているとされる書物。 古代中国の書物で、どちらも現存していない。
抜山蓋世(ばつざんがいせい)
気力が充実していて、盛んな勢いがあること。 山を引き抜いて、世界を覆いつくすほどの力という意味から。 古代中国の戦国時代、楚の項羽が漢の軍に包囲されたときに、虞美人と最後の酒を交わしながら、自らを鼓舞するために詠んだ詩の一節から。 「山を抜き世を蓋(おお)う」とも読む。
跋山渉水(ばつざんしょうすい)
苦しく辛いことを克服しながら長い旅をすること。 「跋山」は山を越えること。 「渉水」は河を渡ること。 「山を跋(ふ)み水を渉(わた)る」とも読む。
抜山翻海(ばつざんほんかい)
やる気に満ち溢れているさま。 「抜山」は山を引っ張って抜くこと。 「翻海」は海の上下を逆さにすること。 山を引き抜いて、海を逆さまにするほどに勇ましくやる気に満ち溢れている様子から。
発縦指示(はっしょうしじ)
戦闘の指揮をすること。 または、そのような人のこと。 猟犬を放って猟犬に獲物の場所を指示するという意味から。 項羽を滅ぼした漢の劉邦は、指揮をとった蕭何を戦争の一番の功労者としたが、実際に戦ったわけではないといって、臣下たちが抗議したという故事から。
発人深省(はつじんしんせい)
気づかれないように悟らせて、物事を深く考えるようにさせること。 「発人」は他人を啓発すること。 「深省」は深く考えること。
伐性之斧(ばっせいのおの)
人の心や体に害を与えるもののこと。 「伐性」は人としての本質を害すること。 女性や淫らな音楽に溺れたり、偶然起こる良い出来事に期待することをいう。 人としての本質を破壊する斧という意味から。
伐性之斧(ばっせいのふ)
人の心や体に害を与えるもののこと。 「伐性」は人としての本質を害すること。 女性や淫らな音楽に溺れたり、偶然起こる良い出来事に期待することをいう。 人としての本質を破壊する斧という意味から。
八相成道(はっそうじょうどう)
仏教の言葉で、釈迦の一生を表す八つの段階や局面のこと。 「八相」は降兜率、托胎、出胎、出家、降魔、成道、転法輪、入滅の八つの段階や局面をいう言葉。 「成道」は悟りを開いて、仏教の道を完成すること。
伐氷之家(ばっぴょうのいえ)
地位の高い身分の家柄。 「伐氷」は氷を切り出すこと。 古代中国では、卿大夫以上の高い身分の家柄のものだけが、葬式に氷を使うことが許されたということから。 「伐冰之家」とも書く。
伐冰之家(ばっぴょうのいえ)
地位の高い身分の家柄。 「伐氷」は氷を切り出すこと。 古代中国では、卿大夫以上の高い身分の家柄のものだけが、葬式に氷を使うことが許されたということから。 「伐冰之家」とも書く。
発憤興起(はっぷんこうき)
気持ちを奮い立たせて、立ち上がること。 または、気合を入れて、力を尽くすこと。 「発憤」は気持ちを奮い立たせること。 「興起」は立ち上がること。または、励むこと。 「発奮興起」とも書く。
発奮興起(はっぷんこうき)
気持ちを奮い立たせて、立ち上がること。 または、気合を入れて、力を尽くすこと。 「発憤」は気持ちを奮い立たせること。 「興起」は立ち上がること。または、励むこと。 「発奮興起」とも書く。
発憤忘食(はっぷんぼうしょく)
食事を忘れるほどに気合を入れて取り組むこと。 「発憤」は気持ちを奮い立たせること。 「忘食」は食べることを忘れるほどに夢中になること。 孔子が孔子自身の勉学に取り組む姿勢を言った言葉。 「憤(いきどお)りを発して食を忘(わす)る」とも読む。 「発奮忘食」とも書く。
発奮忘食(はっぷんぼうしょく)
食事を忘れるほどに気合を入れて取り組むこと。 「発憤」は気持ちを奮い立たせること。 「忘食」は食べることを忘れるほどに夢中になること。 孔子が孔子自身の勉学に取り組む姿勢を言った言葉。 「憤(いきどお)りを発して食を忘(わす)る」とも読む。 「発奮忘食」とも書く。
八方画策(はっぽうかくさく)
多方面に働きかけて、計画を実現させようとすること。 「八方」は、あらゆる方面。 「画策」は、計画の実現をはかること。
八方美人(はっぽうびじん)
誰からもよく思われるために、愛想良く振る舞い、相手に調子を合わせること。または、そのような人のこと。 または、誰がどの方向から見ても美しい人のこと。 「八方」は東西南北の四つの方向と、北東、南東、南西、北西の四つの隅を合わせたもののことから、あらゆる方向という意味。 「美人」は容姿が美しい人のこと。 行動の節操の無さを批判するために使われることが多い言葉。
抜茅連茹(ばつぼうれんじょ)
有能な人々が、自分だけが有利になるようにせず、仲間と共に進んでいくこと。 「抜茅」は植物のちがやを抜くことで、ちがやは根が繋がっているために、一本抜けば他のものが連なって抜けることから、仲間と共に進むことのたとえ。 「連」と「茹」はどちらも連なって互いに引っ張り合うこと。 有能な人々が互いに能力を認め合い、互いに推薦しあって、一人が登用されると他の人々も登用されることをいう。
伐木之契(ばつぼくのちぎり)
