「く」で終わる四字熟語
「く」で終わる四字熟語 — 736 件
厚酒肥肉(こうしゅひにく)
贅沢な食べ物とお酒のこと。 油の乗ったおいしい肉と高級な酒という意味から。 「厚酒肥肉」ともいう。
鉤章棘句(こうしょうきょくく)
ひどく読みにくい文章のこと。 または、奇怪で難しい文章のこと。 「鉤章」の「鉤」は釣り針のことで、釣り針のように引っかかりの多い文章のこと。 「棘句」はいばらのようにとげのある句のこと。 「鈎章棘句」とも書く。
口承文学(こうしょうぶんがく)
文字に記さず、口から口へと語り伝えられてきた文学。昔話、神話、伝説、民謡などが含まれ、語る人の表現や地域によって内容が変化することが特徴。 「口承文芸」ともいう。
鉤心闘角(こうしんとうかく)
高さのある建物が密集していて、数多く建っている様子。 または、知恵を振り絞って争いをすること。 「鉤心」は車軸ということから、屋根の中心が集まっているところをいう。 「闘角」は角を突き合わせて戦うこと。 そりかえっている屋根の中心が集まって、とがった軒先が角を突き合わせて闘っているように見えるという意味から。
口耳相属(こうじそうぞく)
お互いに小さな声で言うこと。 口と耳をくっつけて話すということから。 「属」は隙間なく付くこと。 「口耳(こうじ)相(あい)属(ぞく)す」とも読む。
口耳之学(こうじのがく)
底の浅い学問や知識のこと。 聞いたことの意味をよく考えることもせず、そのまま人に伝えるだけの浅い学問という意味から。
鉤縄規矩(こうじょうきく)
物事の法則や基準になるもののこと。 「鉤」は曲線を引く時に使う道具。 「縄」は直線を引く時に使う道具。 「規」は円を描く時に使う道具。 「矩」は直角を描く時に使う道具。 どれも正確に線を引くことが出来るものということから。
公序良俗(こうじょりょうぞく)
社会の状態を安定させるための決まりと、一般的に良いとされている昔からの習慣や道徳の考え方のこと。 ”公共の秩序”と”善良な風俗”を略したもの。 法の解釈や適用をするときの基準の一つであり、全ての法の基本となる理念。 「公序」は公共の守るべき決まりのこと。 「良俗」は世間から認められている習慣や道徳の考え方のこと。
鴻漸之翼(こうぜんのよく)
高い地位に就く素質があることのたとえ。または、大きな事業をやり遂げる器量があることのたとえ。 「鴻」は大白鳥、「鴻漸」は大白鳥が次第に上昇していくこと。
巧遅拙速(こうちせっそく)
遅くて上手いよりも、下手でも速いほうがよいということ。 元は兵法の言葉で、時間をかけて素晴らしい戦果を上げるよりも、早く終わらせることが最も大切なことであるという意味から。 「巧遅は拙速に如かず」を略した言葉。
厚徳載福(こうとくさいふく)
高い徳がある人は、幸福を身に受けること。 または、幸福を受けられること。 「厚徳」は高い徳があること。 「載福」は幸福を身に受けること。
狡兎良狗(こうとりょうく)
重要な地位につき、大きな功績を上げた人も、状況が変わって必要なくなれば捨てられるということ。 「狡兎」は素早い兎。 「良狗」は賢い猟犬。 兎を取り尽くすと猟犬は必要なくなり、どれだけ役に立っていたとしても、煮て食べられるという意味から。 「狡兎死して良犬煮らる」を略した言葉。
好評嘖嘖(こうひょうさくさく)
評判が非常によいこと。 「嘖嘖」はたくさんの人がほめていうこと。
高鳳漂麦(こうほうひょうばく)
心を込めて学問に取り組むこと。 「高鳳」は中国の後漢の人の名前。 高鳳は妻に干した麦の番をするように頼まれたが、読書に夢中になり、雨が降って麦が流されたことに気がつかなかったという故事から。
功名利禄(こうみょうりろく)
名誉と利益。 「功名」は名誉、名声。 「利禄」は給料を受けること。または、利益のこと。
黄霧四塞(こうむしそく)
世界が乱れる前兆で、黄色い霧が辺り一面に満ちること。
光耀奪目(こうようだつもく)