厚い友情を言い表す言葉。 「伐木」は『詩経』にある詩の一編で、山中で友を呼び合う鳥と、友人や古くからの知り合いと酒を酌み交わす様子を描写したもので、友情の大切さを詠んでいる一編。
溌墨淋漓(はつぼくりんり)
筆に墨をたくさん含ませて、勢いよく雲や煙などの風情のある様子を描くこと。 「溌墨」は水墨山水画の技法の一つで、墨の濃淡の変化を使い、明暗を表現したり、墨をはね散らしたりして表現する画風。 「淋漓」は勢いがあふれ出ている様子。
抜本塞源(ばっぽんそくげん)
災いの原因になるものを完全に取り除くこと。 「抜本」は木の根を引き抜くこと。 「塞源」は水源を塞ぐこと。 中国の春秋時代、晋が周を攻めようとしたときに、周の景王は晋の平王に使いを出し、周を攻めることは、同族の本家である周をないがしろにして、木の根を抜き、水源を塞ぐようなものだと言ったという故事から。 「本(もと)を抜き源(みなもと)を塞(ふさ)ぐ」とも読む。
発蒙振落(はつもうしんらく)
極めて簡単なことのたとえ。 覆っているものを外して、落ち葉を払うということから。
発揚蹈厲(はつようとうれい)
舞の動きが荒々しく激しい様子。または、気持ちを奮い立たせてやる気を高める様子。 「発揚」は精神が高ぶること。 「蹈厲」は気持ちを高めること。
抜来報往(ばつらいほうおう)
速やかにやって来て、速やかに去っていくこと。 または、何度も行ったり来たりすること。 「抜」と「報」はどちらも速いことのたとえ。 「抜(と)く来たり報(と)く往(ゆ)く」とも読む。
撥乱反正(はつらんはんせい)
乱世を治めて世の中を平和な世界にすること。 「撥乱」は乱世を治めること。 「反正」は乱世になる前の平和な世に戻すこと。 「乱を撥(おさ)めて正を反す」とも読む。
破天荒解(はてんこうかい)
今まで誰もできなかったことを成し遂げること。 または、常識では考えられないやり方をすること。 「天荒」は凶作などで、雑草などが生い茂った荒れ果てた土地。または、未開の土地のこと。 「解」は解送者のことで、中国の科挙の本試験を受けるための地方試験に合格した人のこと。 中国の荊州では、長い間地方試験に合格する人がいなかったために「天荒解」と呼ばれ、劉蛻が始めて合格したときに、天荒を破ったと人々に言われたという故事から。
波濤万里(はとうばんり)
遠く離れた外国のこと。 または、遠く離れた外国へ行くための航路のこと。 「波濤」は大きな波。 「里」は距離の単位の一つで、「万里」は一万里ということから、はるか遠く離れていることのたとえ。 海の向こうにある外国という意味から。
鼻先思案(はなさきじあん)
軽率な考えという意味。 「鼻先」は鼻の先端。 「思案」は考えのこと。 思考を重ねて頭でじっくり考えたのではなく、鼻の先で思いついた考えということから。
鼻元思案(はなもとじあん)
軽率な考えという意味。 「鼻元」は鼻の付け根。 「思案」は考えのこと。 思考を重ねて頭でじっくり考えたのではなく、鼻の付け根の付近で思いついた考えということから。
破釜沈船(はふちんせん)
命を捨てる覚悟で出陣すること。 川を渡った後に、飯を炊くための釜を壊し、帰るための船を川に沈めて出陣するということから。 古代中国の楚の項羽が、秦との戦いで行ったという故事から。 「釜(かま)を破り船を沈む」とも読む。
馬舞之災(ばぶのさい)
火事のこと。 中国の晋の時代の黄平は、馬が踊り、それを見た人々が拍手する夢を見た。 そのことを占いの名人の索タンに相談すると、「馬は火の象徴であり、それが踊るということは火が巻き起こること。馬に拍手するというのは、火を消そうとすることだ」といわれ、黄平が帰ると家が火事にあっていたという故事から。
馬舞之災(ばぶのわざわい)
火事のこと。 中国の晋の時代の黄平は、馬が踊り、それを見た人々が拍手する夢を見た。 そのことを占いの名人の索タンに相談すると、「馬は火の象徴であり、それが踊るということは火が巻き起こること。馬に拍手するというのは、火を消そうとすることだ」といわれ、黄平が帰ると家が火事にあっていたという故事から。
跛鼈千里(はべつせんり)
努力を続ければ、能力が劣っていても成功するということのたとえ。 「鼈」はすっぽんのこと。 足の悪いすっぽんでも、歩き続ければ千里の距離を移動することもできるということから。
跛鼈千里(はべつもせんり)
努力を続ければ、能力が劣っていても成功するということのたとえ。 「鼈」はすっぽんのこと。 足の悪いすっぽんでも、歩き続ければ千里の距離を移動することもできるということから。
爬羅剔抉(はらてきけつ)
世に知られていない人材を探し出して用いること。 または、人が秘密にしていることや、弱点を暴くこと。 「爬」は爪などでほじくって集めること。 「羅」は網などで鳥を捕まえること。 「剔」は削り取ること。 「抉」は抉り取ること。
爬羅剔抉(はらてっけつ)
世に知られていない人材を探し出して用いること。 または、人が秘密にしていることや、弱点を暴くこと。 「爬」は爪などでほじくって集めること。 「羅」は網などで鳥を捕まえること。 「剔」は削り取ること。 「抉」は抉り取ること。
波瀾曲折(はらんきょくせつ)
物事が進んでいくにつれて、込み入った変化や事情が起きること。 「波瀾」は波と荒波という意味から、争いという意味。 「曲折」は折れ曲がるという意味から、複雑な事情という意味。 「波乱曲折」とも書く。
波乱曲折(はらんきょくせつ)
物事が進んでいくにつれて、込み入った変化や事情が起きること。 「波瀾」は波と荒波という意味から、争いという意味。 「曲折」は折れ曲がるという意味から、複雑な事情という意味。 「波乱曲折」とも書く。
波瀾万丈(はらんばんじょう)
物事の変化が非常に激しい様子。 人生などのたとえとして用いることが多い言葉。 「波瀾」は移り変わりが激しいこと。または、揉め事や争い事などのこと。元々、「波」は小さい波、「瀾」は大きい波を意味する。 「万丈」はとても高いことのたとえ。「丈」は長さの単位。 「波乱万丈」とも書く。
波乱万丈(はらんばんじょう)
物事の変化が非常に激しい様子。 人生などのたとえとして用いることが多い言葉。 「波瀾」は移り変わりが激しいこと。または、揉め事や争い事などのこと。元々、「波」は小さい波、「瀾」は大きい波を意味する。 「万丈」はとても高いことのたとえ。「丈」は長さの単位。 「波乱万丈」とも書く。
罵詈讒謗(ばりざんぼう)
乱暴で品のない言葉を使い、相手のことを悪く言うこと。 「罵詈」は汚い言葉で相手の悪口を言うこと。 「讒謗」は他人のことを悪く言うこと。 「讒謗罵詈」ともいう。
罵詈雑言(ばりぞうげん)
乱暴で品のない言葉を使って、相手のことを悪く言うこと。または、その言葉のこと。 「罵詈」は汚い言葉で相手の悪口を言うこと。 「雑言」は様々な悪口のこと。
罵詈雑言(ばりぞうごん)
乱暴で品のない言葉を使って、相手のことを悪く言うこと。または、その言葉のこと。 「罵詈」は汚い言葉で相手の悪口を言うこと。 「雑言」は様々な悪口のこと。
跛立箕坐(はりゅうきざ)
礼儀作法に外れていて、失礼な態度のこと。 「跛立」は片足で立つこと。 「箕坐」は足を投げ出して座ること。
波流弟靡(はりゅうたいび)
絶えず変化する世の中を言い表す言葉。または、世の変化に逆らわずに生きること。または、しっかりとした考えのないために、世の流れに流されること。 「波流」は水の流れのことで、常に変化を続ける世の中のたとえ。 「弟靡」は草木が風でなびくことで、物事の流れに従うこと。
馬良白眉(ばりょうはくび)
たくさんのものの中で一番すぐれていること。 中国三国時代、蜀の馬氏の五人兄弟はみな優秀であり、全員の字(あざな)に「常」の字がついていた。 中でも、馬良はひときわすぐれおり、幼い頃から眉に白い毛が混ざっていたことから「白眉」と呼ばれ、「馬氏の五常、白眉最も良し」といわれたという故事から。
氾愛兼利(はんあいけんり)
たくさんの人々を同じように愛して、利益を公平に分かち合うこと。 「氾愛」は全ての人々を平等に愛すること。 「兼利」は利益を分かち合うこと。 中国の戦国時代、荘子が墨子の思想について述べた言葉から。 「氾(ひろ)く愛し兼ねて利(り)す」とも読む。
汎愛博施(はんあいはくし)
たくさんの人たちを公平に愛して、広く恩恵を行き渡らせること。 「汎愛」は全ての人々を公平に愛すること。 「汎(ひろ)く愛し博(ひろ)く施(ほどこ)す」とも読む。
蛮夷戎狄(ばんいじゅうてき)
中国の周辺にいた異民族のこと。 漢民族が異民族を蔑んで呼んでいた名称。 「南蛮、東夷、西戎、北狄」という四方の異民族の呼称をまとめた言葉。
斑衣之戯(はんいのたわむれ)
親孝行することのたとえ。 または、孝養を尽くすことのたとえ。 「斑衣」は子どもが着るような派手な模様の服のこと。 楚の老莱子は七十歳になっても、子供用の服を着て子どものように戯れ、親を喜ばせて年老いたことを忘れさせようとした故事から。
攀轅臥轍(はんえんがてつ)
立派な人が官職を辞めないことを望んで引き留めること。 「攀轅」は車のまえに突き出た二本の棒、ながえにすがりつくこと。 「臥轍」は車の進路に伏して通れないようにすること。 中国の後漢の時代、秦彭や侯覇が転任したりするときに、住民が引きとめたという故事から。 「轅(ながえ)に攀(よ)じて轍(わだち)に臥(ふ)す」とも読む。
攀轅扣馬(はんえんこうば)
立派な人が官職を辞めないことを望んで引き留めること。 「攀轅」は車のまえに突き出た二本の棒、ながえにすがりつくこと。 中国の後漢の時代、秦彭や侯覇が転任したりするときに、住民が引きとめたという故事から。
半解半知(はんかいはんち)
知っているだけでほとんど理解していないこと。 「半知」は全体の半分だけ知っていること。 「半解」は全体の半分だけ理解していること。 一つのことの半分しか理解していないという意味から。 「半解半知」ともいう。
反間苦肉(はんかんくにく)