色合いなどが美しく、思わず感動すること。 光の輝きに目を奪われるという意味から。 「光耀(こうよう)目(め)を奪(うば)う」とも読む。
甲論乙駁(こうろんおつばく)
議論の結論が出ないこと。 「論」は意見を出すこと。 「駁」は反対の意見を出すこと。 「甲」が意見を出すと「乙」が反対の意見を出すということから、互いに意見を出したり反論したりするだけで、いつまでも結論が出ないという意味。
孤雲野鶴(こうんやかく)
世間から離れた隠者のたとえ。 「孤雲」は離れて浮かんでいる雲。 「野鶴」は群れから離れて野に住んでいる鶴。 どちらも隠者をたとえた言葉。
孤寡不穀(こかふこく)
王や君主が自身を謙って言う呼称。 「孤」と「寡」と「不穀」は、どれも王や君主が自身を謙っていうときの自称。
枯魚銜索(こぎょかんさく)
親が生きている間に孝行すべきであるという教え。 「枯魚」は魚を干したもの。 「銜索」は縄を通すこと。 魚の干物は腐らずに長く持ちそうに見えるが、すぐに虫に食われてしまうということから、一見元気に見える親も、いつ死んでしまうか分からないということ。 「枯魚(こぎょ)索(なわ)を銜(ふく)む」とも読む。 「故魚銜索」とも書く。
刻鵠類鶩(こくこうるいぼく)
手本の真似をしても、似ているだけの別のものになってしまうこと。 または、能力や身分に見合わないことを望んでも得られるものはないということ。 また、優れているものを手本にすれば、それなりのものにはなるということ。 絵を描く才能のない人が大白鳥を描いてもあひるになるという意味から。 「鵠」は大白鳥。 「鶩」はあひる。 「鵠(こく)を刻みて鶩(ぼく)に類(るい)す」とも読む。
克伐怨欲(こくばつえんよく)
勝ち気、自慢、恨み、貪欲という四つの悪い心。 「克」は必要以上に人に勝とうとすること。 「伐」は自分の功績を誇ること。 「怨」は小さなことでも恨むこと。 「欲」は満たされることなく、欲し続けること。
国利民福(こくりみんぷく)
国の利益と国の人々の幸せのこと。
股肱羽翼(ここううよく)
主君を補佐する人のこと。 「股肱」は手足のことで、一番信頼できる人物のたとえ。 「羽翼」は鳥の羽と翼のことから、左右から助けること、補佐のたとえ。
孤雌寡鶴(こしかかく)
夫を失い、一人になった女性のたとえ。 「孤雌」はつがいの雄を失って孤独な雌。 「寡鶴」はつれあいのいない鶴のこと。
古人糟魄(こじんのそうはく)
賢者や聖人の本質や真髄は、言葉や文字で伝えることはできないということ。 「古人」は昔のすぐれた人、賢者や聖人のこと。 「糟魄」は酒かすのこと。 言葉や文字で伝えることのできる知恵は、酒かすのように残りかすでしかないという意味から。 老荘思想の言葉で、書物で学問をすることを否定する言葉。 「古人糟粕」とも書く。
刻苦問学(こっくもんがく)
苦労しながら勉学に取り組むこと。 「刻苦(こっく)、学(がく)を問(と)う」とも読む。
骨肉相食(こつにくそうしょく)
親子や兄弟など、肉親同士で激しく争うこと。 「骨肉」は肉親のたとえ。 「相食」はお互いに食べ相うということ。 「骨肉(こつにく)相(あい)食(は)む」とも読む。
虚融澹泊(こゆうたんぱく)
悟りの境地のこと。 「虚融」は無心で心にとどこおることが何もないこと。 「澹泊」は欲が無く、こだわらないこと。
今案意楽(こんあんいらく)
新しく出た考えがすぐれていると思い込むこと。 今の自分の考えを得意に思って楽しむという意味から。 「今案」は自分が今持っている考え。仏教の言葉。 「意楽」は得意になって楽しむこと。
滾瓜爛熟(こんからんじゅく)
しっかりと習得していることのたとえ。 または、しっかりと覚え、声に出してとなえることのたとえ。 「滾瓜」は転がるほどに丸く大きくなった瓜のこと。 「爛熟」は十分に熟しているということから、十分に習得していること。
渾金璞玉(こんきんはくぎょく)
すぐれた人物になる才能を秘めていること。 宝石の原石と精錬されていない鉱石との意から。 「璞玉」は、掘り出したばかりで磨かれていない宝玉の原石。 「渾金」は、あらがね、精錬されていない鉱石。 「渾金璞玉」ともいう。