敵同士を戦わせたり、敵をあざむいたりするような様々な策略のこと。 「反間」は敵の間者を使って、偽の情報を流したりして、敵同士をつぶし合わせたりする反間の計のこと。 「苦肉」は自身の身を苦しめて、敵を欺いて信頼を得る苦肉の計のこと。 反間の計と苦肉の計を合わせた言葉。
墦間酒肉(はんかんしゅにく)
下品なやり方で、富や利益を得ようとすることのたとえ。 「墦間」は墓の間。 墓の祭りで供えられた酒や肉を請い求めて食べることから。 ある男が帰宅するたびに妻に「貴人とごちそうを食べてきた」と言っていた。 そのことを不思議に思った妻が調べてみると、夫はあちこちで供えられたものをねだって食べていた。 男の妻はそれを見て幻滅したという故事から。
反間之計(はんかんのけい)
敵の間者に偽の情報を流して内部から乱したり、敵の間者を利用して敵の情報を得たりする策略のこと。 『孫子』「用間」の中にある五つの計略の一つ。
半官半民(はんかんはんみん)
政府と民間の企業が共に出資して事業を行うこと。 政府と民間の企業が半分ずつ出資して、事業を経営することをいう。
判官贔屓(はんがんびいき)
弱い者や負けている者、不運の者たちに同情して、応援したり手助けをしたりすること。 「判官」は官職の名前のことで、ここでは源義経のこと。 「贔屓」は特に目をかけて可愛がったり手助けをしたりすること。 源義経が兄の源頼朝に嫉妬されて滅ぼされたことに対して人々が同情を寄せたことから。
半饑半渇(はんきはんかつ)
食べ物や飲み物が足りないこと。 半分ほど飢えていて、半分ほど乾いているという意味から。 「半飢半渇」とも書く。
半飢半渇(はんきはんかつ)
食べ物や飲み物が足りないこと。 半分ほど飢えていて、半分ほど乾いているという意味から。 「半飢半渇」とも書く。
反逆縁坐(はんぎゃくえんざ)
反乱を起こした罪の連座で処罰を受けること。 「縁坐」は直接罪を犯したわけではないが、他人の犯罪に関わったために処罰を受けること、連座。 「反逆縁座」とも書く。
反逆縁座(はんぎゃくえんざ)
反乱を起こした罪の連座で処罰を受けること。 「縁坐」は直接罪を犯したわけではないが、他人の犯罪に関わったために処罰を受けること、連座。 「反逆縁座」とも書く。
反躬自省(はんきゅうじせい)
自分で自分のことを反省すること。 「反躬」は自分で自分のことを振り返って考えること。 「自省」は自分で自分に尋ねること。
反躬自問(はんきゅうじもん)
自分で自分のことを反省すること。 「反躬」は自分で自分のことを振り返って考えること。 「自問」は自分で自分に尋ねること。
班荊道故(はんけいどうこ)
しばらく会っていない、昔の友人とたまたま出会って語り合うこと。 「班荊」は草を敷くこと。 「道故」は話をすること。 中国の春秋時代、伍挙が楚から亡命して晋に行く途中に、古い友人の公孫帰生とたまたま出会って語り合ったという故事から。 「荊(けい)を班(し)きて故(こと)を道(い)う」とも読む。
万頃瑠璃(ばんけいるり)
青く、どこまでも広がっている様子。 「万頃」は限りなく広いこと。 「瑠璃」は紺青色のこと。または、紺青色の宝石のこと。 空や海がどこまでも青く広がっている様子をいう。 「万頃琉璃」とも書く。
万頃琉璃(ばんけいるり)
青く、どこまでも広がっている様子。 「万頃」は限りなく広いこと。 「瑠璃」は紺青色のこと。または、紺青色の宝石のこと。 空や海がどこまでも青く広がっている様子をいう。 「万頃琉璃」とも書く。
繁劇紛擾(はんげきふんじょう)
多忙を極めて、混乱すること。 「繁劇」は多忙を極める。 「紛擾」はまとまりがなく、わけがわからなくなること。
繁絃急管(はんげんきゅうかん)
音楽の調子が激しく速いこと。 「繁」と「急」は変化が激しいという意味から、演奏の調子が早くなること。 「絃」は弦楽器、「管」は管楽器のこと。 「繁弦急管」とも書く。
繁弦急管(はんげんきゅうかん)
音楽の調子が激しく速いこと。 「繁」と「急」は変化が激しいという意味から、演奏の調子が早くなること。 「絃」は弦楽器、「管」は管楽器のこと。 「繁弦急管」とも書く。
煩言砕辞(はんげんさいじ)
細かく複雑な言葉。 「煩言」は複雑で面倒な言葉。 「砕辞」は細かくて複雑な言葉。
反抗憤怒(はんこうふんど)
激しく怒って逆らうこと。 「反抗」は逆らうこと。 「憤怒」は激しく怒ること。
反抗憤怒(はんこうふんぬ)
激しく怒って逆らうこと。 「反抗」は逆らうこと。 「憤怒」は激しく怒ること。
反行両登(はんこうりょうとう)
いつもとは逆のことを行って、一度に二つの利益を得る方法のこと。 「反行」は正反対の行動をとること。 「両登」は二つの利益を同時に得ること。 中国の秦の商鞅が行った計略とされていて、戦争で損害を与える代わりに、国境付近の敵の国民に開拓していない土地を開拓させ、敵の国の人口を奪いつつ、食料を生産させることができるというもの。
万国共通(ばんこくきょうつう)
全ての国で通用するもの。 「万国」は世界にある全ての国。 「共通」は複数のもの全てに通用すること。
万古千秋(ばんこせんしゅう)
この上なく長い年月。永遠の歳月。 「万古」は万年、永遠のたとえ。 「千秋」は千年、長い年月のたとえ。 「千秋万古」ともいう。
万古長青(ばんこちょうせい)
永遠に変わらないこと。 「万古」は大昔からという意味から、永遠や長い年月のたとえ。 「長青」は松などの常緑樹がずっと枯れることなく、青々としているということから、いつまでも変わらないことのたとえ。 国の繁栄や、よい人間関係などがいつまでも続くことをいう。
飯後之鐘(はんごのかね)
遅刻すること。 「飯後」は食事の後。 「鐘」は時間を知らせる鐘。 中国の王播は、幼いころに寺に世話になっていたが、とある僧が王播を嫌って食事を知らせる鐘を食後に鳴らして、王播を遅刻だと言って食べさせなかったという故事から。
飯後之鐘(はんごのしょう)
遅刻すること。 「飯後」は食事の後。 「鐘」は時間を知らせる鐘。 中国の王播は、幼いころに寺に世話になっていたが、とある僧が王播を嫌って食事を知らせる鐘を食後に鳴らして、王播を遅刻だと言って食べさせなかったという故事から。
万古不易(ばんこふえき)
いつまでも変化しないこと。 「万古」は非常に長い期間、永遠という意味。 「不易」は変わる事がないこと。
万古不磨(ばんこふま)
永遠に滅びないこと。 「万古」は永遠や、永久。 「不磨」はすぐれているものがいつまでも残ること。
槃根錯節(ばんこんさくせつ)
事情が複雑で解決することが難しいこと。 「槃根」は曲がりくねった木の根のこと。 「錯節」は入り組んだ木の節のこと。 「盤根錯節」とも書く。
盤根錯節(ばんこんさくせつ)
事情が複雑で解決することが難しいこと。 「槃根」は曲がりくねった木の根のこと。 「錯節」は入り組んだ木の節のこと。 「盤根錯節」とも書く。
万死一生(ばんしいっしょう)
死ぬ覚悟で事に当たること。 または、非常に危険な状況からなんとか助かること。 「万死」は命が助かりそうにない危険な状況。 「万死に一生を顧みざるの計」または、「万死を出でて一生に遇う」を略した言葉。
万死一生(ばんしいっせい)
死ぬ覚悟で事に当たること。 または、非常に危険な状況からなんとか助かること。 「万死」は命が助かりそうにない危険な状況。 「万死に一生を顧みざるの計」または、「万死を出でて一生に遇う」を略した言葉。
万紫千紅(ばんしせんこう)
たくさんの色の花が咲いている様子。 または、たくさんの色を言い表す言葉。 「千」と「万」は数が多いことのたとえ。 「紅」と「紫」はたくさんの花の色のたとえ。 「万紫千紅」「千紫万紅」ともいう。
半死半生(はんしはんしょう)
いつ死んでもおかしくない状態。 半分死んでいて、半分生きているという意味から。 「半生半死」ともいう。
盤石之固(ばんじゃくのかため)
並外れて堅固なこと。安定していて、揺れ動くことがないこと。 「盤石」は大きな岩のことで、並外れて固いことや、安定していることのたとえ。 「磐石之固」とも書く。
磐石之固(ばんじゃくのかため)
並外れて堅固なこと。安定していて、揺れ動くことがないこと。 「盤石」は大きな岩のことで、並外れて固いことや、安定していることのたとえ。 「磐石之固」とも書く。
反首抜舎(はんしゅばっしゃ)
粗末な姿で野宿すること。 または、悲壮な思いで辛い生活をおくること。 「反首」は髪の毛を束ねずに、振り乱して垂らした姿。 「抜舎」は野宿すること。
万寿無疆(ばんじゅむきょう)
健康でいつまでも長生きすること。 「万寿」は一万年の寿命ということから、長生きのたとえ。 「無疆」は限りがないということ。 限りなく長生きしますようにと、長寿を祝う言葉。 「万寿(ばんじゅ)疆(きわま)り無し」とも読む。
万乗之君(ばんじょうのきみ)
大国の君主のこと。 「乗」は兵車を数える単位のこと。 一万台の兵車を出すことができる国の君主という意味から。
万乗之国(ばんじょうのくに)
強大な力を持った大国。 「乗」は馬四頭立て戦車を数える単位。 一乗につき兵百人がついたとされ、一万の戦車を使うことのできる国ということから。
半生半死(はんしょうはんし)
いつ死んでもおかしくない状態。 半分死んでいて、半分生きているという意味から。 「半生半死」ともいう。
伴食宰相(ばんしょくさいしょう)
持っている地位に見合った能力がないこと。 または、言いなりになるだけの無能な大臣のこと。 「伴食」は主客のお供をして、食事をご馳走になること。または、仕事をせずに給料をもらうこと。 「宰相」は大臣のこと。 中国の唐の盧懐慎は、姚崇が政務を休んだときに、自分の能力が姚崇に及ばないということを知った。 それから盧懐慎は、独断で物事を処理することなく、姚崇に指示を仰いでいたということを、人々から「伴食宰相」と呼称されたという故事から。
伴食大臣(ばんしょくだいじん)