金輪奈落(こんりんならく)
物事の極限のたとえ。 または、絶対にや、どこまでもということ。 「金輪」は大地の一番の深い底。 「奈落」は地獄のこと。 仏教の言葉で、仏教の世界観での三つの大輪の一つで、大地の下にあり、下から順に風輪、水輪があって、その上にあるとされている。
剛健質朴(ごうけんしつぼく)
飾り気がなく素直で、心も体も力強く頼もしいこと。 「剛健」は心と体のどちらも力強く頼もしいこと。 「質朴」は飾り気がなく素直なこと。 「質朴剛健」ともいう。
傲世逸俗(ごうせいいつぞく)
世間を軽く見て、世間から逃げること。 「傲世」はおごり高ぶり、世間を甘く見ること。 「逸俗」は世間から逃げること。 現実から逃避することをいう。
強談威迫(ごうだんいはく)
要求に従わせるために、激しく脅すこと。 「強談」は強引に話の決着をつけること。 「威迫」は恐怖で相手を従わせようとすること。
豪放磊落(ごうほうらいらく)
心が広く大らかで、些細なことは気にしないこと。または、そのような様子。 「豪放」と「磊落」はどちらも心が広く、小さなことにこだわらないという意味。 同じ意味の言葉を重ねて意味を強調した言葉。
傲慢磊落(ごうまんらいらく)
人を見下して偉そうな態度で、小さなことをないがしろにすること。 「傲慢」は偉そうに他者を見下す態度のこと。 「磊落」は心が広く、小さなことにこだわらないこと。
五蘊盛苦(ごうんじょうく)
人の体と心を構成している五つの要素から生まれる苦しみのこと。 「五蘊」は人の体と精神を構成する五つの要素のこと。 全ての物質をいう「色」、感覚をいう「受」、心の中に浮かぶ像をいう「想」、欲求をいう「行」、意識をいう「識」の五つ。 仏教の言葉で、八苦のうちの一つ。
五陰盛苦(ごおんじょうく)
人の体と心を構成している五つの要素から生まれる苦しみのこと。 「五陰」は人の体と精神を構成する五つの要素のこと。 全ての物質をいう「色」、感覚をいう「受」、心の中に浮かぶ像をいう「想」、欲求をいう「行」、意識をいう「識」の五つ。 仏教の言葉で、八苦のうちの一つ。
五行相剋(ごぎょうそうこく)
この世の全てのものの根源の要素が互いに力を減じ合うこと。 「五行」は全てのものの根源の要素とされる、木・火・土・金・水の五つの要素のこと。 「相剋」は木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木に勝つということ。 自然現象や社会の変化などを説明したり、王朝をたとえて移り変わりを理論付けたりした。 「五行相克」とも書く。
五盛陰苦(ごじょうおんく)
人の体と心を構成している五つの要素から生まれる苦しみのこと。 「五」「陰」は人の体と精神を構成する五つの要素のこと。 全ての物質をいう「色」、感覚をいう「受」、心の中に浮かぶ像をいう「想」、欲求をいう「行」、意識をいう「識」の五つ。 仏教の言葉で、八苦のうちの一つ。
寤寐思服(ごびしふく)
寝ても覚めても忘れられないこと。 「寤」は起床すること。 「寐」は就寝すること。 「思服」はいつも思っていること。 「寤寐(ごび)に思服(しふく)す」とも読む。
斎戒沐浴(さいかいもくよく)
神仏へのお祈りや神聖な儀式の前に飲食や行動を慎み、水で髪や体を洗い心身を清めること。 「斎戒」は飲食を断つなどの戒を守り、心を清めること 「沐浴」は水で髪や体などを洗って身を清めること。 「沐浴斎戒」ともいう。
歳寒松柏(さいかんしょうはく)
逆境で苦しい状況でも、信念や志を貫くことのたとえ。 「歳寒」は季節の冬。または逆境や苦難という意味。 松や柏などの常緑樹は寒い季節でも緑の葉をつけていることから。
灑灑落落(さいさいらくらく)
性格や言動が淡白であっさりとしていて、物事にこだわらないこと。
妻子眷族(さいしけんぞく)
妻と子どもなどの身内のことで、血縁関係のある親族のこと。 「妻子眷属」とも書く。