持っている地位に見合った能力がないこと。 または、言いなりになるだけの無能な大臣のこと。 「伴食」は主客のお供をして、食事をご馳走になること。または、仕事をせずに給料をもらうこと。 中国の唐の盧懐慎は、姚崇が政務を休んだときに、自分の能力が姚崇に及ばないということを知った。 それから盧懐慎は、独断で物事を処理することなく、姚崇に指示を仰いでいたということを、人々から「伴食宰相」と呼称されたという故事から。
班女辞輦(はんじょじれん)
班ショウヨが、天子と同じ車に乗ることを断ったという故事のこと。 または、主君の行いを諫(いさ)める賢い女性のこと。 「班女」は班ショウヨのことで、班は姓名、ショウヨは女官の地位の名称。 「輦」は天子の乗る車。 中国の漢の成帝は、寵愛していた班ショウヨに車に一緒に乗るように言ったが、すぐれた君主はすぐれた臣下と車に乗り、王朝が滅びる前の君主は愛人を車に乗せると言って辞退したという故事から。 「班女(はんじょ)輦(れん)を辞(じ)す」とも読む。
万杵千砧(ばんしょせんちん)
きぬたを打つたくさんの女性。 または、いろんなところから聞こえるきぬたの音。 「万」と「千」は数が多いことのたとえ。 「杵」はきぬたを打つための棒。 「砧」は布を叩いて柔らかくして、つやを出すための石や木の台。
半信半疑(はんしんはんぎ)
本当か嘘かよくわからず、判断に迷うこと。 「半信」は半分信じること。 「半疑」は半分疑うこと。 半分は信じられるが、残りの半分は信じきれずに疑ってしまい、完全に信じることが出来ない状態のことをいう。
半身不随(はんしんふずい)
体の左右半分のどちらかが痺れて、感覚が無くなって思うとおりに動かなくなること。 「半身」は体の左右どちらか半分。 「不随」は怪我や病気が理由で、身体が思い通りに動かなくなること。
万水千山(ばんすいせんざん)
多くの山と川のこと。また、奥深く広大な自然のこと。 「千」と「万」は数が多いことで、どこまでも山や川が続いているという意味から、遠く険しい道のりの形容としても用いられる言葉。 「万水千山」ともいう。
半推半就(はんすいはんしゅう)
心はやる気になっているが、表に出さないでやる気がないように見せること。 または、物事をなかなか決められずに悩むこと。 「推」は推し戻すや、辞退するという意味。 「就」はおもむくや、近づくという意味。 「半(なか)ば推(お)し半(なか)ば就(つ)く」とも読む。
半睡半醒(はんすいはんせい)
意識がはっきりしていない状態。 半分目覚めていて、半分寝ているということから。 「半睡半醒」ともいう。
万世一系(ばんせいいっけい)
一つの血筋がいつまでも続いていくこと。 「万世」は永遠、いつまでもという意味。 「一系」は同じ家系のこと。 主に日本の皇室、皇統についていう言葉。
半醒半睡(はんせいはんすい)
意識がはっきりしていない状態。 半分目覚めていて、半分寝ているということから。 「半睡半醒」ともいう。
万世不易(ばんせいふえき)
いつまでも変わらないこと。 「万世」は永遠、いつまでもという意味。 「不易」は変わらないということ。
万世不刊(ばんせいふかん)
途切れることなく、いつまでも伝わり続けること。 または、いつまでも無くならないこと。 「万世」は永遠、いつまでもという意味。 「不刊」はなくならない、すりへらないということ。
万世不朽(ばんせいふきゅう)
永遠に滅びないこと。 「万世」は永遠や永久。 「不朽」は永遠に朽ちないこと。
版籍奉還(はんせきほうかん)
明治維新の後に行われた政治改革で、日本全国の藩主が朝廷に領地と領民を返還したこと。 「版籍」は版図と戸籍のことで、土地と領民のこと。 「奉還」は返すという意味の言葉で、それを謙って言う言葉。 「藩籍奉還」とも書く。
藩籍奉還(はんせきほうかん)
明治維新の後に行われた政治改革で、日本全国の藩主が朝廷に領地と領民を返還したこと。 「版籍」は版図と戸籍のことで、土地と領民のこと。 「奉還」は返すという意味の言葉で、それを謙って言う言葉。 「藩籍奉還」とも書く。
万全之策(ばんぜんのさく)
失敗する可能性が少しもない、完璧な策略。 「万全」は一万に一つも失敗する可能性がないということから。
万代不易(ばんだいふえき)
いつまでも変化しないこと。 「万代」は非常に長い期間、永遠という意味。 「不易」は変わる事がないこと。
半知半解(はんちはんかい)
知っているだけでほとんど理解していないこと。 「半知」は全体の半分だけ知っていること。 「半解」は全体の半分だけ理解していること。 一つのことの半分しか理解していないという意味から。 「半解半知」ともいう。
反聴内視(はんちょうないし)
自分で自分の行いを反省すること。 「反聴」は人からの言葉をしっかりと聞いて省みること。 「内視」は自分の行いを省みること。
班田収授(はんでんしゅうじゅ)
大化改新の後に取り入れられた、律令の土地制度のこと。 一定の年齢になったら田畑としての土地を貸し与え、死んだ後には国に返納させる制度をいう。
万能一心(ばんのういっしん)
何を学ぶにしても、集中してやらなければ身につかないということ。または、様々な技芸をこなすことができても、心が欠けていれば意味がないということ。 「万能足りて一心足らず」を略した言葉。
飯嚢酒甕(はんのうしゅおう)
能力も知識もない人のこと。 「甕」は物をいれる容器のかめ、「嚢」は袋。 酒を入れる甕(かめ)と飯を入れる袋のことから、酒を飲んで飯を食うだけの何の役にも立たない人のこと。 「飯嚢酒甕」ともいう。
万馬奔騰(ばんばほんとう)
極めて盛んな勢いがあること。 「万馬」は非常に馬が多いこと。 「奔騰」は勢いよく走って高く飛び跳ねる。
万万千千(ばんばんせんせん)
数がこの上なく多いことのたとえ。 「万」と「千」は数が多いことのたとえで、繰り返して使うことで強調した言葉。
万々千々(ばんばんせんせん)
数がこの上なく多いことのたとえ。 「万」と「千」は数が多いことのたとえで、繰り返して使うことで強調した言葉。
叛服不常(はんぷくふじょう)
態度がすぐに変わること。 「叛」は従わないこと。 「服」は従うこと。 いつも背くわけではなく、いつも服従しているわけではないという意味から。 「叛服(はんぷく)常(つね)ならず」とも読む。
帆腹飽満(はんぷくほうまん)
船の帆が風をいっぱいにはらんで、軽やかに進む様子。 「帆腹」は船の帆。 「飽満」は飽きるくらいに満腹になるまで食べるという意味から、帆がいっぱいに膨らむことのたとえ。
万物一馬(ばんぶついちば)
この世に存在するものは全て同じものであるということのたとえ。 全てのものは一頭の馬であるという意味から。 荘子の思想を言い表す言葉で、絶対の観点から見たものは全て同じものである考えをいう。
万物一府(ばんぶついっぷ)
この世の全てのものは同じであるということ。 自身と天地、自然が一つのものであるとする価値観をいう。
万物殷富(ばんぶついんぷ)
国が繁栄して、全てのものが栄えて豊かになること。 「殷富」は繁栄して豊かになること。
万物斉同(ばんぶつせいどう)
荘子の思想で、相対的な知を否定して、唯一絶対の観点からすれば、全てのものは同じであるというもの。 人の認識は善悪などの対立する概念を相対化して成り立っているが、それらを超越した絶対的な無の境地から見れば、全ては同じものであるということ。
万物逆旅(ばんぶつのげきりょ)
天地のこと。 「逆旅」は旅館や宿のこと。 全てのものが、生まれてから消えるまで、一時的な間に宿る場所ということから。
万物流転(ばんぶつるてん)
この世に存在する全てのものは、変化し続けるということ。 「万物」はこの世に存在する全てのものや現象。 「流転」は常に変化し続けること。
万夫之望(ばんぷののぞみ)
世界の多くの人々に尊敬して慕われること。 または、そのような人のこと。 「万夫」は数多くの人、万人。 「望」は仰ぎ見る、尊敬すること。
万夫之望(ばんぷのぼう)
世界の多くの人々に尊敬して慕われること。 または、そのような人のこと。 「万夫」は数多くの人、万人。 「望」は仰ぎ見る、尊敬すること。
万夫不当(ばんぷふとう)
たくさんの男が向かっていっても、勝負にすらならないほど強い人のこと。 「万夫」は大勢の男。 「不当」は相手にもならないこと。 「万夫(ばんぷ)当たらず」とも読む。
繁文縟礼(はんぶんじょくれい)
形式や規則、礼儀、手続きが複雑で面倒くさいこと。 「繁文」は細かく複雑な飾りや、分かりづらい規則のこと。 「縟礼」は複雑で分かりづらい礼儀や作法のこと。 「繁縟」と略して使うこともある言葉。
万邦無比(ばんぽうむひ)
全ての国の中でも、比べることができるものがいないほどにすぐれていること。 「万邦」は全ての国。 「無比」は比べることができるものが存在しないということ。
反哺之孝(はんぽのこう)
親の恩に子が報いること、親孝行することのたとえ。 「反哺」は食べ物を返すこと。 中国の伝説で、烏は六十日で成鳥になり、その後は親鳥に六十日の間、親に餌を与えるということから。
反哺之羞(はんぽのしゅう)
親の恩に子が報いること、親孝行することのたとえ。 「反哺」は食べ物を返すこと。 中国の伝説で、烏は六十日で成鳥になり、その後は親鳥に六十日の間、親に餌を与えるということから。
反面教師(はんめんきょうし)
真似をしてはいけないが、悪い見本として反省の材料や、教訓になる事や人のこと。 「反面」は正しい面の反対の面ということから、悪い面のこと。 中国の毛沢東が言った、「反面教員」という言葉が語源。
半面之識(はんめんのしき)
少し顔を見たことがある程度の知り合いのこと。 または、少し会っただけの人の顔を覚えていること。 「半面」は顔の半分。顔の半分程度しかしらないの意。 中国の後漢の応奉は、二十歳のときに戸から顔を半分出した車大工を見かけただけなのに、数十年後に道で見かけた時に、その顔を覚えていたので声を掛けたという故事から。 「半面識」と略して使うこともある言葉。
万目睚眥(ばんもくがいさい)
たくさんの人ににらまれること。 「万目」は多くの人の目という意味から、大勢の人のこと。 「睚眥」はにらむこと。