細心翼翼(さいしんよくよく)
小心者でいつもびくびくしている様子。 「細心」は慎み深いこと。または、気が小さいこと。 「翼翼」は親鳥が雛を翼で覆って注意深くかばうという意味から、遠慮がちで控えめなことをいう。 元は慎み深く礼儀正しい様子のことで、周の文王をほめる言葉。
采椽不斲(さいてんふたく)
簡素な建物。 「采椽」は建物の棟木から軒桁にかけて斜めに取りつけ、屋根板を支える垂木に切り出して削っていない丸太をそのまま使うこと。 「斲」は削ること。 中国の古代の伝説上の天子である尭帝の宮殿が簡素であったことをいう言葉。 「采椽(さいてん)斲(けず)らず」とも読む。
鑿歯尺牘(さくしせきとく)
古代中国の国の晋にいた名文家の習鑿歯は、手紙での議論がとても上手かったということ。 「鑿歯」は習鑿歯のこと。 「尺牘」は手紙のこと。 晋の習鑿歯は名文家として有名で、その中でも手紙を使っての議論が上手かったために、将軍の桓温が右腕として厚遇したという故事から。
砂上楼閣(さじょうのろうかく)
物事が長く続かないこと。または、実際に出来る可能性が全くない計画のこと。 「楼閣」は立派な建物のこと。 砂の上に立てた立派な建物は、地盤が弱くすぐに崩れるという意味から。
左右傾側(さゆうけいそく)
その時の状況に応じて都合がいいものに従うこと。 「傾側」は傾いて斜めになる、または、傾けて斜めにすること。転じて、勢いのあるものに従うこと。
三槐九棘(さんかいきゅうきょく)
政界の最高幹部のこと。 「三槐」は中国の三公の別称。 「九棘」は中国の九卿の別称。 中国の周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示すところに槐の木を植え、九卿の位置を示すところに棘の木を植えていたことから。 「九棘三槐」ともいう。
三界火宅(さんがいのかたく)
現世をたとえた言葉。 「三界」は欲界、色界、無色界の三つの世界のことで、現世のことをいう。 「火宅」は火事になっている家。 常に苦しみ続ける現世を、火事で燃えている家にたとえた言葉。
三界無宿(さんがいむしゅく)
この世界のどこにも落ち着ける場所がないこと。 「三界」は人が輪廻する三つの領域の欲界、色界、無色界のこと。 「無宿」は住居がないこと。
三釁三浴(さんきんさんよく)
相手のことを大切に思う心を言い表す言葉。 人を待つ間に何度も体を洗って、良い香りの香を塗るという意味から。 「三」は何度も、という意味。 「釁」は香を塗ること。 「浴」は湯水で体を洗い清めること。
三薫三沐(さんくんさんもく)
相手のことを大切に思う心を言い表す言葉。 人を待つ間に何度も体を洗って、良い香りの香を塗るという意味から。 「三」は何度も、という意味。 「薫」は香を塗ること。 「沐」は湯水で体を洗い清めること。
山光水色(さんこうすいしょく)
山や海、川などの自然の風景。 「山光」は山の風景。 「水色」は海や川、湖などの水辺の風景。
山肴野蔌(さんこうやそく)
山や野原で採ることができる美味な食物。山の幸と野の幸。 「肴」は獣や鳥などの肉類のこと。 「蔌」は野菜のこと。
三従四徳(さんじゅうしとく)
昔の中国の女性への教え。 「三従」は従うべき三つのことで、幼い時は父親に従い、嫁いだ後には夫に従い、年老いたら子どもに従うべきであるということ。 「四徳」はいつもの生活で心がけるべき四つのことで、女性としての節操を守ることをいう婦徳、言葉遣いをいう婦言、身だしなみをいう婦容、家事をいう婦功のこと。
三十六策(さんじゅうろくさく)
逃げるべきときには逃げるのが最もよい計略であるということ。 古代中国の三十六種の兵法の一つで、その中で最もよいとされる計略。 「三十六策走(にぐ)るを上計と為(な)す」を略した言葉。
三旬九食(さんじゅんきゅうしょく)
生活がひどく貧しいことのたとえ。 「三旬」は一ヶ月のこと。 一ヶ月の間に九回しか食事ができないという意味から。 中国の春秋時代の子思が衛の国にいた時に、一ヶ月で九回しか食事ができないほど貧しかったという故事から。