反目嫉視(はんもくしっし)
相手を妬んで対立してにらみ合うこと。 「嫉視」は相手のことを気に入らず、憎らしいと思いながら相手を見ること。 「反目」は互いに向かい合って、にらみ合うこと。 「反目嫉視」ともいう。
煩悶懊悩(はんもんおうのう)
思い悩んで、苦しんでもだえること。 「懊悩」は悩んでもだえること。 「煩悶」は苦しみ悩むこと。 似た意味の語を重ねて強調した言葉。 「煩悶懊悩」ともいう。
煩悶憂苦(はんもんゆうく)
思い悩んで、苦しんでもだえること。 「煩悶」は苦しみ悩むこと。 「憂苦」は心配して苦しむこと。
班門弄斧(はんもんろうふ)
その分野で最もすぐれている人に、自慢げに技術を見せ付けること。 「班」は人の名前で、公輸盤のこと。 中国の春秋時代、名大工の公輸盤の家の門の前で斧を振るって見せるという意味から。 「班門(はんもん)に斧(おの)を弄(もてあそ)ぶ」とも読む。
盤楽遊嬉(ばんらくゆうき)
思いっきり遊んで楽しむこと。 「盤楽」と「遊嬉」はどちらも遊んで楽しむこと。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
汎濫停蓄(はんらんていちく)
深く広い学識があること。 「汎濫」は水が溢れるということから、学識が広いことのたとえ。 「停蓄」は水がたまるということから、学識が深いことのたとえ。
万里長風(ばんりちょうふう)
大きく堂々としている様子を言い表す言葉。または、偉業を成し遂げること。 「万里」は非常に距離が遠いこと。 「長風」ははるか遠くの場所まで吹く風のこと。
万里同風(ばんりどうふう)
天下が一つにまとめあげられていて、平和に治まっていること。 「万里」ははるか遠くまでということ。 「同風」は風俗が同じものになるということから、同じ国になることのたとえ。 「万里(ばんり)風(ふう)を同じうす」とも読む。
万里之望(ばんりののぞみ)
高い官職や地位につきたいという望みのこと。 「万里」は非常に遠い距離のたとえ。 非常に遠くにある目的地に着きたいという意味から。
万里鵬程(ばんりほうてい)
非常に遠い道のりのたとえ。 また、海がどこまでも広く大きいことを言い表す言葉。 「鵬」は中国の想像上の鳥。 「程」は道のり。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は非常に遠いことのたとえ。 鵬は北海から南海に向かって万里もの距離を飛ぶとされることから。 「万里鵬程」ともいう。
万里鵬翼(ばんりほうよく)
はるか遠くまで広がる大空や、遠い場所への旅路のたとえ。 または、極めて大きな気概や勢いのたとえ。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は非常に遠いことのたとえ。 「鵬」は中国の想像上の非常に大きな鳥で、翼を広げた大きさは何千里もあるとされていて、空の雲のように見えるとされている。
攀竜附驥(はんりゅうふき)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「驥」は一日で千里の距離を走るとされる、すぐれた馬のこと。 竜やすぐれた馬にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ驥(き)に附(つ)く」とも読む。
攀竜附鳳(はんりゅうふほう)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「鳳」は中国の伝説上の鳥の鳳凰の雄のこと。 竜や鳳凰にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ鳳(ほう)に附(つ)く」とも読む。
攀竜附驥(はんりょうふき)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「驥」は一日で千里の距離を走るとされる、すぐれた馬のこと。 竜やすぐれた馬にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ驥(き)に附(つ)く」とも読む。
攀竜附鳳(はんりょうふほう)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「鳳」は中国の伝説上の鳥の鳳凰の雄のこと。 竜や鳳凰にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ鳳(ほう)に附(つ)く」とも読む。
万緑一紅(ばんりょくいっこう)
たくさんのものの中に、一つだけすぐれたものがあることのたとえ。 または、大勢の男の中に一人だけ女がいること。 緑一色の草むらの中に、一つだけ赤い花が咲いているということから。 「万緑叢中紅一点」を略した言葉で、「紅一点」という形で使うことが多い言葉。
煩労汚辱(はんろうおじょく)
面倒な苦労や恥のこと。 「煩労」は面倒で無駄な労力のこと。 「汚辱」は辱めのこと。