山川草木(さんせんそうもく)
人間以外のあらゆる自然の総称。 山と川と草と木のことから、あらゆる自然という意味。
三草二木(さんそうにもく)
資質や能力に差がある普通の人たちでも、仏の教えによって、誰もが悟りを得ることができるということ。 「三草」は大、中、小の三種類の薬草。 「二木」は大、小の二種類の木。 どんな大きさの植物も雨水の恩恵を受けるということから。
三分鼎足(さんぶんていそく)
力が同じものが三人並び立つこと。 または、同じ力を持つ勢力が並び立つこと。 三人が並び立つことを「鼎」にたとえた言葉。 「鼎」は食べ物を煮たり、祭器として使われる三本足の器。
算無遺策(さんむいさく)
策略が全てうまくいくこと。 「算」は結果を予測して考えること。 「遺策」は駄目な部分のある策略。 「算(さん)に遺策(いさく)無(な)し」とも読む。
三輪空寂(さんりんくうじゃく)
人に物をあげたり、お布施をするときは、渡す物への執着はやめるべきということ。 「三輪」はお布施をする人、施しを受ける人、施す物の三つのこと。 「空寂」はこの世の全てのものは実体がなく、空であるということ。 「三輪」の三つの全てが空であるとして、執着心を捨て去ることをいう。
残膏賸馥(ざんこうしょうふく)
すぐれた人物や詩、文章などを言い表す言葉。 「膏」はあぶらのこと。 「賸」は余り。 「馥」は香り。 すぐれた人物がいた後に残る香りという意味から。または、豪華な食事の残り香のこと。 「賸馥」は「ようふく」とも読む。
残忍酷薄(ざんにんこくはく)
人のことを気遣うこともなく、むごいこと。 「残忍」と「酷薄」はどちらも無慈悲なこと。 「残忍刻薄」とも書く。
残念至極(ざんねんしごく)
非常に悔しいこと。 「至極」はこの上なくや、非常にという意味の言葉。
侈衣美食(しいびしょく)
贅沢な生活のたとえ。 「侈」はぜいたくという意味で、「侈衣」はぜいたくな衣服のこと。 高価で華やかな衣服においしい食事ということから。
四苦八苦(しくはっく)
とても苦労すること。苦しむこと。 仏教語であらゆる苦しみという意味。 四苦は生、老、病、死のこと。 八苦は四苦に愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦の四つを加えたもの。 愛する人との別れの苦しみ、愛別離苦。 恨みや憎しみをもった人と会う苦しみ、怨憎会苦。 欲しいものを得ることができない苦しみ、求不得苦。 心身の活動だけで湧き上がる苦しみ、五陰盛苦。
豕交獣畜(しこうじゅうちく)
獣のように人を扱うこと。 「豕交」は豚と接するように交際すること。 「獣畜」は獣のように扱い養うこと。 人を人として見ずに、獣と同じように扱うことをいう言葉。
四荒八極(しこうはっきょく)
世界中のあらゆる場所、地域のこと。 世界の隅々までという意味。 「四荒」は北方の觚竹、南方の北戸、西方の西王母、東方の日下の四つのことで、この四方の果てにあるえびすの国のこと。 えびすは異民族の別称。 「八極」は八方の地の果てという意味。
四顧寥廓(しこりょうかく)
周りに何もなく、寂しく広がっている様子。 「四顧」は周りを見回すこと。 「寥廓」は寂しく広がっている様子。
四十不惑(しじゅうふわく)
孔子が生涯を述懐して語った言葉で、四十歳のときに自分の学問に自信をもって、向かう方向が妥当だと確信して迷わなくなったということから、四十歳で迷わなくなること。
七手八脚(しちしゅはっきゃく)
多くの人たちが、それぞれに忙しく動き回っている様子。
七生報国(しちしょうほうこく)
何度生まれ変わっても、国のために尽力すること。 「七」は数が多いことのたとえ。 「七生」は仏教の言葉で、何度も生まれ変わるということ。 「報国」は国から受けた恩に報いるために尽くすということ。
七難九厄(しちなんくやく)
男女とも七と九のつく年齢のときには災厄に遭いやすいという俗信のこと。